人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

企業の新人の洗脳

洗脳というと悪いイメージがあるが

「洗脳する」というと、何かいかがわしい新興宗教のようなイメージを感じますが、社会を知らない学生をその企業活動の都合に合わせて思考をチェンジさせる必要は大なり小なりあります

学食で昼食をとっていた学生は「世の中には昼食に5000円出す人がいる」ということを知りません

営業などにまわると、先輩社員に「自分の財布で考えないように」と考え方のチェンジをさせられます

高校生・大学生にもなれば善悪基準も出来てきますし、モラルも出来つつあります

学生時代に培った思考では不十分・都合が悪い部分は変えなければなりません

ごく普通の入社研修を行うところもあれば、強烈に洗脳する研修を行う企業もあります

営業部長時代、採用・教育課長も兼任していましたが、その時交流をしていた会社で営業本部長と教育部長を兼任している方がいました

新入社員研修は人里離れた山の中で1カ月半行ってました

それでもその本部長に言わせると「社長が許可しないからできないが、本当は3ヵ月は欲しい」とのこと

一度すべてを否定して思考を壊し、考え方を再構築するという方向性で、新入社員の即戦力化も早く、会社の業績も良いのですが退職者が多すぎる感があります

よくよく調べるとこの本部長はコンプライアンスに大きく外れ、閉めることになった企業の元エース社員でした

私から見ると「教育」ではなく強育に見えます

この辺は企業により全く違います

 

解凍⇒変革⇒再凍結 

「学生は考え方が甘い」と考えている教育担当者は多く、また致し方ないことだと思います

「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス

「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス

「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス

なのかは企業によって違います

世間を騒がせているビックモーターの元社長などは「1000人辞めても1000人採れる採用力があるから構わない」と言っていたそうですが、まさに殺してしまおうホトトギスの発想です

学生が丸い氷の球体で、それでは仕事に不具合があるなら一度解凍し、教育して考え方を変えて、組織が求める四角なら四角の型に流し込み、再凍結しなければなりません

これを解凍⇒変革⇒再凍結と言います

この作業の良し悪しで、ホワイト社員もブラック社員もつくられます

「うちは教育に非常に力を入れている」といってもかなり内容は違うということです

同じ教育でも利益を追求せず、国の指定したカリキュラムで行う学校と、利益を追求した企業とでは大きく目的が違います

キャリアを積んだ中間採用に比べ、長年学生だった新卒採用は洗脳しやすいのも確かで『最初にどこの企業に勤めたか?』はかなり重要なポイントです

企業には教育方針・教育システムとは別に、社風という独自のが流れており、それを浴び続けると、やはり変化が生じます

 

若者は洗脳されやすい 

似ていなるものでマインドコントロールがあります

マインドコントロールとは、操作者からの影響や強制を気づかれないうちに、他者の精神過程や行動、精神状態を操作して、操作者の都合に合わせた特定の意思決定・行動へと誘導することとあります

不法行為に当たるほどの暴力や強い精神的圧力といった強制的手法を用いない、またはほとんど用いない点で、洗脳とは異なるとされるようです

元々マインドコントロールという言葉は潜在能力を引き出すためのトレーニング法という自己啓発的でポジティブな意味合いで使われていました

マインドコントロールには、学校や教育、様々なトレーニングで使われる人の認知行動原理と同じ技術が用いられています

自らの心を平静に保ったり、集中力を高めるなど、心理状態を制御・調整する意味で、この言葉が使われることもあり、良いマインドコントロールと悪いマインドコントロールがあるといわれます

一方の洗脳は、強制力を用いて人の思想や主義を根本的に変えさせる事で、自分が洗脳されていることに気づけば洗脳でないと言うのは把握がなされていれば脱洗脳をする事が可能という事であるとされています

企業の教育は『考え方』『やり方』『知識』がメインで、当然お金と時間をかけて行うので企業に利のあるものになります

学生だった若者が「なんか最近、危険な発想をするようになった」と感じたら、注意した方が良さそうです

在籍するほどに素晴らしい考え方を構築してくれる企業もあれば、社会悪と言われるような危険な考え方にされる恐れのある企業もあります

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました