人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

世界と日本の就業観の違い

世界の失業率

「日本だけが給料が上がらない」

「一人当たりのGNPがビリ!」

と国や会社を責める前に世界に失業率を見てみましょう

2021年に〆たものです(%)

1位 南アフリカ 34.3  アフリカ

2位 スーダン 28.33  アフリカ

3位 パレスチナ 26.39  中東 

4位 コソボ 25.8  ヨーロッパ

5位 ヨルダン 24.43  中東

6位 ジョージア 20.6 ヨーロッパ 

7位 バハマ 18.15 中南米

8位 ボスニア・ヘルツェゴビナ 17.4 ヨーロッパ

9位 チュニジア 16.2 アフリカ

10位 マケドニア 15.7 ヨーロッパ

(以下主要国のみ)

12位 ギリシャ 15.0 ヨーロッパ 

13位 スペイン 14.79 ヨーロッパ 

17位 ブラジル 13.2 中南米

28位 ウクライナ 9.82 ヨーロッパ 

29位 イタリア 9.52 ヨーロッパ

37位 スウェーデン 8.8 ヨーロッパ

44位 フランス 7.87 ヨーロッパ

45位 フィリピン 7.76  アジア

50位 カナダ 7.43 北米

59位 ポルトガル 6.58  ヨーロッパ 

60位 インドネシア 6.49 アジア

71位 アメリ5.36 北米 

79位 ロシア 4.83 ヨーロッパ

83位 イギリス 4.48 ヨーロッパ

89位 中国 3.96  アジア

90位 台湾 3.95 アジア

93位 韓国 3.68  アジア

94位 ドイツ 3.58 ヨーロッパ

99位 スイス 2.99 ヨーロッパ 

103位 日本 2.82 アジア 

コロナ下であろうが、原材料費高騰であろうが、円安であろうが日本は失業者の極めて少ない国です

若者の失業率も極めて低い国です

戦後変わった日本人の労働意識

戦前は日本も働かない大人が多かったようです

戦後は経済発展で仕事が増えたこともあり、イギリス人にウサギ小屋の働き中毒と言われるほど勤勉な国民性になっていきます

戦後の昭和の価値観は

学生はとにかく勉強していい学校、いい企業に就職しろ

就職したら結婚しろ

結婚したら子供をつくれ

子供もいい学校に行かせろ

となります

昭和の写真あるあるは家をバックに家族と車が写った写真です

「家持ちましたよ!車も買いましたよ!子供も作りましたよ!」

これでまともな大人扱いされる

という同調圧力にも似た価値観でした

海外では

「日本人は働くための洗脳教育をを受けているせいで、働かないと人間扱いされない民族」

「戦前は働かず遊び歩いてる人がたくさんいたが、戦争に負けてからこうなった」

社会の枠から外れることを恐れる国民性

と言われているそうです

平成の時代を通過し、昭和の同調圧力からも脱皮して生き方も多様化していき「FIRE」や「おひとり様で生きる」ことも普通になっています

 

日本の若者はよく働く 

「最近の若い奴は・・・」と口癖のように言う人がいますが、他の先進国の若者はどうなのでしょう?

スペインの若者は半分無職で、むしろ仕事に就いている方が珍しいそうです

イタリアの若者も昼間から広場で酒盛りしているニートだらけで「働かなくても死にはしない」と考えています

フランス生活保護と失業保険が充実しているせいか「周りの人間に救いを求めれば生きていける」と楽観的です

ラテン系の国は何年も就職氷河期で「就職できないなら働かなきゃいい」と言う感じです

アジア圏はよく働くので仕事の有無が問題になりますが、その他は「失業率」などあまり気にしないので問題にもしません

日本人に比べれば仕事でうつ病や自殺などほぼありません

キラーストレスという人を死に至らしめるストレスがありますが

日本の場合「1番=肉親の死」「2番=失職」だそうです

日本人にとって倒産やリストラなどでの失職のダメージはかなり強いようです

先進国では米国以外少子高齢化が問題視され「これからの少なくなる若者で増える高齢者を支えられるのか?」などが議論になりますがシニア世代が若者を支えている国もあります

昭和の価値観が根っこに強く残る日本では、若者の就労意識は強く、基礎学力も高いので世界でも優秀な若者が多い国だと個人的には思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました