高校までは言われたことをやれば良い
高校生までは試験範囲が限定された各科目をしっかり勉強して、中間テストや期末テスト、模試などで高い偏差値を出し、最終的には志望校に合格を一直線に目指せばいいので「なにをやればいいの?」と考える必要はないです
カリキュラムは出来ていて、教科書はクラスで共通です
これが大学生になると大きく変わります
高校時代のような画一的な評価基準はなく、自分自身で研究対象や打ち込めるものを見つけ、それぞれにおいて「成功とは何か」を明確に定義し、挑戦&努力し、その定義した結果を出していく、という作業が必要になってきます
高校時代までの「言われたことをしっかりこなせばいいんでしょ」マインドが抜ないと「自分で考え・対象を決め・行動する」ができず、なんとなく過ごす大学生生活になってしまいます
何か明確な目標がないと大学は高い学費と4年の年月を無駄に過ごすことになります
また悪いことに最近の企業の面接担当者は学生の成績証明書を見ない人が多いです
「この学生はどんなことの力を入れてきたんだ?」は気にしますが「バイトは何してたの?」「部活動はしてたの?」など「どんな学問に打ち込み、その成績は?」を気にする選考官が少なくなりました
これでは大学生も「勉強を評価する企業は少ない」と考えるようになります
大学時代に培うべき「自分で考える力」
社会に出るとどうでしょうか・・・
最初は細かく教えてくれても、キャリアを積むにつれて自分で考えて行動することが多くなります
新入社員のスキルの流れは『わかる』⇒『できる』⇒『やっている』⇒『教えることが出来る』の4段階です
最初のうちの仕事は高校生のような「カチッとした共通目標があり、コツコツこなしていけばよいもの」かもしれませんが、役職が上がれば変化していきます
大学生のような「自ら成功を定義し、それに応じたアクションを起こし、結果を振り返るサイクルを繰り返すべきもの」になっていきます
TEXT/Zenyum Japan代表取締役社長の伊藤 祐氏は
「基本的に、会社は利益を出さねば安定的に運営し続けることはできないので、売上の向上、もしくはコストの削減の2つが大きなレバーとなっており、それをさまざまなやり方・考え方で分解し、皆のKPIとして落ちてきている」と解説しています
最初は「よし、一生懸命頑張るぞ! で、何をすればいいんだっけ?」という受け身モードでスタートしますが、残念ながらそのような態度で何とかなるような環境ではなく、かつ大学時代のように「上手くいかなければダラダラすればいい」というワケにもいかず苦労しがちだと言います
やはり「目標を考えたうえでコツコツに落とし込む」が大切になってきます
もちろん仕事においては「言われたことを忠実にしっかりこなせる人材」は貴重ですし、評価されないことはないです
ただ、それでなんとかなるのは最初の数年で「言われたことをきっちり、コツコツやる」は最低限の基礎として備えたうえで「結果を出すための行動」を定義していくと、結果が出やすくなる = 評価が得やすくなると伊藤さんは言います
最終的なゴールはどこにあるのか、なぜそれをゴールとして設定すべきなのかが重要です
評価される行動とは
伊藤さんは3つは質問により「結果を出すための行動」を定義していくと結果が出やすくなる = 評価が得やすくなると言います
①ゴール設定:最終的なゴールはどこにあるのか、なぜそれをゴールとして設定すべきなのか
②課題定義:そのゴールに到達するにあたって、課題となっているポイントは何か
③打ち手立案:その課題を解決するための打ち手は何か
の3つです
・仕事は「言われたことを忠実にこなす」ことだけでなく「結果を出すための行動定義」をしたうえで結果の出やすい行動をしていくことが重要になる
・結果を出すための行動定義には上記の3つの問いを立てていくとよい
・3つの問いで行動定義をした後に自身で具体的なアクションも起こしていき、目にみえる結果を出していくとより評価が高まる
伊藤さん自身、ついつい「言われたこと」をやってしまいがちになってしまうクセがあり、そのたびに「いかんいかん、まずはゴール設定・課題定義・打ち手立案に戻らねば」と自分を律していたそうです
私も教育・研修を担当する中で、3年目・4年目のミドル研修が一番難しいです
「言われたことはちゃんとやっているのに、なんであんまり結果が出ないんだ?」と悩んでいる 社員がいるからです
中堅になってくると「自分の力で歩んで行かねばならない」「結果が求められる」など「言われたことをやっていればいい」マインドが通用しなくなってきますから、サポートする研修も難しくなってきます
様々な教育研修・セミナー・書籍から学んできましたが『中堅の危機』にあたっているかたは伊藤社長の理論を是非実践してみてください
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました