人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

副業!失敗してもスキルが残る

副業はやったほうがいい 

昭和入社の世代もだいぶ減ってきて、定年や役職定年などで表舞台で会社を引っ張る立場からは退いています

今の社会の主力はバブル経済崩壊後の日本の冬の時代を歩んできた世代です

昭和入社の方々は「副業などけしからん!本業に心血を注げ!」と副業を認めようとしない人が多かったですが、X世代辺りからは違います

現在、社内規定で正式に副業を認めている企業は25.7%で、今後認める予定の企業は6.2%ですから、合わせて3割程度しかまだ認めていません

会社の舵をとっている経営陣はまだまだ昭和入社が多いですから、なかなか決済もおりにくいでしょう

下図の厚生労働省の出生数の推移を見れば、団塊の世代の年金と社会保障団塊ジュニアが支えますが、団塊ジュニア世代は子供をつくらなかったため、それを支える世代がいません

年金制度がなくなることはありませんが、団塊ジュニア世代は70歳から支給、氷河期世代は75歳から支給となるかもしれません

当然額を減らされます

日本は労働人口110万人不足も重なり、何とかしてその時代には高齢者を働かせようとするでしょう

そのような意味で年金プラス10万円」「副業は必要」「企業依存から脱却は令和型のキーワードになりそうです

企業依存の時代は終わる 

今後長きにわたり労働力不足は続きますから、勤める側にとっては売り手市場が続きます

ただ、人生は長くなりますから労働期間は延長されていきます

おおざっぱな言い方をすれば、課長は30代、部長は40代が適性年齢で、55歳で役職定年となり、70歳過ぎても働けるにせよ50代のどこからか給料は下がり始めます

プラス10万円の収入は学生のうちから考えておいた方がいいかもしれません

株のインデックス投資なら3000万に達すれば4%ルールで月10万円の収入になりますが、3000万に達するまでには時間がかかります

不動産投資は銀行融資が必須なのでリスクが大きいです

元手がかからないもの

好きで続けられるもの

ひとりでできるもの

が副業の基本だと思います

起業ではないので事務所もいらないし、銀行に融資を受ける必要のないレベルで、10万円前後か、せいぜいボーナス1回分の資金で始められるものがいいと思います

そして趣味の延長、好きなことの延長であることが重要で、稼げなくても「これは趣味だから」と思えるレベルでいいと思います

それでも努力は夢中に勝てないと言いますから熱中できる喜びはあります

そして人とは組まない方がいいと思います

何かにぶら下がって生きようとする人間はいずれ害になる可能性が高いです

失敗よりチャレンジが大切 

「やらなきゃ!」と思っていても、それが行動につながる人は意外に少ないです

副業にかかるのは少しのお金と自分の労力ですから、ダメでやめてもいいと思います

たとえ失敗してもスキルが残ります

行動力、継続力、発想力、情報感度、発信力、マーケティングスキルなど、言うだけで何もやらない人とは大きく違うのです

何度も企業し何度も失敗すれば、取り返しのつかない負債を残すかもしれませんが、初期投資わずかで自分の時間もわずかなら傷もたいしたことありません

もし好きなことで軌道に乗れば、こんなに楽しいことはありません

私も研修責任者なので「労働は美しい」「働くことが人の最も大切な生き方」と摺り込んできましたが仕事は幸福に生きる為の苦行だというのが本音です

生物の生きる意味は食して生命維持種族を残すことで、この2つは快楽で誘発されます

知能が上がってくると求めるのが遊びです

遊びは高等生物である証明で、犬や猫辺りから遊びを楽しむようになります

犬や猫のおもちゃはあっても、カブトムシのおもちゃはありません

好きなことで稼げるほど素晴らしい人生はないということです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 

知識が豊富な人は優れているのか?

知識量で決まるのは学生まで

学生時代はどれだけ頭に知識を詰め込んだかが評価され、勉強で頭にどれだけ入ったかをテストで計られます

それにより進む高校も違ってきますので、極端な言い方をすれば知識が多い方がランクは高いという暗黙の了解が生まれます

横社会を生きる女性はさほど気にしませんが、縦社会を生きる男性は「東大出身」と聞くと相手を上にみたりします

学力に重きを置くのは主に家庭教育で、偏った親だと「学力=人間の価値」と子供に擦り込んだりします

詰め込み教育は良くない」と「ゆとり教育」が生まれたりもしましたが、やはり大企業の採用の中心はいまだに上位ランクの学生となっています

多くの知識が頭に詰まっている知識が豊富な人は優秀なのでしょうか?

私は司馬遷の「史記」が好きなので、その中から趙括韓信を例に出しながら知識豊富=優秀か否かを考えてみたいと思います

論破王・趙括の末路

趙 括(ちょう かつ)は中国戦国時代の趙の名将といわれた趙奢の子 です

幼少時より兵学書をよく読みこみ兵法の知識はずば抜けていましたので、兵法論議で父の趙奢を論破し続けてました

いかなる経験豊富な将と議論しても趙括に皆論破されます

長平の戦いにおいて趙軍は名将廉頗の指揮で鉄壁の防戦していました

これに対して秦軍は2年経っても破ることができず、遠征軍であるが故に徐々に疲労が溜まり、士気が低下し様々な面で限界に来ていました

そこで秦は戦局打開のために一計を案じ秦軍は老人の廉頗よりも、兵法の名家たる趙括が指揮を執ることを恐れているという流言を広めます

趙の孝成王は兵数では大きく勝るのに積極策を取らない廉頗に対して不満を持っていたので、これを信じて趙括へ総大将を交代させます 

それを知った趙括の母は「息子を総大将にしないでください」と孝成王へ直訴します

「なぜ息子が総大将になったのに喜ばないのだ!」とう孝成王に対して「夫はいささかも奢ることなく、自ら酒食を勧めた部下は数十人、友として親しく交わった人は数百人に上り、頂いた恩賞は残らず部下に分け与え、出陣の命を受けてからは家のことを省みませんでしたのでその人望に人がついてきたのです」 

「一方、趙括は部下へは威張り散らすだけで、下賜品は全て他人には渡さず、日々値上がりしそうな物件ばかり見繕っており、こんな様ではとても父に及びません」

「人の命を軽んじる括では、将軍の命に耐えられません」と直訴します

それでも孝成王は容れず「では、どうしても括を用いられるのならば、どんな結果でも一族などに罪を及ばせぬように願います」と願いを継げます 

戦場に到着した趙括は廉頗の戦法を支持する将達を更迭し、兵法書の通りに兵を配置し直してから持久戦法から一転して秦軍に対し攻勢を仕掛け 大惨敗をします

40万人の兵士を失った趙は国力が大幅に低下し、その滅亡を早めることになりました

知識量は圧倒的に多いが結果は大敗し一国が滅びたという事例です

知識を活用できた韓信

一方、諸葛亮孔明とならび天才的な戦術家に『韓信』がいます

楚の項羽の下では評価されなかった韓信ですが、漢の内政を統べる蕭何は韓信の兵法の知識量に驚き、劉邦韓信国士無双と評し、その才を信じて全軍を指揮する上将軍に任命して軍権を委ねます

国史に疎い方でも韓信の戦術である「背水の陣」「四面楚歌」は耳にしたことがあると思います

韓信は名将ぶりを発揮し垓下の戦いで5年に及んだ楚漢の戦いを終結させます

知識とは単なる道具です

 どんな名刀も腕の悪い剣士が使えば相手に勝てず、粗悪な刀でも腕のいい剣士が使えば名刀にみえます

知識が豊富な人が優秀なのではなく、知識を使いこなせる人が優秀なのです

 

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リーダーシップ論‐2

リーダーかくあるべき

サラリーマン時代はいろいろなリーダーを観ることができます

特に末端で指示で動いている期間は最大のリーダー学習期で、いかにチームをまとめ上げ結果を出すことができるのかを下の目線で研究できる貴重な期間です

その時に上司に無批判にただただ従うのではなく「俺ならこうするな」など考えながら上司のリーダーシップを研究することです

 ニホンザルのリーダー(ボス猿)まで研究したことがありますが、 優れたリーダーとは結果をだせて人望もあることとなります

また、リーダーは表面上どんなに明るい人でも根は孤独です

わたしなりに今まで見てきたリーダー論をまとめると下記の通りです

仕事・目標に対して誰よりも執念をもっていること、執念から工夫が生まれノウハウが蓄積されていく

腹の大きい人=雑音・雑念が気にならず、目的達成に集中できる人 

部下を包み込める人=部下に陰で酒の席での酒の肴にされても、部下をかばい、部下を守れる人

中庸を保てるバランス感覚のある人=公平、的確、冷静な判断が出来る人

人間の怠け心を押さえ、人間の向上したい欲求を強めてくれる人  

というところでしょうか・・・ あくまでも わたくしの主観です 

リーダーは一日にしてならず

優れたリーダーは簡単につくれません

その昔、ヘットハンティングの会社から熱心にアプローチされたことがあります

良く話すとたまたま、高校の後輩だったので、腹を割って話したことがありますが、ひとり引き抜くとそのヘットハンティング会社に700万はいるとか・・・ 

「そんなに払うのか!自社で育てればいいじゃないか」と驚きましたが 「採用費、100人採用して10人支店長になる膨大な人件費、そして10年をゆうに超える時間  それを考えたら他社から引き抜いた方が早い!出店の多い企業はみんなそうですよ」と言われ、 なるほど「経営者からすればそうなのか・・・・」と改めて一人のリーダーを創り上げる時間とコストに驚かされます

単純に個人の人件費だけではなく、競争させて消えてく人間の人件費もはいっているのか・・・ そう考えるとリーダー一人つくるのは本当に大変なことですね

24年間大手に勤務し、引き抜かれた小さな会社の最大の問題点も『人材不足』で、出店したくても人材がいない・・・

だいたい人材が豊富なら、わたしも引き抜かれなかったでしょう

1将は求め難しとは良く言ったもので、わたくしの持論ですが、やはり強い会社は 課長、支店長が有能です 

スポーツでは、集団競技では監督、単独競技ではコーチがやはり重要だと思います

企業でも競技集団でも、リーダーの優劣が最大のポイントではないでしょうか・・・

大企業だから優秀なわけではない 

大企業の方がリーダーは優秀なのでしょうか?

まず大企業は採用の時点で優秀な学校の学生が多く募集してきて、厳しい倍率を勝ち抜き、入社してからも競争の連続です

優秀な学生だった人間がさらに競争でもまれるのが大企業の強みです

中小企業は助け合い、大企業はつぶし合いと取引先の営業部長に言われたこともあります

わたしも大から小へ移った経験者ですが、小さな会社は守備範囲がとにかく広いです

大企業が控えの選手も多い9人で行う野球だとすれば、小さな企業は内野一人に外野も1人の野球で、投手が内野も外野も手伝ったりします

同じ支店長でも採用から労務仕入れや販売など八面六臂の活躍です

故に独立起業して成功する確率は中小企業の管理職の方が多いです

大と小では優秀さが違うのです

 

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リーダーシップ論‐1

リーダーシップとは

リーダーシップの優劣は、企業や競技集団などでは非常に重視する課題になります

リーダーの腕しだいでチームの強弱がはっきりでるからで、私も営業マン時代は多くの支店長に仕えましたが、リーダーの実力で業績は大きく変わるのは幾度となく経験してきました

1匹のひつじが100匹のオオカミを率いた集団より

1匹のオオカミが100匹のひつじを率いた集団の方が強い

という言葉がある通り、優れたリーダー創りは企業には欠かせないものです

新卒から採用して育成すのであれば、一人の優秀なリーダーをつくるのに多くの手間ひまと時間を費やします

今回はリーダーシップを心理学の視点から分析していきます

集団内でリーダーがとる行動は

課題志向的行動・・・目標達成を重視して、メンバーの気持ちや思いは耳を傾けない行動のことで、仕事の手順や計画を具体的に指示して、メンバーに頻繁に命令を出します

関係志向的行動・・・各メンバーの心情や気持ちを理解するように努める行動です メンバーには良い人物に見えますが、目標達成には遠回りになりがちです

どちらのリーダーが優れていると思いますか?

この行動理論をまとめた三隈二不二(みすみじょうじ)氏のPM理論でリーダーシップを考えてみます

リーダーシップを分類して考える

PM理論で2つの行動型を組み合わせ分類しリーダー論を考えてみると

課題志向的行動=目標達成重視型・・・メンバーのメンタルより目標達成を重視

関係志向的行動=集団維持型・・・・・メンバーの気持ち、想いを重視 

目標達成を重視・・集団維持は重視しない

集団維持を重視・・目標達成は重視しない

両方重視する

両方重視しない

さてこの中でどのリーダーが最も生産性が高いでしょうか ?

最も生産性の高いのは③の両方重視するリーダーです

集団目標の達成を重視し、なおかつ集団内の人間関係にも強く関心をもてるリーダーの集団が高い生産性を見込めるということです

リーダーはハード=目的達成能力とソフト=人間関係を円滑にする能力の両方が必要ということになりますので目標達成と和合の両立を備えなければなりません

ちなみにもっとも生産性の低いのが④のリーダーです 

優れたリーダーをつくる

優れたリーダーとは 集団・メンバーの人間関係にも配慮しながら、高い目標意識を維持し続けることが出来ることになります

組織内の生産性を高めると同時に、組織内の雰囲気も良くしますので「業績はいいが人の士気が低い、離職も多い」では二流だということです

もっとも生産性の上がらないリーダーとは人に配慮もせず、目標への意識も低い人で、東洋哲学でも目下は心服させよ心から敬服させよと説いています

目標への強い執念から多くのスキルを積み重ねこの人の為なら・・・」と思える人間力のある人が求められるリーダー像です

心理学から解くのは容易ですが、やはり現場から観る限り長い年月をかけて目標達成力 も人間力も備わっていくのだと思います

1000人の兵を得るのはたやすいが1将を得るのは困難という言葉がありますが、企業も競技集団でも「名将を得る」「名将を育てる」は大変なことだと思います

 

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転職が多いことの長所・短所

昭和と令和では転職環境が違う

平成中期ぐらいまでは転職する人を裏切者を見るような目で見る人が多かったです

その頃までは終身雇用が一般的だったので「忠儀心のない奴」と特に昭和入社の人はさげすんだ目で見てました

就職氷河期を経て企業もずっと同じ場所に居座る奴は成長しない」「環境変化で雇うのが苦痛になる時があると気づきはじめ、社員も自分に合う環境に移るのが自然の摂理だと考えるようになります

令和に社会に出た者は昭和入社の終身雇用の摺り込まれた社員をぶら下がりおじさんなどと不思議な動物を見るような目で見ますが、何十年もぶら下がるにも能力が必要です

自然界では季節に応じて大移動をする動物や、ある一定のエリア内で移動する動物が多いですが、ナマケモノやコアラのように一つの木にぶら下がり続ける動物だっています

ナマケモノは強烈な爪をもち、ぶら下がっている真横でピストルを撃っても微動だに動きません

排出物は木の栄養分にもなっており、木と共存しています

コアラも可愛い見た目とは違い大きく強い爪を有しています

動かないことが立派な生存戦略となり、それに合わせた進化をしている動物です

昭和は寄らば大樹の陰という生存戦略でしたので、大企業と呼ばれる大きな木に最後までぶら下がり続ける強靭な爪をもった人たちがたくさんぶらがっていた時代で、高度成長期という環境により、それが企業にも都合よかったのです

環境変化が激しくなり働き方も変わる 

私の叔父は10年ほど前に大手新聞社を退職しましたが、平成中期までは年間休日84日、早朝出勤や深夜残業が当たり前で65歳まで雇用してもらっていました

周りが年間休日120日以上+有休消化が当たり前になるなかでも「転職など考えたこともない」と言い、終身雇用は当たり前で「本当にいい時代を生きた」と言い切ります

その息子は「オヤジはいい大学を出て頭もいいのに、一つの会社で飼い殺されてスキルの伸びない人生を送らされた」と言います

流動性の高い世代から見ると固定化された世代の生き方はそう見えるようです

日本経済が長期にわたり伸び続けた時代は学生のうちから青田刈りをして生涯我が社に囲い込もうという考えが正しかったといえます

人手は必要になったりいらなくなったり、求めるスキルがどんどん変化する時代になると人材の固定化は害になります

現在求められているのが人が解雇しやすいが転職もしやすい労働市場です

転職に対する考え方はどう変わるのでしょうか?

昭和は籠の中で鳥を飼い 令和は渡り鳥がスタンダード

中間採用の面接をしているとより良い環境を求めてキャリアを磨こうという転職者と、なんとなく嫌になって不平不満のみで動く転職者とがいます

面接では大概どちらなのかは見抜かれています

企業側も人材採用人手補充の採用に分かれます

転職が3回以上の人の共通点は環境や安定に拘らず自分の理想を追い求める精神的強さをもっている人が多いと言われています

そのうち60%が自分にあった働き方を見つけているそうです

逆にみれば40%はあった働き方ができずにさまよい続けることになりますから「転職することが正しい」とは言い切れません

「40%の確率で不幸になるんだから転職などせず、今の会社にいるのがいい」と考えるか「60%が理想の仕事にだ合っているのだから動くべきだ」と考えるかの微妙な確率です

平成後期より企業側も転職経験者を高く評価する傾向があり変化に柔軟に対応できる傾向が強い」「視野が広いなどを評価しています

特に52%の企業が3回以上の転職経験のある人に対しては経験豊富で即戦力になりやすいと好意的に観ています

ただし、定着しないリスクもあると警戒もしているようです

同じ会社に長く勤めている人より働く満足度は高く、健康寿命も3年ほど長いようです

転職が4回を超えると管理職になれる確率は25%減るそうです

多用な経験が評価されるようですが組織内での昇進は慎重にみられています

独立・起業に関しては転職経験が多い人の方が圧倒的に成功率が高いですが、貯金額はずっと同じ会社にいる人より15%低いそうです

「なんとかなるさ」という将来への楽観的な見方が備えに対しての危機感を薄くさせるのでしょうか

恋愛や結婚への満足度も高いようで、多様な経験で育まれた共感力や会話力が良好な経験を築くのに役立っているそうです

昭和では評価の低かった転職者ですが、令和では転職が多いということは自分の幸せを軸にした前向きな選択ができる人という評価に変わっています

「籠で飼うのが都合よかった昭和」と違い、自分に合った環境に移動するのは極めて自然な行動だと考えるようになったからだと思います

 

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下3日にして上を知る

新入社員は認知することから始める

もって生まれた気質に良し悪しはありませんので、まずその人を良く見るべきだと思います

心理学も最初は座学から学びますので、どうしても理屈を頭に詰め込み、それで相手を観ようとします

それでは「木を見て森を見ず」になりがちで、フィルターをかけずにその人そのものを良く見ることが大切です

話し方、服装、今の環境などなど聞くことがうまくなることが最も重要と言う方は多いいです

カウンセリングやコーチングにかかわる方以外にも、聞くということは極めて重要なことです

もう一つ、その人を幼少期より育成してきてくれた多くの人に敬意を払うことです

「入社したのだから我が社の社員」「配属されたのだから俺の部下」ではなく、ここまで育つのには若いなりに歴史があります

「親の顔が見てみたいものだ」という言葉はマイナスな意味ですが、一人の赤ちゃんが成人にするのにはかなりの手間ひまとお金が掛かります

学校の教師もただ知識のみを詰め込んだわけではありません

多くの人が関わり、一人の社会人として独り立ちしようとしています

入社したての若者に対しては認知してあげることが重要で「君の趣味は何なの?へえ釣りが好きなんだ」と、こちらが釣りが好きか嫌いかは関係なく「彼は釣りが好き」ということを認知してあげればいいわけです

 耳は2つ、目は2つ、口は1つこちらのことをよく話すより、よく見て、よく相手の話を聞くことです

傾聴が最も大切

最近では〇〇カウンセリングという名前が多く目につきますが、カウンセリング=アドバイスや相談的なものととらえているのではないでしょうか?

カウンセリングは99%傾聴=聞くことであり、もつと噛み砕けば共感しながら相手が話しやすい環境を作り、話すことにより相手が解決のヒントを自ら気づき、改善策・解決方法を自ら見つけ出すお手伝いをする仕事です

一言で言えば、誰もが有する心の自然治癒力を補佐するのがカウンセリングです

それと相反してビジネス現場が長い人はアドバイスしたがります

話したいことが大量にあるからです

しかし、的確なアドバイスはいいのですが、それだと自分の心の力で解決するという能力は発揮されません

人生経験が豊富な人ほど話したい気持ちを抑え、あふれ出る知識を制御して、傾聴=聞くに徹することにより若者の心の自然治癒力をもっと引き出すことに専念した方がいいと思います 

若者なりに話しながら自分の考えがまとまっていき、自分なりの方法・手段を考え、実践し、失敗し、体験学習を積み重ねていきます

下3日にして上を知る

(上司)3カ月にして下(部下)を知る

(部下)3日にして上(上司)を知る

とは支店長前研修で1番最初に教わったことです

部下は短時間に上司の本質を見抜く』という意味です

社会的弱者である部下は簡単に本質を見せません

なぜかといえば、それは上司が評価者だからです

逆に上司が部下をわかるまでには3カ月かかると言われています

発信ばかりが多く、部下を見ない聞かない上司ほど部下を知るまでに長い時間を要します

逆に部下をよく見てよく話を聞きだす上司は部下の本質を見抜くのが早く、使い方も上手くなります

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 
 

ショーかシュートか ビジネスで観るプロレス

プロスポーツ=興行

先日、柔道のウルフアロン選手が新日本プロレス入りを表明しましたね

私も学生時代はプロレスに熱中したファンの一人です

相撲や柔道、アマレスの選手がピークを過ぎるとプロレス入りという流れはよくあることですが、どうしても世間の目はプロレスを正統なスポーツとみなさないところがあります

報道番組でもスポーツコーナーでプロレスは流されません

プロスポーツは観客に見せることにより収益を得て成り立つビジネスですから、観客がお金を払う=お金を払ってもみたいと思う内容にする方向に進んで行きます

今回はビジネスをプロレス興行で考えてみたいと思います

日本で一番多い格闘技選手は柔道ですが、戦後『プロ柔道』という興行がありましたが、お客はあまり入らずビジネスとして成立しませんでした

凄い技量をもっていてもお客に受けなければ興行は成り立ちません

日本のプロレスは相撲出身の力道山アメリカから輸入したものです

プロボクサーの年間試合数は2~3回で「4回は無理」と言われていますから、ベルトを所有していない限りなかなか収益は苦しいのが現状です

テレビ中継があるのも世界タイトルマッチクラスでないと厳しいので、放送権料も回数的にシビアです

対してプロレスはブームと言われた最盛期は、男子も女子も年間200試合以上行っていました

テレビも毎週ゴールデンタイムに放送されていましたから、かなりの放送権料が入ってきていたと思います

もう周知の事実として皆知ってますが、プロレスにはあらかじめ試合内容の打ち合わせした台本であるブックがあります

『アイアンクロー』というアメリカンプロレスのエリック兄弟の映画でも、試合前に「俺が○○という技で自爆したら○○という技でフォールしろ」と台本の打ち合わせ場面をストレートに表していますし、ネットフリックスの『極悪女王』でも「今日のブックは・・・」と包み隠さず出してます

レフリーだったミスター高橋さんがプロレスには台本があるという暴露本を出しましたが、ファンの反応は「それはなんとなくわかっていた」と言う感じで、団体により差があり、アメリカンプロレスの全日本プロレスファンはよくわかっていたようですが、新日本プロレスは裏切られ感が強くだいぶ観客動員数を減らしました

ブックありきの興行により年間200試合&週一のテレビ放送が可能になり、興行としては成功したプロ格闘興行となります

だからアントニオ猪木さんは他の格闘技と戦い実際に戦ってもこんなに強いと世間にわからせる必要があったのだと思います

実際猪木さんも「俺が強い」とは言わず「戦ってみるとプロレス自体が強かった」と業界自体を守ります

豪華絢爛な外人勢を有する全日本プロレスに対して「ジャイアント馬場が絶対できないことをやろう」「それは格闘技」ということから差別化の意味で異種格闘技戦は過熱します

ただ「異種格闘技戦だと何故ロープに飛ばさないの?トップロープから飛ばないの?」などと冷やかされ「プロレスのリングで使う技は出さないじゃないか!」とプロレス八百長論は払拭はできていません

ショー路線か?シュート路線か? 

ジャイアント馬場さんの方針は明確でアメリカンプロレスの掟にのっとり、ブック完全重視の徹底でしたので、これを支持した人達は王道プロレスと評価しました

プロモーターとして馬場さんの悪口を言う人は業界に1人もいないそうです

「客の呼べるレスラーを評価し優遇する」という至極当たり前のビジネスとしてのコンセプトで会社運営をします

プライドやK‐1に出ては痛めつけられている新日本系の選手を見て皆、格闘技に走るので、私、プロレスを独占させていただきますという馬場さんらしい方針を打ち立てます

真剣勝負を打ち出したUWFが発足した時も「これは自分のスタイルの中から生まれるべきして生まれたもの」とショーとシュート(真剣勝負)の矛盾に生きる自分の考えを上手く表現できない猪木さんに対してシューティングを越えたもの!それがプロレスだよとハッキリした信念を述べます

馬場さんはシュート(真剣勝負)は行き詰ることを知っていたようです

プロレスの素晴らしいところは「人気のある選手がずっと強い」ことで、馬場さんは還暦を過ぎても勝つレスラーでした

「この選手は強いんだ!」という認知バイアスに支配されたのがプロレスで「ジャイアント馬場は日本一」「ジャンボ鶴田は最強」という、シビアな格闘技ファンからすると「??」でも強いといったら強く、マスコミもそう味方してくれる世界です

馬場さんはファンの認知バイアスをよく理解していたようで、ブレることなくショーとしてのプロレス興行を突き進んだ人といえます

一方、ショーとシュート(真剣勝負)な狭間でブレまくるのが新日本プロレスです

新日本の道場ではシュートが強くなきゃだめだ!」と厳しいシュートのスパーリングをしますが、実際のリングでは使わない技ばかりという矛盾がありました

ただ道場破りなどからは逃げずに徹底して受けては赤子の手をひねるように痛めつけて実力を見せつけます

新日本と全日本を両方経験した選手は「新日本はシビアな真剣勝負形式のスパーリングばかりで、全日本は相手の技を受ける受け身中心だった」「全日本はどんな格上の選手でも技を受けて派手に吹っ飛んでくれる」全日本は助け合い、新日本はつぶし合いと語っていました

猪木さんの時代の異種格闘技戦でプロレスが強かったのは、ボクサーや空手家より投げ技・関節技が強く、柔道やレスリングより打撃技が強い格闘技という特性を生かしたからで、ゲームチェンジャーである総合格闘技が生まれてからは完全に分が悪いです

プロレス黄金期の時「今のプロレスブームは新日本プロレスブーム!プロレスファンの9割は新日本ファン」と営業部長だった新間久さんは語っていましたが大げさではなかったと思います

ショーとしてのプロレスファンから、シビアな格闘技ファンまでファン層が広かったのが新日本プロレスでした

アントニオ猪木が強いのはカールゴッチの指導があるから」という定説ですが、その前から猪木さんはシュートにめっぽう強く、それは高専柔道を徹底して習得したからとも言われます

シュート最強の猪木さんの周りには多くの強くなりたい入門者が増え、厳しい道場での練習により強い弟子たちが育っていきます

アメリカと同じでブック重視の全日本では全て予定調和で事が進みますが、新日本はブック破りが多く、それがエキサイトすることもありますが後味の悪い結末になることもあります

下手にシュートに自信があるため凄惨な喧嘩マッチも多発し、絶対にブック破りのない馬場さんの方がアメリカからの信頼は厚いです

ブックに基づいたショーでも普通の格闘技は相手の技をよけますが、プロレスの場合は派手に受けなければなりませんからこれはこれで大変です

全日本プロレスも四天王時代は「こんな技も受けなければならないのか」という新日本顔負けの過激さでした

シュート路線を進むUWFの迷走 

「シュートをやっても強く、ショーをやっても盛り上げる千両役者はアントニオ猪木が一番」とよく聞きますが、それと同等かそれ以上の選手がいます

初代タイガーマスクの佐山悟選手です

武藤啓二選手もこの天才部門に入るかもしれません

あとは「シュートは滅法強いがショーだとイマイチつまらない」か「ショーではわかせられるが、シュートなんてできそうもない」グループに大別されます

当時人気絶頂だった佐山悟さんは物凄い決断をします

タイガーマスクは自分のやりたいプロレスではない!シュートマッチのみのプロレスをやりたい」とUWFという団体ができます

アントニオ猪木さんは昔から本当に強い奴だけの真剣勝負のプロレスにしたいと語っていたようですが実現には至らず、それに賛同していた選手たちがUWFに集まっていきます

佐山選手は新日本でライガーと試合をし、次の日に格闘技系のリングに上がった時「昨日は芝居をしてきましたが今日は試合をします」と発言していましたが、あれだけ人気があっても彼にとってのタイガーマスクは芝居だったようで、このひと言に彼の想いが良く含まれていると思います

私も大いに期待して毎月後楽園ホールに足を運びました

打・投・極の相手の協力なしではできない従来のプロレス技はなく、ロープワークもなく「これが真剣勝負のプロレスなんだ」と感動をし、UWFの出現により新日本も全日本も同じように見えてきました

ウイリーウイリアムス戦あたりから強さの象徴であったアントニオ猪木さんのシュートの強さに陰りが見えはじめ、時代は次の強さの象徴である人物を求め始めていました

「最初の総当たり戦の優勝者は誰だ!前田だ!佐山だ!藤原だ!」という議論に花が咲きますが、優勝者は(いい選手ですが)地味な木戸修選手で、理由はケガが無かったからでした

一緒に観戦していた友人たちからも「新日本の前座の試合みたいだ!俺は迫力のある猪木対ブロディが見たい!」「俺はロードウオリアーズが見たいし、豪華な外人選手の顔ぶれの全日本に行きたい」と言われます

シュートマッチのUWFは月に1試合が限界で、毎週定期的な放送も出来ずテレビも付きません

目の肥えた都市部のファンはいいですが、地方ではやはり「佐山でなくタイガーマスクが見たい」というファンがほとんどで理解されません

年間200試合以上でテレビもついているメジャー2団体と比べれば興行面で大きく難がありました

あえなく第一次UWFは崩壊します

「シューティングを越えたものがプロレス」という馬場さんの言葉の意味がここで理解出来ました

 

それでもシュート路線はすたれなかった

それでもシュートマッチを見たいファンは多く、第二次UWFが誕生します

新日本プロレスからUWFへ移籍した船木選手は「道場でやっているスパーリングが本物だ!それを見せるべきだ!」と主張しますが、ガチガチの真剣勝負では3分ほどで終わってしまい興行になりません

UWFにもショー的要素がゼロだったわけではないということです

ある日、会場で船木選手と鈴木みのる選手はスパーリング同様の真剣勝負を行います

案の定1分ちょいで試合は決着します

UWF内部でも興業のスタイルで対立があり、これにより三分裂します

船木選手のつくったパンクラスの旗揚げ戦は、秒殺の連続で全5試合トータルで13分5秒で終了し、 メインで船木誠勝が敗北 という結果で終わりますが、この頃になるとシュートに理解を深めた目の肥えたファンも多く生まれ、パンクラスは今でも多くのファンに指示されています

その後、プロレスは多様化していき、メジャー2団体、デスマッチ系、ルチャリブレ系、真の格闘技系などファンの嗜好に合わせたた団体時代になっていきます

大相撲の古来より一本化された興行に比べると、迷走に迷走を重ねたのがプロレスの歴史です

興行とはエンターテイメントビジネスなので、ファンの指示されるか否かになりますから、どの団体が正しいはありません

ショーも、ストロングも、シュートも興行のカラーであり、自分の見たいものにお金を払いますので稼げることが正義です

スポーツ界はいまだにプロレスをさげすんだ目で見ますが稼げる興行をしているのは格闘技ではプロレスです

画家も漫画家をさげすんだ目で見ますが稼げるのは漫画家です

正統か否かは精神の問題で、現実は稼げるか否かです

アメリカで生まれたショービジネスであるプロレスを純粋に守ったのが馬場さんなら、他の格闘技界の人にばかにされない路線を作ったのが猪木さんからの流れです

馬場さんも猪木さんも配下の選手を食わせていかなければならないという現実からいろいろ妥協もあったと思います

力道山が創設し、馬場と猪木の路線に分かれ、さらに細かく分かれて多様化していったのが現在のプロレスです

あらゆるスポーツの興行で、ここまで試行錯誤し多様化した興行はないのではないかと思います

 

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やる気を科学する‐3

欲求とは

やる気の発生には『動機』の他に 欲求があります

『欲求』は『動機』の要因となる重要な心の現象です

アメリカの心理学者 マズロー(Maslow.A.H)の欲求段階説は有名ですね

生理的欲求 ②安全の欲求 ③愛情・所属の欲求 ④自尊心の欲求 ⑤自己実現の欲求の5段階を説いたものです

生理的欲求から徐々に満たされていくものであり、段階ずつの欲求が満たされないと 次の欲求を充足することは出来ないと説いています

「〇〇したい・・・」というWILLがすべての出発点ではないでしょうか

『目標達成』や『志』の核になるモノだと思っています 

成長欲求は最後に発生する

教育・研修の責任者をしていたり、支店長として新入社員を毎年受け入れたりしてきましたが早く成長して成果を出してほしいと願います

ただし、太陽と水があれば成長して実をつけてくれる植物のようにはいきません

「自己成長の強い意志をもて!」とか「自主的に動いて成果を出せ!」と言ったところで簡単にはそうはいかないのが教育の難しいところ

「3カ月後にアメリカへ赴任が決まった」などと追い込めば必死に英語学習するのでしょうが、変わらぬ日常の中で「やるきをだせ!」と言っても「はいだします」とはならないのが難しいところです

まず人は食べる為に仕事に就こうとし、就職が決まった時点で生理的欲求は満たされますが、欲求は次のステージに行きます

安全への欲求のステージに上がると、よほど危険な仕事でない限り人間関係の安心・安全・安定が求められます

「裏の退職理由に人間関係に悪さが8割ある」などと言われますが、人間関係は重要な要素です

当然ここで心身を病むような環境であれば「成長しよう」どころではありません

「そんなこと」と思う人も多いと思いますが、社内カウンセリングをしていると、ここで立ち往生している若手も多いんです

ここがクリアされて「必要とされたい」「チームの一員でありたい」「社会から必要とされたい」という社会的欲求にステージが変わります

「食べる為に就職した」という人が新たな不平不満を抱くようになります

人間がグループを作ったり、SNSを使って他者とつながりを求めるのも、このような帰属意識を求めるためだと考えられます

そして承認の欲求にステージは上がり誰かに認められたい」「尊敬されたいと欲求がまた変わっていきます

マズローは承認の欲求について自分自身の評価他者から受ける評価の2つがあり、 自分自身の評価は主に「強さ・達成・適切さ・熟達と能力・世の中に対して示す自信・独立と自由に対する願望」となります

他者から受ける評価は「評判・地位・名声・栄光・優越・注目・重要度」などがあります

承認の欲求からは内面的な部分に向けられていきます

そして欲求は満たされると自尊心が高まり、妨害されると劣等感・無力感を感じるのが特徴です 

ここまできてやっと自分をもっと成長させたいという自己実現の欲求にステージが上がるので、若手社員にやる気を出させるのも理論だけでなく根気が必要です

自己実現欲求

人間の欲求は一度満たされてしまうと充実感は長く続かず、次の段階の欲求がどんどん活性化されます

特に自己実現欲求は多くの人が望んでいることでしょう

採用が困難な時代に大卒の採用担当をしていた時のキャッチフレーズが 「自己実現を 社会実現へ・・・」でした

自己実現できる会社」ということをあらゆる方向からアピールしていきます

自己実現の欲求は、欠乏感を癒し、自己の成長という終わりのない目標への欲求を生じさせます

この段階に入った社員は多少多くの給料を提示されても転職などしません

マズロー人間は自分から成長しようとする欲求を抱いていると定義しましたが、まさにその通りです

親、教師、管理職はこの点に括目し、目下を伸ばすことが重要でしょう

人間の成長意欲が『動機』と結び付き、様様な行動が生じてくることへの理解が必要なのではないでしょうか 

 

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やる気を科学する‐2

成功回避動機について

目標達成のエネルギーは当然「やる気」を生みます

達成感は何物にも代えがたい心の栄養となる反面失敗したらどうしようというマイナス感情も発生します

この成功を恐れることを成功回避動機と言います

チャレンジして成功して得られる報酬と、失敗した時のマイナスを考えるのが人間ですが十人十色ですね

自尊心の強いエリート意識の強い人、負けず嫌いで繊細な人にその傾向がでます

直情傾向の人は陽転していると「失敗がなんだ!」という感じですが、エリート意識が強い人は理知的かつプライドが高い分、成功回避動機が出やすくなります

また心理学実験では男性より女性の方が成功回避動機が発生しやすいようです 

達成動機について

達成動機とは何かを成し遂げたいという欲求から発生します

難解な問題をやり抜いたり、他者との競争に打ち勝ったり、自分の才能を伸ばし自尊心を高めたり、目標を達成したりして喜びを感じることです

達成動機付けモデルを打ち立てたアトキンソン(Atkinson.J.W)は成功したい気持ち失敗したくない気持ちが5:5のときに達成への動機付けが最も高まる としました

この『やる気の黄金比率』は部下や子供のチャレンジにけっこう用いてました

成功の可能性が低いほど達成感も高くなりますが、 失敗する可能性が高いとやる気がでません

リーダーや経営者はこの辺のバランスをうまく訴え、皆をひっぱっていくことが重要です

たれでも失敗のリスクをおうのは苦しいことです

しかしこのリスクをおう覚悟があるか否かが成功へのカギとなるのも確かで、リスクを負い、苦しみながら達成したことから人は喜びと共に自信を持ちます 

動機のコントロール

人は「成功したい」「目標達成したい」「勝ちたい」と願う反面、失敗への恐怖心も同時に持ち合わせます

逃避することで自分を守ろうとする防衛意識がありますので、これがやる気の発生のブレーキにもなっていると思います

アクセルとブレーキは陰陽の関係で人の心には必要なものであり、大切なのは 計画的に物事を考える思考回路作りと 失敗しても壊れない心の強さ、 そして的確な動機付けが必要になってきます

やる気と失敗への恐怖心のコントロールが重要になってきて『親和動機』や『達成動機』をうまくコントロールできるようになれば、自分に自信がつき集団の中で自分の居場所を得ることができます 

 

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