人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

これからの倒産の状況

倒産する会社にあるもの

特定行政書士の横須賀輝尚さんはビリヤード台がある会社は潰れると言っていました

このような話が都市伝説のようにあります

私は実際には見たことがありませんが、ドラマなどでは社長室や重役室にゴルフの練習用グッズがあったりします

傾きやすい会社を探すには「次の2つを質問してみるといい」と聞いたことがあります

御社の理念は何ですか?』

なんのためにこの会社をやっているんですか?』の2つです

「理念のある会社は潰れにくい」と言います

理念があってもかたちだけのこともありますが、使命のような本物の理念を持っている会社はなかなか潰れないです

「なんのためにこの会社をやっているんですか?」って聞かれ、歯切れよく回答できる会社も安心だそうです

できればこれを末端の社員が答えれるような会社は安心感が高いです

「単に儲かるから」だけだとちょっと危ういです

お金が基準ならいざというときはあっさり社員を切っちゃうかもしれません  

「倒産とかの話は暗くなっちゃうよ」という人は多いと思います

ただ、倒産は滅多に起こるものではありませんが、大まかにでも「なぜ倒産が起こるのか?」は知っておいた方がいいと思います

倒産は増えている 

現代はSNSにより会社が一気に傾くことがあります

スシローぺろぺろ事件などはいい例です

以前に話題となった「バイトテロ」などもそうです

やってる方は稚拙な悪ふざけですが、会社経営が回復不可能なダメージを負ってしまう可能性があるわけで、少なくとも秘密保持契約や仕事中のスマホ利用などには一定の制限をかけておくべきなのがSNSの時代です

情報民主主義の時代は一人一人が放送局をもった時代と言えます

2024年の倒産の可能性の高い業種は

1位:繊維工業

2位:電気業

3位:設備工事業

4位:物品賃貸業

5位:運輸業

6位:業務機械器具製造業

7位:職別工事業

8位:繊維・衣服卸売業

9位:農業

10位:飲食品卸売業

だそうです

もちろん倒産などは滅多に起きるものではないですが、倒産件数が前年より33%増えているのも事実です

現在の倒産はなぜ起こるのか 

2023年上半期の倒産件数は4009件で、業績不振によるものが3045件です

8割は売り上げが悪くて倒産ということです

後継者不足で倒産272件

物価高に伴う倒産375件

もっとも多い業種がサービス業の20%で、今後は建設業と運輸業の倒産が増えると予測されています

深刻化する人手不足による影響で、建設業77件、運輸業32件は人手不足によるものです

人手不足による倒産の半数以上が建設業と運輸業です

自分の事業で建設業の人とのかかわり合いが多いですが、現場で若い社員を見たことがありません

「人手不足で受けられない」「人手不足で工期が遅れる」はよく言われます

トラックドライバーの労働時間短縮は一見思いやりのある方針に見えますが「残業フルにやって今の生活が成り立っている」と皆口にするようで、給料を上げたタクシードライバーに人が流れているようです

人手不足の業界でも、定着率が良く採用力もある会社もありますので、努力次第ですが・・・

2022年の休業廃業は4万9625件で、倒産の比ではないです

2000年は黒字廃業70%・赤字廃業30%でしたが、現在は半々になりつつあるようです

円安で儲かっている大企業は非常に儲かっていますが、中小企業は厳しい状況です

もう一つ日本の難しいところが値上げをすると客が離れるという部分ですが、値下げで業績を上げても粗利が増えません

これからはいかに値上げして粗利を取るかが重要です

私の会社も今、最も頭を抱えている議論ですが、これからは営業力より値上げ力が大事になってくるように思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました