人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

人類は進化し続ける

進化を認める人認めない人 

米長 邦雄(昭和18年)という天才将棋棋士がいました

タイトル獲得数19期は歴代6位で趣味は囲碁囲碁八段

日本将棋連盟会長、紫綬褒章受章、旭日小綬章受章

当時の社長が非常に尊敬しており、私が教育企画部にいた時『人間における勝負の研究 』という米長さんの著書をテキストとした支店長への研修を社長自らしていたほどです

米長道場は若手に教えを請うという姿勢で運営しており、米長は40歳近く年下の森下 卓さんのことを「先生」と呼んでいた ほど謙虚な人でした

米長邦雄 九段は新星の天才児 羽生善治さんとの 対局では10勝16敗でした  

この40歳近く年下の天才児からも熱心に学ぼうとします

経験値では歳を重ねた人間の方が優れるが、人は常に進化しているので進化した部分を若者に学ぶということを社長は伝えたかったようです

同時に俺様中高年はいらない」「若手の進化を阻害する人はいらないというメッセージもあったと思います

「今の若い奴らは・・・」とよく口にする人は進化を拒否している人とも言えます

 

50過ぎても伸びる人の共通点

「米長さんって謙虚に学ぶ姿勢が偉いよね!」と言ってしまえば簡単ですが、40歳年下と言えば、一般的には自分の子供より一回り年下です

そんな人間に「先生」と教えを乞うことが出来るでしょうか?

通算1500勝という未曽有の記録をもつ平成の天才羽生善治 さんも令和の天才藤井聡太王将との1戦目は負けてしまいました

羽生さんはAIが台頭して将棋界が進歩した今、残念ながら私のこれまでの経験はほとんど生きませんと述べています

だから終わりではなく最新の研究結果を知る努力がすごく問われるようになり、AIを自分なりに理解し、納得することが大事ですという胎の強さを感じる発言をしています

羽生善治さんは52歳、藤井翔太さんは20歳

将棋は20代が一番強く、40代・50代とだんだん落ちていくと言われています

米長さんと羽生さんには共通点があります

過去の栄光にしがみつかない

若い世代から真剣に学ぶ

と言う姿勢が50代になっても伸びているのだと思います

 

困っている時が学んでいる時 

文明の発達によって健康で文化的な生活を送る者が増えれば、社会の構成員全体のIQが上がってくるのは当然のことだそうです

フリン教授によれば、20世紀初頭から調べてみると10年ごとに人々のIQが約3ポイントずつ上昇を続けているといいます

「IQが20違うと話がかみ合わない」と言いますが、曾孫世代になるとお互い話が合わないことになりそうです

40年間で伸びるIQは偏差値にすると30と言われます

30と言えば中堅大学と東京大学の差です

羽生さんのIQによる進化の加速ではないですが、今の子供たちは学習塾でもAIが導入され「関数はいいレベルだが、この子は図形が弱い」と判断されると、どんどん図形の問題を解かされ、レベルもあがっていきます

「これはかなわない」と少しだけ羽生さんの気持ちがわかります

IQが伸びるのはこのような環境の違いも当然ありますが、人類の武器は大きく発達した大脳なので、当然この最大の武器が少しづつ進化していきます

大きく年の下の世代は脳のスペックが高いと思った方が良さそうです

ただし「IQの底辺は変わらないので、IQ格差は拡大している」と聞いたこともあります

この辺にいじめ問題などがあるのだという人がいます

私のような平凡な人間はよく「困った、困った」と口にしますが、非凡な人たちは困っているのではない学習しているのだ!」と捉えています

困ったことを解決するために大きな大脳が使われています

「今までとりたて英語が話せなくても困らなかったので、英語は6年間も学んだのにもかかわらず話せない」というように困らないと大脳は稼働しません

世の中はどんどん便利になっていきますが『困った』は次々生まれてくるので、新しい困りごとを解決するために脳はどんどん進化していくようです

米長さんや羽生さんのような非凡な人たちは若い世代にこそ学ぶべきということを良く知っているようです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました