人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

なぞのゲームから離脱するという生き方

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人生ゲームのゲーム版が大きく変化

子供の頃、友人宅で人生ゲームをよくやりました

「ここで結婚」「ここで子供ができる」で駒の車に人数が増えていきます

子供心に就職して、結婚して、子供がいるのが人生だと思ってました

中学生くらいから学力を競い合うようになる

学力により進学する高校のランクが決められる

学校を卒業したら就職する

30歳前後で結婚する

結婚したら子供をつくる

子供も同じようにこの流れを生きていかされます

昭和・平成前半はこの謎のスケジュールからずれていると

「高校出てないの?」

「まだ結婚してないの?」

「子供はまだなの?」

「まだ管理職じゃないの?」

と指摘され、何か特殊な人間のように見られます

「懸命に勉強していい成績をとる」

「懸命に働き出世する」

「子供は2・3人作るものだ」

「自分の家をもつものだ」

という謎のルールに縛られて生きているⅩ世代・Y世代は多いです

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多様化するZ世代 

Y世代からは人生の多様化に理解を示します

Z世代からは人生は多様化なのが当たり前という捉え方です

「仲間がいれば寂しくないし、一人の時間が好きだから結婚はしない」

「子供はひとり生むと2000万円以上のコストがかかる!好きなことができなくなる」

「管理職になると責任がきつくなる!好きな仕事を続けたい」

「家を持つ持つために35年もローンを組むなんて狂ってる」

結婚はすることを選ぶ人生・しないことを選ぶ人生

子供を作ることを選ぶ人生・つくらないことを選ぶ人生

出世することを選ぶ人生・選ばない人生

それはその人の自由だ」「人生に基準はないが定着してきます

若い世代ほど進化しています

・群れでいるより孤独を好む

・無駄に競争はしない

・選択肢は多くあり一つの基準に縛られるのはバカらしい

誰かが国や一部の人に都合よく作り上げた社会の仕組みが崩れ始めてます

子供が増え人口が増える仕組み

競争を促進し生産性が上がる仕組み

それは自分の幸せとは関係ないという視点で判断されるようになりました

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良くも悪くも多様化 

「なぜ結婚しない」「子供はまだなの」などの周りからの言葉に悩まされてきた人は多いと思います

令和になりソロハラ=結婚しないことを指摘するは良くないことという考えがやっと認められました

良くも悪くも多様化は進んで行くと思います

ドイツのことわざに

笑って暮らすも人生

泣いて暮らすも人生

とありますが人生の選択肢は自分が握っているということです

「高校ぐらいは出るべきだ」

「結婚はするべきだ」

「子供はつくるべきだ」

と主張するのならば「それはどうしてですか?」という問いにしっかり相手が腹に堕ちる回答をしなければならない世の中になっていきます

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

ほめて育てるは正しいのか

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自信があるのはいいこと?

人は根拠のない自信が8割といいます

考えてみれば根拠のない自信で動くからこそ「チャレンジしてみよう!」と挑戦できるのかもしれません

客観的に自分を理解していることはいいとは思いますがチャレンジする行動力は大きく後退するような気がします

頭が良すぎると挑戦しなくなるとも聞いたことがありますし「頭のイマイチな分は行動力でカバーしろ」とも聞きます

心理学者のダニングとクルーガーの実験によれば

できない人ほど楽観的で自分を実際以上に見積もる

できる人ほど不安が強く、自分の能力を実際以下に見積もる

と言います

できない人が自信満で、できる人の方がの方が慎重で不安げだということになります

自己肯定感がみるからに高そうで、自信満々な人はその実力はあやしいといった知見が得られているようです

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自信がないのは頭脳が明晰だから 

ダニングとクルーガーのいくつかの能力に関する実験によると

能力が底辺のグループは、かなり低い能力しかないのに「自分は平均よりかなり高い能力がある」というように自分の能力を著しく過大評価しているそうです

能力の上位グループは現実の自分や状況を厳しい目で見ているため、自分を過信し楽観視するよりも、不安の方が強くなっており、それがさらなる成長の原動力になっているといいます

能力の低い人は自分が能力が低いということに気づく能力も低いと結論づけられています

「周りは皆自信にあふれているんだけど、俺は自信が無くてさ・・・」と言ってる貴方は実際は周りより能力が高いのかもしれません

こう聞くと「自信に満ちた人は警戒して見た方がいい」「自信のないあの人は実際は能力高いかも」ということになります

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ほめて伸びる教育は〇か✖か 

「俺は部下をほめて伸ばすタイプだ」という上司の方が好かれそうです

「私ってほめられて伸びるタイプなの」と公言する人もいます

「欧米では子供を良くほめる」「日本ももっと見習うべきだ」と主張する人がいますが、欧米では小学校1年生でも実力が不足していれば留年させます

よくほめるが厳しい部分も多いのが欧米の文化です

日本で小学生を「実力不足なので留年」などは「かわいそう」のオンパレードになりそうです

ほめて育てるにはデメリットもあります

ほめてもらえないとやる気をなくす心になる

失敗を恐れるようになる

耳に痛い言葉はブロックする

注意されると反発する

自らを振り返らない

思い通りにならないとすぐに諦める

という気質になります

ほめれば自己肯定感は上がりますが、デメリットもあることを知っておかなければならないと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

石の上にも三年

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他人が思うより本人は深刻

新卒で入社して入社研修も終わり、仮配属の営業支店での3日目に「これは思っていたのと違う!」と『辞める』が脳裏にを横切ったのをはっきり覚えています

同期入社で最初の退職者は3ヵ月目でした

3年経過するとチーフに昇給するメンバーが半分以上出てきますが、昇給できないでけっこう多くの同期が辞めたのを覚えています

目標大幅未達成を理由に入社半年で採用業務から地方の営業に配置転換され、最初は張り切っていたものの、3ヵ月全く業績が上がらず『来月ダメだったら退職しよう』と考えたこともあります

人は1日に6万回考える』『想うを繰り返すそうです

「まだ3カ月じゃないか!」と周りは言うのかもしれませんが、この3カ月に540万回の『想う』と『考える』があるわけで、社会に出たてで生き抜く力を持たない新入社員はそのほとんどを『仕事のスキルUP』『自分の将来』の不安について使います

周りが考えるより本人は深刻なので「石の上にも三年だ!我慢しろ!」はけっこううざい言葉に聞こえるかもしれません

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心の硬さ柔らかさにも差がある 

いきずまった配置転換後の3ヵ月目の時、隣の支店の新任支店長に「人生で大切なのはまあいいかと思えること」と言われましたが今、思うとそうなのかもしれません

人は1日6万回思考する

人は感情が8割

ネガティブな時はネガティブな情報をキャッチしやすい

という特性を考えれば『まあいいか』は深刻になることを防いでくれます

新入社員には〈心が固く悩みが深刻になるタイプ〉〈心が柔らかく深刻になりにくいタイプ〉があります

心が固いタイプは意識高い系が多く、高い志が折られると脆いかもしれません

『まあいいか』という支店長の支店には入社2年目の1年先輩がいましたが「支店長は『まあいいか』と思えとよく言うけど、全くそんな風に考えられない」と言っていましたので『まあいいか』は万人向けではありません

「石の上にも三年!入社したらとにかく三年は我慢しろ!」と言われる人は多いと思いますが、三年には根拠はあるのでしょうか

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三年で何が変化するか 

学生から社会人になって3年経過すると

・仕事をだいぶ覚える

・社内に親しい人も増えてくる

・後輩も増えてくる

・会社の社風にもなじんでくる

・顧客・取引先など社外にも知り合いが増える

会話が増え、孤独さは無くなり、自信は付き、頼りにもされるようになります

3年間で環境は大きく変わります

季節はスキルなく孤独な冬から始まりスキルが身につき仲間も増える春になり活躍する盛夏になり収穫(役職がつく)の秋へと変わっていきます

地球は自転しているので昨日と今日は違う場所に立っています

3年経てば心には大きな変化があるということです

3年と言えば6570万回の思考を繰り返します

その中にネガティブなものが多ければかなりの苦痛です

たかが3年、されど3年と言えそうです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

ゾンビ企業が生まれやすい日本

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長生きな企業が多いのはいいことだが

コロナウイルスの蔓延で連日、厳しい経済状態が続いていると報道されてます

加えて戦争まで起こり「原料が値上がりした」「株価が下がった」などのネガティブな要素も加わってきています

報道では「生活に困窮する人達」「売上が下がり苦しむ経営者」などが毎日映し出されています

「感染者が増えた!」となるたびに〈閉められる飲食店〉〈ガラガラな商業施設〉などを長らく目の当たりにしてきました

「コロナ下で企業がだいぶ減ったのでは・・・」と思いきや、そうでもないのです

日経新聞によると2021年の企業倒産が57年ぶりに低水準企業倒産は22%減だそうです

「えええ、昨年の企業倒産率は歴史的に低かったの?!」と驚きです

世界的に観ても『失業者が少ない』『企業倒産が少ない』は非常にいいことですが、長期目線で見るとそうでもなさそうです

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国の政策は優れているのか 過剰保護なのか 

世界的に観ても日本は「失業者少ない」「企業倒産少ない」ので喜ばしいことには違いありません

国は企業に対しかなりの下支えを行ったため極めて低い倒産率〉〈極めて低い失業率となりました

世界的な投資家のジムロジャースは「日本はバブル経済の崩壊後、過剰に大企業保護を行いゾンビ企業が多すぎる」と酷評しました

本来潰れるべき企業が未だに生き続けている

「社員も経営陣も会社を残すことに必死なんだ!高みの見物してる投資家が勝手なこと言うな」と私も思いました

社員は会社を守ることに必死です

投資家は労働しません

自分の都合で私たちの会社の株を冷たく売りに出します

しかし残酷な真実として、金持ちになるのなら労働者経営者投資家なのは現実です

労働者から見れば「マネーゲームにしか見えない」投資家の目は最もシビアです

労働者がアリの目ならば投資家は鳥の目なので、お互い見える景色が違うのです

なけなしのお金で株式投資をしてみればわかりますが、その時だけは〈鳥の目〉になります

労働者から見ればありがたい日本政府の政策も、投資家から見れば無意味な生存策と言えそうです

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新陳代謝で社会は活性化していく 

「倒産も失業も少ない!素晴らしい」と我々が評価する一方でまたしても本来淘汰されるべきゾンビ企業が増殖したと見る人達もいます

人は自分の関わっていない企業であれば冷ややかです

「A社はもう時代に求められてない、これから伸びるB社に株を移そう」

勝ち馬に乗るのは世の常です

「一生懸命会社のために頑張ってる」

「長くこの会社に勤めている」という労働者のアリの目も持ちながら

「これからの時代の変化の中で淘汰されるかもしれない」

「ここで培ったノウハウをB社で活かそう」などの投資家の鳥の目も持つ必要があります

最も重要な投資は自分という労働資本を労働市場に投資することなのです

自然淘汰』『新陳代謝』『環境変化』は社会では必ず起こり、また必要なものです

過剰保護は短期的に観ればよいことですが、長期的に観ればゾンビ企業が増えるだけの悪策だと言えそうです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

短所はスルーしていい

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人生に短所を直す時間なし

年配のベテランほど「長所を伸ばした方がいい!短所は放置していい」と主張します

ドラッカーでさえも強みで勝負しろ弱みは頭痛の種しか生まないと言います

81歳になる直木賞作家の志茂田景樹さんも短所はほっとけと強調しています

人生の9割は無駄後の1割で決めているんだ無駄をいっぱいやるからちゃんとしたものが創れる」とツイートしていました

親はとにかく子供の短所が目につきます

「ここを直しなさい」「苦手をなくしなさい」というのは劣ってる部分が気がかりだからです

義務教育の頃はこれは正しいと思います

親は愛情と責任があるがゆえに短所をついてきます

社会に出ても真面目な指導者は「ここが良くない」と指摘してきます

こちらも責任感が強い人に多いです

意識高い系短所は改善すべき」「人は努力次第で何でもできるようになると主張します

無為自然短所はほっといていい」「長所で世を渡るのが普通と言います

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猫は警察犬にはなれない 

見切りの早すぎるのも問題だと思います

私の場合もそうで、最初の配属は新卒の採用業務でしたが「目標採用数に大きく満たない」と半年で地方営業支店に出されます

孤軍奮闘頑張りますが、9月・10月・11月全く思うように実績が上がりません

4月に営業配属された同期は9月に営業に出た私から見ると、格段にスキルのある人間に見えます

12月に一気に伸ばし、1月に同期入社166名の中でもTOPグループに食い込みましたが、業績の悪かったうちは重く悩みました

「自分の給与分を稼げてなくお荷物だ」

「支店の足を引っ張り迷惑をかけている」

「向いてないんじゃないか・・・」

「向いてる仕事もないんじゃないか・・・」

辞めれなかった理由は車のローンがあったからです

「悩んだってたかだか3ヵ月でしょ?!」と言いますが、本当に長い3ヶ月間でした

半年続いたら辞めていたかもしれません

朝礼で業績優秀者が褒められてる時間が苦痛

上司は何も言ってはきませんが「使えないと思ってんじゃないか・・・」と自分でどんどん闇を深くしていきます

ネガティブな時はネガティブな情報を多くキャッチします

「学生時代は成績が優秀だったけど、社会に出たら全然ダメな奴」

「人間的な魅力がなく1年間売上0の営業マン」

こんな情報と自分が重なります

社会に出たてで実力も何もないわけですから必要以上に不安が膨らんでいましたが人は感情が8割すべては妄想です

異常に長く感じた3ヶ月間でしたが、ここで「向いてない」と見切りをつけていたらその後の人生はしょぼいものになっていたと思います

その後は長所のみで勝負し、短所での勝負は避けていたように思います

2年目からの持論は猫は警察犬になれないでした

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小さな親切を繰り返す 

短所はほっとけ

人生の9割は無駄

ツイートのいいねは10万近いです

多くの人が共感したと言えます

志茂田景樹さんは「2・3日たてば忘れてしまうような、ささやかな親切はどんどんした方がいい」「された方は深く心に残す」と言います

これで徳の貯金ができるのかもしれません

新入社員入社研修が始まりましたが「社会に出たら短所はほっとけ!強みで勝負しろ」とは言えませんでした

「自分は〇〇が苦手・・・努力して 改善しよう」と思ってるかもしれないからです

若いうちは

コミニュケーションが苦手な人間が快活になったり

気遣いができない人間が気が利くようになったり

消極的な人間が積極的になったり

今までの環境では伸びなかったものが大きく伸びる場合があります

能力は存在するものではなく開発するものというスタンスで良いと思います

何度も改善を試みたが「動も俺は〇〇が苦手なようだ」と気づくのも一つの学習のような気がします

この何度も試みたが・・・が9割の無駄なんです

「俺は〇〇が短所・苦手で△△で勝負した方がいい」は教わる者でなく、気づくものなのかもしれません

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 
 
 

諸外国に学ぶ賃金アップ

安い国、日本

私が社会に出た頃は「皆、日本への出張を嫌うんだよ」と言われ「なぜ?いい国なのに」と疑問に思いました

「滞在費が高いんだよ!食事やら生活必需品やら、日本に滞在してる期間は凄くお金が掛かるとぼやいてたよ!」

平成初期までは高い日本でした

コロナ前は年々日本を訪れる外国人が増えていました

「日本の観光資源が見直された!」

「おもてなしが良いんだよ」

「食べ物美味しいからね」

「富士山が世界遺産になったからだ」

といいように解釈していましたが、実情は日本の物価が安いからです

「同じ一週間の旅行なら日本が一番お金が掛からない」

失われた30年の間に安い日本になっていたようです

『食べ物が美味しい』『治安が良く安全』何より物が安いが日本の人気の理由です

『安い日本』は物価だけでなく給料も安い国になってしまいました

唯一横ばいの国、日本 

給料が上がらないのに生活苦をあまり感じないのは、物価も変わらなかったからです

ガリガリ君が25年ぶりに10円値上げし、社長自ら謝罪するCMが世界的に話題になりました

海外の反応は「10円値上げでなんで謝罪するんだ?」

日本の反応は「潔い!変わらずに買おう」で謝罪なくば売り上げは落としていたであろうという見解です

うまい棒も12円となりましたが、42年間10円だったと驚きです

1991年を100とすると2019年の実質賃金

イギリス 1.48

アメリカ 1.41

ドイツ  1.34

フランス 1.34

日本は何と1.05倍でほぼ横ばいです

1997年に比べ2020年の給料は

1000人以上の企業でマイナス 8,700

1000人以下の企業でマイナス21,700です

物価が上がらないデフレ状態だったので生活苦にはなりませんでしたが、ここにきて物価がじわじわ上がり始めました

さらに企業は利益を上げているにもかかわらず内部留保に廻し、人件費は出し渋っている企業が多いです

諸外国はなぜ給与が増えているのか 

給料がアップする背景は国によって違います

アメリでは成果や実績をあげたら上司や経営者に給与上げろ!」と要求するのがごく自然な行為です

日本人はほとんどしません

アメリカ人はスキルが上がれば、それを他社に積極的に売り込み転職で賃金を上げる社会です

アメリカの賃金上昇の背景にあるのは人材の流動化です

いい人材は給与を上げないと逃げられてしまうので高収入です

従ってスキルアップや実績作りに必死です

転職で賃金がどんどん上がる人もいれば、上がらない人も多いので格差は拡大する一方です

ヨーロッパの賃上げは産業別労働組合が主導権を握っています

職種・職務ごとに賃上げを経営者団体と協議し、国によっては政府が関与していきます

決定した賃金は〈労働組合のない企業〉〈非正規社員〉にも拡張適用され、ジョブ型社会なので法制化された同一労働同一賃金原則により多くの労働者がその恩恵を受けています

これは日本にはない賃金を上げる機能です

韓国は日本が20年間で0.4%しか増えていないのに対して、43.5%も伸びています

ヨーロッパで導入されている従業員代表制労使協議制が韓国で法制化されている効果が大きいとされています

賃金は上がっても高品質な製品を作ることにより収益を伸ばしています

日本は韓国のように『従業員代表制』を導入すべきだと主張する人は多いです

まずは社会の仕組みを変えないと「令和版所得倍増計画」もただの号令になってしまいそうです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

これから減る3つのお金

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他の資本主義国家からすると異質な日本 

フランスから来ていた社員が修業を終え帰る時

「日本は解雇が全くないですね『君はもう来なくていい』とか見たことが無い!『技術的に劣化している社員』も給料変えずに雇うんですね」という感想を述べていました

「ヨーロッパでは解雇がしょっちゅうあるの?」

アメリカほど露骨ではないが、経営を合理的に考えればしなければならないでしょ」

この辺が日本は社会主義国と言われる所以でしょうか・・・

「日本の労働法では社員の解雇は出来ないんだよ」というと

「経営者は大変じゃないですか?時代の変化に合わせて社員の持つスキルも変えなきゃならないのに・・・」

「これじゃ給与伸びないですよ!余剰人員が多すぎる」

・解雇できない・最後まで雇わなければならない

・老後の生活も社会保障で国が面倒みなければならない

・同じ会社なら給与は基本的に下がることはない

これは競争の原理で動く資本主義には見えないようです

彼はスキルアップなど考えず出勤して真面目に仕事をこなせば良いと無難に生きている日本人に不満があったとも語ってました

唯一成功した社会主義国と言われる日本も、経済成長が終わると社員の給与を伸ばすことに苦心します

 
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会社員なら知っておきたいこと 

経済の成長期が終わり、日本のマーケット自体が縮小していくと、昭和入社社員に対して

・役職を高くしてしまったが下げづらい

・連動して給与も高い

・彼らの多くは仕事はアップグレードできてない

・考え方は頑固でプライドが高い

・高額な退職金も支払わなくてはならない

・解雇は出来ない

という重荷を背負った企業は多いです

しわ寄せは次の若い世代にのしかかります

〈経済縮小〉&〈少子高齢化〉の日本では今後、減ったりなくなるお金があります

それは『手当』『残業代』『退職金』です

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これから減るお金 

年功序列は廃止されるため何年いても給料の上がらない人が出てきます

家族手当、資格手当、住宅手当・・・などの手当』は大幅に見直されていきます 

残業代も縮小していきます

働き方改革により過剰な残業をさせた会社にはペナルティが儲けられるようになります

Z世代以降は残業の多い仕事にはそっぽを向きます

残業嫌いならいいですが、残業代で稼ごうとしている社員は厳しくなっていきます

残業で稼ぐなら副業にシフトしていくと思います

但し副業サギは急増してます!ご注意ください

高額な退職金も減っていくと思います

『2040年』の著者である成毛眞さんは「退職金なんてなくせばいい」と主張していました

「定年まで待てば高額の退職金がもらえるから居座るおじさんたちが多い!見ていても若手が育つ環境ではない」

成毛さん自体は日本マイクロソフトの社長の座を自ら45歳で譲ってます

2000万・3000万の退職金をあてにする中で「住宅ローン返済に充てるから」という人も多いです

住宅メーカーの営業マンの販促の流れは、まず現在の家賃のチェックです

そこから計算して今の家賃より安い金額で家が所有できますから入ってきます

だいたい40歳前後で35年以上のローンなど80歳まで働ける保証がないと決断できません

大概は退職金を返済にあてにしています

ヨーロッパやアメリカは「新築1:中古9」の割合ですが、日本人は「新築9:中古1」圧倒的に新築を好みます

私の知り合いに中古物件をリホームして販売専門の方がいます

これからの日本は空き家が増えてくるし「住宅ローンの恐怖」を上の世代から聞いて中古がベストと考える人が増えてきたです

トヨタホームパナホームミサワホームが合併します

いままで100万戸あった新築住宅着工件数は2030年には54万戸に減少するとの予測されるからです

土地から探す新築が地方で3000万~5000万がボリュームゾーンなのに対して

中古物件をリフォームして地方なら500万~1000万だそうです

中には「100万のボロ物件を200万でリフォームして300万」というツワモノもいます

「家は自分の城だ!ロマンだ!」

「車はステータスだ!」

という考えを

「家は普通に住めればいい」「賃貸でいい」

「車は動けばいい」

と考え方のチェンジも必要になってきそうです

「減るんだ・・・無くなるんだ・・・ショック」ではなく、世界基準=自助努力の時代になってくると言う事だと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

YARE

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よくできた社会主義国の日本

日本は世界で最も成功した社会主義国 とよく言われています

私達は「いやいや日本は資本主義の競争社会だし、民主主義国家だよ」と反論します

これは以前、日本に訪れたソ連ゴルバチョフ書記長述べた言葉で日本は理想的な社会主義国家だということです

日本人と話すと共産主義が伝染るというブラックジョークもあるようです

高度経済成長期には人材確保の為に〈終身雇用制度〉や企業内組合による〈労使協調〉などが標準化されていきました

日本社会にあった村社会などの共同体志向平等志向が企業などに持ち込まれ日本的経営などと呼ばれるようになります

・社長から平社員までの給与格差が小さい

・手厚い福利厚生

・終身雇用による雇用保障

・家族手当に見られる能力に対してではなく給与を支払うシステム

・多額の退職金

・老後は年金で安心して暮らせる

この会社の勤務形態・雇用形態が社会主義的であると言われる所以です

「一度就職してしまえば最後まで会社が面倒をみてくれる」

「年齢に応じて出世して賃金は自動で上がっていく」

「退職後は多額の退職金を会社からもらい、国から死ぬまで年金がもらえ生活できる」

これを資本主義の競争社会と呼べるのでしょうか

立地的に孤島として存在していた日本は、思想的にも孤島で日本でしか通用しないルールが数多く創り出され日本株式会社など呼ばれたりします

本当の自由主義も民主主義も理解しないガラパゴス化したのが日本です

安定を得た代わりに自助努力をするマインドを失ったように思えます

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自助努力が芽生えなかった 

日本は富の分配が平等な社会・・・を作ったと言えます

マルクスの提唱した平等に富む社会を理想的に作り上げたのが日本なのかもしれません

低成長期に入り、バブル経済も崩壊してこのシステムが無理となっても、このカタチに拘り、その犠牲になったのが就職氷河期世代です

就職氷河期世代は派遣労働者契約社員など非正社員の大量雇用による給与格差の拡大など、団塊の世代を守るための犠牲になっています 

通常は

「会社との関係などどうなるかわからないから、次で活躍できるようにスキルを磨いておく」

「歳をとって働けなくなったことを考えておく」

会社や国なんて自分の人生の面倒をみてくれるはずがない

自分の人生は自助努力なくして成り立たない

というのが他国の発想です

さすがに30年の経済低迷に加え、少子高齢化で未来に明るい材料が無いために自助努力しなければ生きていけなくなると考え始めている人は多くなってきました

それでもまだ「役職定年?会社は俺たちを大切にしない!」

「年金が危ういぞ!国は何とかしろ!」と声を出す人も多くいます

 

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日本は資本主義で競争社会 

中学校の家庭科で金融知識の授業が始まったことを以前ブログに書きましたが、日本人のマネーリテラシーを上げることは今後非常に重要だと思います

日本の貯金金利は0.7と非常に高かった時期は貯金してればよかったですが、今や金利などないに等しいです

労働市場に自分という労働資本を投入して給与を得る

・金融市場に資金を投入してお金にお金を生ませる

・不動産投資をして土地に稼いでもらう

・特許・書籍・kindleYouTubeでなどの権利収入を得る

自由主義なので法に触れなければいろいろとチャレンジできます

投資歴15年の厚切ジェイソンの手法は至ってシンプルです 

「投資というと、毎日株価をチェックしたり『市場を調べたりしなくてはいけないから大変』という印象があり『専門知識無くて大丈夫?』という不安もあるでしょう

でも、僕の投資法はバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(通称VTI)というものにコツコツとお金を積み立てて投資をしています

投資初心者の皆さんであれば楽天・全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)に投資をすると、僕が投資をしているのとほぼ同じ銘柄になります

 銀行は1年で経ったの0,001%!投資は1年で16%! どちらにお金を積み立てればお金が増えるかは明確ですよね」 

と語り、私も難しいアクティブ投資はよくわからないのでETFのほったらかし投資です

日本人へのアドバイスは・・・と聞かれ

YARE(やれ)」と一言

定期的な運動習慣しかり

コツコツの投資しかり

出来ないのではなく、やらなかったツケが廻ってくるのが老後のようです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

男性のプライドの変革期

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男性のプライドの昇華

男性は精神に趣をおき、女性は現実に趣をおくと言われます

一昔前は「思春期の娘は父親を避けがち」など言われていましたが、今は父親大好きの娘さんが多いそうです

家長としての父親がいまだに強い中国などと比べ、日本の父親はだいぶフラットな存在になってきたといいます

親しみやすくなったが威厳は無くなってきたと言えそうです

私の会社でも4月からは

・55歳で役職定年

・60歳からは時給制で70歳まで雇用継続可能

となりました

女性陣は「リーダーから解放される!責任が重かったから助かる」

「パートタイマーになれば15時までにする!時間が増えた分好きなことができる」

と歓迎の声が多いですが、男性は不服のようです

役職定年を導入している会社では、役職から降りると退職してしまう人も多いようです

精神世界に生きるということはプライドが生きる支柱になっているのかもしれません

男性は女性と違い〈一人遊びが下手〉のようです

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何度かあったプライド崩壊 の歴史

昭和の時代からバブル経済の崩壊までは当たり前のように〈終身雇用〉〈年功序列〉の社会でしたので「途中で役職から降ろされる」などはよほどのことが無い限りなかったと思います

Ⅹ世代も不服だと思いますが、バブル崩壊後の停滞する経済の中を生きてきたので「致し方なし・・・」と半分納得はしていいますが、Ⅹ世代より前の世代はかなり不服そうです

「頑張って実力をつけてここまで上り詰めたのに!」

「かつての部下の下で働けるか!」

要はプライドが許さない!」と言う事でしょう

近代でもプライドが崩される歴史はありました

明治新政府になり侍が廃業した時

太平洋戦争に敗戦し軍部が解体され、今まで偉かった上級軍人の地位がなくなった時

侍も軍人も特別な存在でしたが今までの威厳が無にされます

女性に比べ男性は精神的支柱を失うと脆いようです

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男性は女性の現実的柔軟さを見習うべき 

私が最初にいた会社は、まだ役職定年があったわけではないですが降職は頻繁にありました

大卒定期採用は精度を上げて継続し続けたので、次の世代にポストを空ける為です

社員相談室という部署がありました

社内のモラル向上と、社員の悩み・困りごとを解消する部署でした

室長は大ベテラン男性社員で支店長だろうが、課長だろうが部下を大切にしない行為は𠮟りつけます

怖い人だけど、この人のお陰でモラルが維持され、不条理に悩む社員はいなかったと思います

副室長は同じくベテランの女性で「どうすれば女性社員はやる気を出してくれるか」などを新米管理職の私に指導してくれるありがたい存在でした

ところが「社員相談室はその役目を終えた」と突然無くなってしまいます

ほとんどが〈コンプライアンス推進部〉と〈お客様相談室〉に吸収されます

室長も副室長もシニアスペシャリストとなり、スタッフになります

会社も本社の部署を縮小している時だったので仕方のない流れです

女性の元副室長は以前にも増して生き生きしていました

「今度はお客様の声が聴ける!これは重要な仕事だ!」

私にも「顧客は何を求め、何に不満か」など事細かく教えてくれました

一方の元室長は見るからに落胆しており、日に日に老化していきます

全ての男性がこうではありませんが、男性は女性の現実的柔軟さを見習った方がいいと思います

とはいえ、当時のイケイケどんどんだった私も「業績悪いから支店長降りろ!」と言われたら耐えられなかったかもしれません

「ずっと雇ってもらおう・・・」というサラリーマンは最後までプライドを満足させることが難しい世の中になっていくかもしれません

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました