意識高い系が減少していく
国が伸び盛りの時は、意識高い系の儒教的思想がもてはやされます
成長が止まりだすと、無為自然系の道教的思想がもてはやされ始めます
「目標を高く持つ」「努力は成果に直結する」などは意識高い系思想で成長期には適した摺り込みになります
国や経営者には非常に都合のいい思想です
一方の無為自然系は「自然の法則には逆らえない」「自然の法則に従うのが正しい」というスタイルです
「頑張っても無駄」
「努力して乗り越えられるものではない」
無為自然系思想はことごとく意識高い系思想を論破するので、国や経営者には都合の悪い思想です
西洋も同じで『エピクロス派』と『ストア派』などが対局思想です
現在の日本のように長く成長が止まり始めると「努力しても報われないじゃないか!」と無為自然系が強くなってきます
努力が報われなくなってきた
私は採用業務で『新入社員のその後の歩みを見続け』
教育・研修業務で『いかに教育すべきかを試行錯誤し』
支店長などはスタッフが活躍してくれてナンボの世界なので『叱咤激励したりフォローしたり』などの人の成長記録を見続けてきました
「頑張ってる社員は報われてほしい」「努力してる姿は美しい」と思います
その中で得た結論は
「努力しても無駄なものは無駄」
「頑張ればいいわけではない」
ということです
経済の伸びていた昭和の時代なら、多少的外れでもがんばれば成果が出ることが多いと思います
「昔は飛び込み営業で四苦八苦しながら頑張ってましたけど、今はほぼネットから仕事が舞い込んできます」
「AIの処理能力は人間の1万倍!努力でどうなる問題ではないんですよね」
と耳にします
『停滞している経済』『テクノロジーの進歩』などで昭和型の『頑張れば報われる社会』ではなくなってきています
そもそも頑張っても伸びない人は多いです
現場の上長に「頑張れ!」と言われてる若手を見ていて「頑張れは虐待ではないか?」と思えることもあります
テクノロジーの進歩は『人間に頑張らなくてもいいように進歩してきている』ように思います
働かなくてもいい社会
コロナ下で重いのが〈人件費〉と〈家賃〉でした
飲食店でも〈1階が店舗で2階が住居〉〈家族のみで運営〉〈残った食材は晩御飯〉は生き残る確率が高いです
一等地の家賃+多くのスタッフの人件費は非常に苦しそうです
採用費もなかなかバカにできず、教育は時間がかかります
人を雇うと人間関係のトラブルも発生したりします
「このマシンを入れれば仕事は楽になる」から「このマシンを導入すれば人はいらなくなる」が人事などでは話し合われるようになりました
すべて自動化すれば物の値段は安くなります
衣類や家電・家具・自動車などはシェアリングサービスが主流になっていきます
漫画や動画のコンテンツは月額1000円程度で見放題だったりタダだったりします
買うのにお金がかからなくなります
物やサービスの値段がだんだんとゼロに近くなります
結果、お金はそんなになくても生きていけるようになり、働かなくても生きていけるようになるのではないでしょうか
山梨県の知人に「電機は太陽光」「野菜・果実は自給自足」「移動は自転車」「魚は趣味の釣り」「お米とお茶は野菜・果実と交換」「水は井戸水」「夫婦で月3万円あれば贅沢に生きていけるんだよね」という人がいます
家庭菜園、釣り、キノコ狩りのハイキングで毎日が楽しそうで健康的です
以前、月1.8万円で暮らす〈山奥ニート〉を紹介いたしましたが、先進的な生き方かもしれません
労働のない社会は意外に身近なものかもしれません
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました