競走馬の早さ
競走馬にはブリンカー(遮眼革)というマスクのようなものが装着されています
ブリンカーを用いて視野を制御し、馬群を気にすることなくレースに集中するようにしています
視野を狭くすることによりゴールまで速く走れるのだと言います
私は最初が採用企画部で新卒の大学生の採用の仕事でしたので、先輩社員は「よく本を読め」「毎朝新聞は読んで来い」と言われ「視野は常に広く持て」と言われていました
同じことは営業企画部の時にも言われておりました
営業に配属された時に営業成績の良い先輩に「サラリーマンは視野の狭い方がいい成績を残しやすい」と言われます
「余計なものは見ない・考えない!一つの仕事に集中しろ」ということのようです
前回視野が狭いと運気を落とすと述べたのとは矛盾するかもしれません
企画・採用・教育・マーケティングなどの仕事は視野が広い方がいいのかもしれませんが、大概のサラリーマンは視野が狭い方がいいようです
『一直線に仕事に向かって生きる』は成果が出しやすい反面、組織にいいように使われるという面もありますが、雇われて生きるポジションではそれが良いのかもしれません
視野が狭いメリットも多くあります
評論家姿勢は嫌われる
「広く世の中を知る」
「社会の仕組みを知る」
やはり大切なことのように思えますが『サラリーマンは一所懸命でいい』ようです
広い視野を持った人間は評論家姿勢になりやすく、組織はそれを嫌います
「目標に向かって一直線に走ってほしいのに余計な事ばかり考えている奴」とみえるようです
やはり仕事には執念が必要で、執念から工夫が生まれます
視野がレースの馬のように狭くないと執念も生まれにくいです
執念から生まれた工夫は積み重ねていけば本人にとっても『スキルの財産』になります
「俺は競走馬でなない!」と考えれば少し惨めになりますが『今は修行の身』と考えて、自分磨きに集中する時だと考えるしかありません
世の博士や学者と呼ばれる人たちは一般常識に疎い場合が多いですが、それだけ一つのことに集中して日々のエネルギーを使っているからだと思います
「一般的な世間の人は何に困り、何を望んでいるのか?」
「世間はどの方向に向かっているか?」
などの視野を広く持たなければならない部署の人もいると思います
『鳥の目』と『動物の目』は1:9で組織にとっては視野の狭い人間の方が都合が良さそうです
草食動物は捕食者から逃げる目なので360度視野がありますが、人間は捕食者の構造で目が前向きについています
狩りをして獲物を捕獲する=目標達成のために動く方が得意な構造なのかもしれません
視野を広げる適齢期
サラリーマンの場合定年すると一気に視野の狭さが露見し、人生後半をどう生きていいかわからなくなる人もいます
基本的には男性に多いです
「競走馬のように視野の狭さを求められてきたせいだ!」と言っていてもしょうがないので、情報民主主義のメリットを活かして幅広く知識を得るしかありません
新入社員は9:1で視野の狭い方が有利です
管理職になると7:3で少し視野が広がってきますが、まだまだ狭い生き方をしています
「出世ももうここまでと悟った」
「会社の早期退職に該当する年齢になった」
「役職定年で管理職を降りた」
「定年までもう10年ない」
こんなところが視野を広げる方にシフトする節目だと思います
「早期退職に引っ掛かる年齢になったよ!もう出世レースとは無縁だな」とアマゾンの聞く読書を活用しはじめた同級生もいます
現代は視野を広げようと思えばいくらでも広げられる世の中になりました
「こう生きてきたから、その生き方は変えられない!」では人生100年時代は生き抜けない気がします
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました