人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

光ある所に影があり

この世は陰と陽で出来ている

東洋には古来より陰陽説という思想があります

どこの地域のどの民族が言い出したのかさえ定かでない非常に古い思想です

冬の寒さがあるから春の暖かさを感じることができ、夏の暑さを感じたから秋の涼しさを感じることができます

暗いがあるから明るいがある

重いがあるから軽いがある

広いがあるから狭いがある

大きいがあるから小さいがある

そして陰と陽でこの世は出来ているとも言えます

陰陽説は全ての事象はそれだけが単独で存在するのではなく「陰」と「陽」という相反する形で存在し、それぞれが消長をくりかえすという思想です

光と影

天と地

善と悪

吉と凶

動と静

男と女

昼と夜

雨季と乾季

など数えきれないほどあります

辛い思いをしたからこそ、いつもは当たり前と思っていた日常に幸福を感じたりします

に一つ加えればとなるように、「辛い」があるからこそ「幸せ」があります

若いうちはひたすら『陽』のみを追い求めますが、年齢を重ねるにつれ陰陽の関係に気づき始めていきます

 

陰が極まれば陽となる 

私が社会に出た時はバブル崩壊の直後でしたが、連日の悲観的報道のわりに日本は悪くなっている気はしませんでした

違う部署の先輩が日経新聞を私に見せながら「これからの日本は大型ショッピングセンターの建設ラッシュだ!うちの部署には追い風だ!」とウキウキしています

本当にアメリカのような大きなショッピングモールが増えていきました

しばらくして「絶好調でしょ?」とその先輩を訪ねると「その分、駅前の商圏が衰退してきている」と言います

光ある所に影がありだ!」「よく覚えておくといい」と言われたのが記憶に残っています

採用も売り手市場から買い手市場になり「優秀な後輩が増えて仕事の質が上がり助かる」と思っていたのもつかの間、千葉と名古屋の支店の同期がチーフ降職になります

「20代で降職なの?」と思うと同時に「資本主義は競争の原理で動いている」と再認識します

「俺たちは人手不足の時代の猫の手採用だからね!猫の手は虎の手に置き換えられる」と人事部の同期が言っていたのが非常に印象に残っています

私が入社した時は55歳定年が60歳になった年でしたが、65歳、70歳と伸びていきます

「会社はちゃんと雇用してくれるんだ・・・」と思っていると50代で役職定年がスタンダードになっていきます

給料が上がった中小企業の友人に「お前の会社すごいな」というと「この5年で機械化・AI化を進めて、社員数は1/3減ったんだよ」と語ってました

光と影は一体のようです

 

陽が極まれば陰となる 

東洋の賢人たちは古来より

陽が極まれば陰となる

陰が極まれば陽となる

と語ってきました

一度大きく栄え過ぎた国が再び栄えることはありません

陽が極まりすぎると陰になり、再び陽転にはかなり長い年月がかかると思います

1位:大英帝国 最大領土3370万㎢

2位:モンゴル帝国 最大領土2400万㎢

3位:ロシア帝国 最大領土2370万㎢

4位:スペイン帝国 最大領土2000万㎢

5位:清 最大領土1470万㎢

6位:元 (王朝) 最大領土1400万㎢

8位: ウマイヤ朝 最大領土1300万㎢

8位:フランス植民地帝国 最大領土1300万㎢

9位:アッバース朝 最大領土1110万㎢

10位:唐 最大領土1100万㎢

11位:ポルトガル帝国 最大領土1040万㎢

12位:正統カリフ 最大領土900万㎢

13位:ブラジルの帝国 最大領土850万㎢

14位:アケメネス朝 最大領土800万㎢

15位:大日本帝國 最大領土740万㎢

イギリスも、モンゴルも、スペインも、満州民族の清も今後栄える要素はないような気がします

現在はアメリカが栄えていますが、いずれは共産党の中国が、次はインドが、そしてアフリカが栄えていくのだと思います

今が良くても悪い時代は来る・・・いずれ日は沈む

今は悪くとも必ず良くなる・・・・日の昇らない夜はない

長く生きた分、陰陽の経験は積み重なっていきます

個人の陰陽、組織の陰陽、国の陰陽、世界の陰陽・・・「陰」と「陽」は相反する形で存在し、それぞれが消長をくりかえしていくようです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました