薄給+過重労働
メンタルの不調は軽く自覚のないものから重く深刻なものまであります
私のようなX世代は終身雇用&年功序列が当たり前の時代に社会人となり、ひとつの組織に忠実に生涯勤めるように摺り込まれて社会に出ているため、ジョブ型に移行した社会変化についていけずメンタルを病む人も多いです
逆に若い世代は昭和頭の管理職と合わなかったり、組織が古い体質でメンタルを病んだりします
昭和入社の社員が「昔はね、仕事がきつくても給料がグングン上がり続けたからね、働く張りがあったけど、今は伸びないのに仕事量も責任も重くなっていくからきついよね」と語っていました
薄給+過重労働がメンタル不調の原因になっていると述べる方は多くいます
私も7時に家を出て、帰宅が12時過ぎの時がありましたが、ボーナスが〇百万円出ていた頃はメンタル不調などは無縁でした
〇千万円稼ぐスポーツ選手など、いかに練習がきつくてもメンタル不調にはならないでしょう
「経済が長期にわたり不調になると『物質的豊かさより心の豊かさの時代』と言い始める」と先輩社員に言われたことがあります
たしかに平成は「心の豊かさが大事」とよく耳にしました
どんな原因でメンタル不調になるのか
ビジネスメディアManegyの全国の319人の男女を対象に仕事のメンタル不調に関する実態調査 を観てみます
日本人は「精神を病む」ということに特別意識がある方が多いです
欧米では「精神が不調だ!心理カウンセリングでも行ってくる」という会話が日常です
メンタルを崩した経験のある方は44%もいるので「メンタルを崩すのは普通にあること」といえると思います
メンタル不調の原因も『人間関係』が最も多く、実際に裏退職理由でも口に出さないだけで8割は人間関係が絡んでいると言われています
次がハラスメントなので『人の心を害するのは人=人害』が最も多い理由といえそうです
同級生の精神科医が「嫌な人間関係からはさっさと逃げるのが大事」とよく述べてましたが、心を害される前に関係を断ち切ることは重要かもしれません
仕事でメンタルを害するのは社会に慣れてない若者かと思いきや、意外にベテラン社員が多いです
この辺になると長になっている場合が多く『仕事への責任の重さ』『部下の管理』によるストレスかもしれません
時代変化に対して自分の志向やスキルが劣化し始めたことや、家庭をもって子供の問題なども加わる時期でもあります
多くの人がメンタル不調を抱えても我慢して働き続けています
人生を好転させたければ『人間関係を変える』『住む場所や職場を変える』『考え方を変える』のが得策だと言いますが、我慢して苦しい環境で耐え続け、メンタル不調を重症化してしまうよりは我慢もほどほどにした方がいいと思います
うつ病患者はある脳の神経回路が2倍の大きさ
2024年9月に『ネイチャー』誌に発表された研究によると、うつ病患者は脳の神経回路の1つである「セイリエンスネットワーク」が2倍の大きさになっているとわかったようです
うつ病は『再発と寛解を繰り返す』状態で、症状は時間の経過とともに現れたり消えたりします
この拡大は感情や認知の処理に関連する脳領域、特に感情の処理や報酬、意味のある経験の評価に重要な役割を果たすことで知られる領域で顕著だったそうです
うつ病の人では健康な人に比べて、大脳皮質に占めるセイリエンスネットワークは約73%大きく、健康な脳では大脳皮質の約3.17%を占めるが、うつ病の人々では平均で約5.49%を占めていたと述べています
セイリエンスネットワークは脳がどの刺激に対して注意を向け、優先順位をつけるかを決定する上で重要な役割を果し、うつ病患者でこのネットワークが大きい場合、脳が否定的な思考、記憶、感情といった内的な手がかりに強く同調し、外部への注意を向けたり、それらから意識を切り離すことが難しくなっている可能性があるといいます
これらの発見はさまざまなうつ病の症状、特に反芻=ネガティブな考えを繰り返すや、アンヘドニア=快感消失のメカニズムを理解する手がかりを提供する可能性があるそうです
「人類を最も死に到らしめる病気はうつ病になる」と言われています
メンタル不調を無理に我慢し続ければ、この様に脳が変形してしまうということです
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