人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

中庸を保つのが理想

評価された時期もあった日本の終身雇用

「終身雇用崩壊」

「終身雇用が日本経済をダメにしている」

国内・国外を問わず諸悪の根源とされている終身雇用制度ですが、評価された時期もあったのです

バブル景気までは

「終身雇用だから日本企業は団結力が強い」

「終身雇用だから日本人は組織に忠誠心が強い」

という評価でした

平成元年は世界の企業ベスト20の中に日本企業が14社も入っており、ベスト5までは日本の企業です

現在は35位にトヨタ自動車が入るだけで、ベスト50位に日本企業は1社だけです

バブル期、すさまじく日本企業は勢いがあったのです

新卒で入社したら、年功序列で給料が伸びていき、定年まで面倒を見、定年時は高額な退職金が出る

この人を大切にする企業姿勢が日本の強さの源だ!」

国内・国外共に終身雇用制度を絶賛していました

戦後からバブル景気までは終身雇用で良かったわけです

陽が極まれば陰となる 

無為自然の『道教思想意識高い系の『儒教思想と私は呼んでいますが、どちらも共通して中庸であることを目指すに趣をおいています

特に道教思想の一極二元論ひとつの極は陰陽2方向に進むことです

食を豊かにすると幸福度は上がり餓死者は減りますが、肥満で悩む人や肥満からくる生活習慣病などが新たな問題になってきます

医学の進歩で様々な病気が完治するようになると、寿命が延び、雇用延長問題、年金問題などが新たな問題として生まれてきます

人は陽方向に向かって進んで行きます

「光ある所に影があり」ではないですが、陽に進んだ分、陰にも進んでいます

陰が極まれば陽となる、陽が極まれば陰となる

戦後焼け野原になった日本は陰の極まった状態でしたので、高度成長期という陽の時代を迎えることができました

逆もあるわけです

「陽に進み過ぎれば陰も強くなってしまう」

「美味しいもの食べたいけど、そこそこで止めておかないと・・・」

ようは陰陽のバランスをとるために老子孔子中庸が理想としたわけですね

人が動けば成功と問題を生む 

神は成功など望んでいない挑戦することを望んでいるのだ!」と言います

その挑戦は、自分を、仲間を、チームを良くするために行動します

とにかく陽に向かってまっしぐらに動くわけです

その時、陰の状態にもなるなどは考えません

考えたら進むスピードも、力強さも落ちてしまう気がします

コロナウイルスの治療薬を開発している人が「これに成功すると世界の人口爆発が抑制されず、食糧問題や水不足で争いが起こる」などは考えないと思います

中庸を保つには明晰な頭脳がいるのかもしれません

「中庸が一番」というと簡単に聞こえますが、これはなかなか高度な思考のような気がします

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました