なぜか極端な思想が注目される
「少子高齢化で日本は滅ぶ」
「政治が無能で日本は終わる」
「いずれ中国の属国になる」
「温暖化で異常気象となり世界は滅ぶ」
なぜか極端な思想が注目を集めます
有名大学の教授という肩書があるにもかかわらず「老人は集団自決すべきだ」と発言し、マスコミも取り上げたりします
ちょっと頭が弱くて、社会に恨みを持った人の言葉ではありません
難関大学で頭脳明晰な学生に教えている大学教授の言葉です
周りにも「日本の今の政治家は無能だから年金は破綻する!」という人がいますが「その対策は何をしてるの?」と聞くと、何もしていません
「人生100年になる」「定年後は働きたくない」「年金はなくなる」と言ってるわりに全く対策はないようです
iDeCoやNISA、YouTubeや不動産投資、そして様々な副業がありますが、考えるのも動くのも面倒くさいようです
前回「脳の老化を防ぐためにバランスを鍛えよう」という話をしましたが「滅ぶ・終わるけど、自分は考えるのも行動も面倒くさいから誰かが何とかしてくれるのを待つ」という生き方は老人脳ど真ん中のような気がします
中庸思想にたどり着くのは年季がいる
誰でも不平不満、未来への不安はありますが、何とかしようと考え続けもがく人とそうでない人がいます
極端な思考は広く深く考えなくていいので楽です
ロシアのウクライナ侵攻に対しても「ロシアが悪い」「ウクライナが悪い」「どっちもどっち」は8:1:1くらいだろうと思っていたら、約3:3;3で驚いた反面「マスコミの報道を鵜吞みにせず自分で考える人も多いんだな」と思いました
「政治が悪い」と口にするにせよ
自分で考えてたどり着いた意見を言う人と、慢性的な人生に不満から気分で言う人とでは大きく違います
後者は『極端な思想』に引き付けられやすいようです
この人も、その弟子も偏った思想を必ず論破する元祖論破王です
中庸とはバランスなので、意識高い系の若いうちは身につきにくいかもしれません
考える⇒行動する⇒学習するを長い年月繰り返して、やっと身についていくものだと思います
若いのにバランス思考に長けた人もいますが、もともと頭がいいことに加えて育った環境に恵まれています
大概は長い年月をかけて身につけるしかないようです
桃栗三年柿八年
江戸時代後期に活躍した随筆家の山崎美成の著書『三養雑記』の中に「桃栗三年柿八年」という一節があります
果樹は種をまいても実をつけるだでに桃や栗で三年、柿は八年、柚は十八年という長い年月を要し、何事も成熟するにはそれ相応の時間がかかるという意味です
樹木は左右対称に真っ直ぐ育つわけではありませんが、多少偏りながらもバランスを取りながら大きくなっていきます
同じように人の思考力も長い年月をかけて創られていきます
若い世代は年長者にそれなりの敬意をもって見ていますが、年を重ねているにもかかわらず絶句するようなことを言われると見切りをつけるようです
「上3年にして下を知る・下3日にして上を知る」
と言われますが、部下は上司の発する言葉を数回聞けばどんなレベルの人間かを測れるようです
「この人、〇十年も長く生きているのにこんなレベルか・・・」と思われないようにもバランスの取れた中庸思想は大切です
前回「目をつぶり片足立ちトレーニング」を紹介しましたが、トレーニングによって老人脳を若返らせるのは可能です
脳が若いと、考えることは楽しいし、行動も面倒だと感じません
思考も極端にならず、若者にも適切なアドバイスをしてありがたがられます
賢い若者は極端な思考や世の中をディスる言葉を『害を吐く人』と認識して遠ざけようとするので、そうならないように注意が必要ですね
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました