平均寿命-15年=引退年齢
もうすでに『70歳定年時代』だと思います
終身雇用&年功序列の昭和の雇用モデルをまだ少し引きずっている人がいる日本ですが、この2つは55歳定年だからできたことです
日本は世界一年金支給年齢が遅いですが、それは世界一長寿だからです
それでも支給期間の平均は長いです
団塊ジュニア世代は世代は人口のボリュームゾーンであり、年金支給年齢は男性70歳・女性75歳になると思った方がいいです
年金支給期間=引退した老後期間は15年と計算されているので『平均寿命-15年=引退年齢』となります
男性の場合60歳前後で亡くなる方もいますが、90歳まで生きる方もおり、かなりばらつきがあります
ですので60歳から年金支給という選択も出来れば、75歳から支給という選択も出来るようになっています
日本の今の中高生の半分は110歳まで生きると言われてますので、労働期間は70年・年金支給は90歳となると予測できます
「新卒で入社した若者を90歳まで雇用しろ!」と言われたら、企業のほとんどはNOというでしょう
多くの人は長い老後を生きることになるので
①健康への知識
②マネーリテラシー
③副業・スモール起業のノウハウ
④一人遊びの趣味
などが重要になってきます
さらに『収入=雇われて給料をもらう』という考え方も『水源=収入源は何種類も持つ』と変化していくと予測できます
Y世代からはぶら下がり意識は消去する
トヨタ自動車・ニトリホールディングスが60歳定年後、70歳まで再雇用を拡大しました
私の会社も同じくです
ただ、 すでに高年齢者雇用安定法(高齢法)によって65歳までの「希望者全員の雇用」が義務化されているうえに、70歳までの就業機会確保が企業の努力義務になっています
労働人口は減り続けてますが、女性の労働者増&高齢者の労働者増で社会は何とか回っています
それでも若い労働力は足りず、高卒の求人倍率は過去最高になっています
先日、某大手企業の60代後半の社員が「同じ仕事をし続けているのに給料が半分近くにまで減らされている!しかも自分はベテラン社員なんだから増やすべきだ!」と会社を訴えた出来事がありました
60歳で定年とし、それ以降は再雇用で給与が60歳時点の半額程度に下がるうえ、1年ごとに契約更新する非正規雇用となるのがほとんどです
役職などもリセットされるため権限や裁量もなく、言葉を選ばずに言えば社内でも「終わった人」と見られがちなのは仕方がないことです
日本の8割の企業の定年は60歳で、それ以降は非正規で雇用をするカタチです
私の周りの人事関連の人の中にも「会社は善意で雇用延長をしているのに、訴えるとはとんでもない!嫌なら他社へ行けばいいのに!」と憤慨する人もいます
昭和入社世代は『働くは企業にぶら下がる一択』という人も多いです
ネットで気軽に副業が出来るようになり、投資などの知識も豊富になってくるのはⅩ世代からで「雇われる以外にも収入源はある」とわかり始めてきています
もうY世代からは「一生一つの企業にぶら下がることはあり得ない」となっています
50代で役職も解除される
社内でも「55歳役職定年」を勧めていますが、実現は来期になりそうです
なかには「60歳過ぎても役職は解除すべきではない!」と主張する人までいます
・新卒入社の若い世代に適性年齢で役職を与えたい
・50代はサポートと若者の育成にまわってほしい
という考え方からですが「モチベーションダウンになる!」と言い張ります
これから会社の未来を創る世代のモチベーションアップをとるか?終わった人のモチベーションアップをとるかの問題です
私の娘の会社は『すべての昇進は試験で決める』という仕組みです
出身大学名、男女、好き嫌いで昇進が決まることがない素晴らしい仕組みだと感じました
「俺はベテランだ!ノウハウもすごい!役職は解除するな!」という人に「ベテランという基準もあいまいだし試験で決めるなら文句ないでしょ!」と提案すると沈黙で返されました
20代30代の給料が上がり続ける中で、給料が下がり続けている50代、給料が激減する60代ですが「シニアの人材採用に力を入れている」という企業だってあります
不動産ポータル大手のLIFULL(ライフル)は65歳以上の高齢者を対象にした採用制度「老卒採用」を新設し、現在応募を受け付けています
「シニアが持っている経験や専門性、人脈を生かして活躍してもらえれば組織にとっても大きなプラスになると期待している」と述べ65歳以上の人材募集を行っています
「これまでのキャリアを生かし、それぞれ経営陣の右腕のポジションとしての業務を想定している」と終わった人扱いどころか大きな期待をしています
70歳定年・80歳定年・90歳定年と変化していく中で、働き方も変わっていくと思います
初めて社会に出る新卒の就活、キャリアをいかした30代でも転職以上に『シニア時代どう収入を得るか?』は過去の時代に例がなく、これから重要なテーマになってくると思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました