中流階級の崩壊
「この30年間で給料は130万下がり、消費税をはじめとする税金は上がり続けた」のが日本です
消費するお金が減ったのだから当然物は売れなくなります
バブルの頂点の平成元年は「シーマ現象」なる、クラウンやセドリックの上に位置する高級車が登場し売れていました
持ち家購入だけでは飽き足らず、別荘を購入する人まで現れます
「平成=平に成る」の元号の意味のごとく、高くそびえていた日本経済は平らにしぼんでいきます
自動車は軽自動車とコンパクトカーが主流となり「とても子供なんてもてないから結婚はしない」という若い世代も増えます
100円ショップや安い外食チェーンは増えていき、大型家電量販店やネット販売で流通コストや人件費を抑えて、何とか下がり続ける国民生活を支えます
自動車・結婚・外食・・・いろいろなモノを見直して変化に対応してきました
「もはや中流の生活はしていない」と感じる国民は6割~7割だといいます
そんな中で見直しが遅れているのが『住宅購入』です
見直すべきマイホーム購入
「新築で建てた我が家と自家用車をバックに、子供と夫婦で写真を撮る」は昭和あるあるの光景です
これにプラスして「シーマやBMWの高級車に乗り換えたい」「子供は全員大学に」「別荘も欲しい」「年に2回は海外旅行」など夢が膨らんだのがバブル時代までの日本でした
膨らんだ夢が萎むのはやはり喪失感があります
戦国時代は「城持ち大名になりたい」を夢見ていたようですが、いまだに「自分の城=マイホームが欲しい」という夢は根強くあります
欧米は1割が新築・9割が中古で住宅購入なのに、日本は何故か購入者の9割が新築購入です
「車は動けばいい!中古でいい」と言う割には住宅は新築派が大多数です
車の3年ローンと違い住宅ローンは30年や35年で非常に長く、当然社会変化の荒波にさらされます
保険にも加入されて「死んだら保険で払え!」と言う感じです
現在、雇用変化により住宅ローンが払えず手放す人が増えています
「年寄りになるまで住めると思っていたのに・・・」とやりきれない気持ちのようですが、今もっとも見直すべきは『住む家をどうするか?』『新築購入以外の選択肢を考える』ことのような気がします
私は新しめの中古派なので、自動車も値段の下がらない軽自動車なら新車がいいですが、なんせ値段が大きく下がるセダンが好きなので、ディーラーの試乗車だった1年落ちのセダンを購入しました
フル装備かつ80万円近く値段も下がってます
住宅も住宅展示場の撤退時に購入しました
10年近くたっていましたので、上物の家はゼロ査定です
人が住んでいなかったので中も新築同然でした
「中古なんて貧乏くさい考え方だ!」という人も多いと思いますが、日本製品は世界一長持ちする良品が多いです
3Dプリンター住宅は救世主になれるか
上の写真の3Dプリンター住宅が注目を集めています
本来は火星に移住する場合、材料などを持ち込むのではコストと時間がかかるため開発しているということは聞いていました
約2日前後で完成し、廃材もほとんど出ず、300万円~500万円台と自動車並みの価格です
デザインは好き嫌いがあると思いますが、これからどんどん進化していくと思います
スマホが登場した時も「こんなおもちゃみたいなもの」と抵抗があったようですが、新しいものが受け入れられるまでは時間がかかります
ただ、4千万を35年ローンを組むなどという現在の日本の最も危険な行為は回避されそうです
これが日本の住宅市場の救世主になるのでしょうか?
購入者のほとんどが「一般住宅の1/10の価格が魅力」ということです
住宅メーカーは大変なことになりますが、いつの時代もゲームチェンジャーがあらわれとって代わられるのは世の常です
廃材がでないことは環境問題にも直結し、人手不足が年々深刻になりつつある建設現場では、今までの1年かかっていた工期が2日になるので人件費が大きく抑えられそうです
建設会社の人事の方に聞くと「若い人は入社してこないので高齢化が深刻!辞めたがってる高齢の職人さんを無理無理引き留めている状態」と言います
「マイホームを持つことは夢なんだ!」という気持ちはよくわかります
私も20代の頃は住宅専門誌をよく買っていました
ただこれからの日本で現在のカタチのマイホーム購入は非現実的になりつつあります
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました