人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

学歴フィルターは存在する

学歴フィルターは都市伝説ではない

「当社は人物本位で採用をしておりますので、学校名にはこだわっておりません」

と大概の企業は述べると思います

企業は人という細胞で出来ているので、利のある人を採用するのが企業にとってもメリットがあります

「人物本位なんだから会ってみないとわかりませんよ!学歴フィルターなんかあったら会えない人も多く、企業にとっても損失が大きい」などともっともらしいことを言っている企業は多いです

では学歴フィルターは存在しないかというとそんなことはありません

学歴フィルターは存在します

企業は明確にターゲットがあります

客層は「学生でも変えるような価格帯」を狙う企業もあれば「富裕層をターゲットに絞る」という企業もあります

採用する学生にも何かしらの『ほしいタイプ』があるはずです

離職者の多さに悩む企業なら『定着率の高いタイプ』

士気が低迷気味なら『元気で明るいタイプ』

年齢が上がり過ぎた組織なら『若者が欲しい』

など人材といってもその求める内容は様々です

物理的に学生をさばききれない企業は多い 

「足りなくなったら人を採用すればいい」 という企業の場合は、そのつど必要なタイプが違うと思いますが、定期採用で多くの新卒を採る場合は学歴フィルターはありえます

採用担当者からすれば「うちは学校名なんて関係ない!人物本位で採用してる」と堂々と言える企業と、建前でのみ言っている企業に分かれます

学歴フィルターを設定する場合は物理的な理由もありますので、企業側の立場に立って考えてみると

・まず採用人数を設定します

・次に採用の流れ・・・いわゆる説明会をどうするとか面接は何回するのかなどです

・そして可能な採用人員・・・面接に時間をさける時間などで、1日3人の面接官が学生40人さばく→20日しか出来なければ600人までしか面接ができないことになります

・従って面接可能人員から逆算して「会社説明会に参加した人の80%が選考希望の場合、会社説明会の目標人数は何人まで」という求人希望者の設定がされます

・選考合格者も100人から90人採る場合と、100人から10人採る場合は合格率が低い方が質のいい人材を採用できますが、だからといって多すぎるのも無理が生じますので適性合格率の設定もされます

・ここから今年度の採用費経理などに出しますが、当然会社の状況によっては変更を余儀なくされる場合もあります

採用人数→選考可能人数→求人者数を逆算して考えると、企業によっては門を開きすぎると大変なことになってしまうことになります

「100人採用だから1500人の学生が来ればいい」と設定したのに5000人来たら大混乱になります

現在はマイナビリクナビなどのサイトを使う学生が多いですが、学校名を選べるようになっており、設定した学校であれば会社説明会の日程などが送られ、設定していない学校だと「会社説明会満席」など表示されます

ここから学生が「A大学の友人には案内が行って、B大学の自分には来なかった!学歴フィルターだ!」と気づき始めます

企業によっては学校ブランドにこだわって線を引く場合もありますが、物理的に無理なので線を引かざるを得ない企業の方が多いと思います

社会は人に線を引く 

田中角栄総理は東京大学卒ばかりの時代に小学校卒で総理大臣になりました

ついたあだ名が「今太閤」で昭和の豊臣秀吉ということです

ただこういう人はまれで、どこの世界にもガラスの壁は存在します

人は平等を美徳とし、差別を悪とします

逆に選ぶ側の人達からすると線を引くということは必要不可欠です

自分も選ぶ側にまわればよくわかると思います

線を引く側にとっては差別でなく区別なのです

誰しも選択をする時に、比較と線引きはします

社会では目に見えない線や壁がたくさん存在しています

「だから妥協して生きろ」とは言いませんが、現実を現実として受け止めそれに対処する柔軟さをもつべきだと思います

 

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AIの時代に人の脳の価値はどうなるか

脳の使い方に関心をもつ

わずかの期間の間にAIは「こんなことも出来るようになったの?」という進化を遂げます

人間の頼もしいパートナーであると共に、仕事を奪う存在でもあります

AIに奪われる仕事以上に、新しく生まれる仕事の方が多いので変化に対応する意志さえあれば、仕事は常にあります

生成AIが台頭した現代において、人間はどのような「価値」のある存在を目指すべきなのでしょうか?

先端技術の社会実装支援を行う投資・コンサルティング会社を経営する安川新一郎さんが『脳の仕組みと脳を鍛える方法』について述べており、参考になりました

脳を適切に使うために重要なのは、脳の仕組みを理解し、老化を防いで鍛えることです

そのカギになるのは私たちの「脳の使い方」だと言います

今までは人の手足の代わりだったマシンが、人の脳の働きを代わってしてくれる時代になりますから人と脳の使い方に関心を持つことは極めて重要だと思います

脳は毎年0.5~1%程度縮んでいる

ストレスに立ち向かい困難に前向きに対処するには集中力が必要で、集中力について理解するには、脳の報酬系の仕組みを理解する必要があります

 理解のカギになるのは脳の側坐核から放出されるドーパミンで、ともすればエネルギー消費を避け怠惰になりがちな私たちの意識を、外部環境に向けて行動させるための神経伝達物質です

 ドーパミンが出ると、その瞬間は多幸感で満たされるため「快楽物質」と捉えられていますが、正確には人間に行動を起こす動機を与える期待物質だそうです

デート当日よりもデートを企画しているとき、マイホームを手に入れた後よりも、マイホームについて思いを巡らせているときにドーパミンは分泌されます 

ギャンブルが止められず賭け金が高額になっていくのも、一度得た快楽は脳にとって想定内となって、新たな期待に向けたドーパミンは賭け金を上げていかない限り分泌されなくなるからだそうです

ギャンブル依存症などは思うより恐ろしい病気というのもうなずけます

ドーパミン抽象的思考や論理的思考を担当し脳の司令塔として集中力をコントロールする前頭前皮質にも良い影響を与える効果があります

このドーパミン有酸素運動によって分泌量が増えることが明らかになっており、運動を終えた数分後に分泌量が上がり、数時間その状態が続くとされています 

最初は嫌だったジョギングやジムでの有酸素運動も、やり終えると爽快な気持ちに感じます

その後の仕事も普段より集中して行えた記憶もあるかもしれませんが、それらはドーパミンのおかげのようです

恐らく狩猟採集民族として、獲物を追って走っているときこそ全集中力を発揮して、地理的な状況や獲物の動きを推測し、適切な判断をすることが切実に求められていたからだと安川さんは語っています

脳は毎年0.5~1%程度縮んでおり、 脳の大きさは25歳頃がピークで、脳細胞は毎日10万個ずつ失われていると聞くと「何か対策を打たねば!」と思いますよね

運動をすれば脳細胞を新生させられることが明らかになっており、 アメリカの研究チームによると、心拍数が上がる持久力系の運動を1年行ったグループは海馬のニューロンが新生し、サイズが2%大きくなっていたそうで、やはり脳には運動といえそうです

挫折しやすい運動の習慣 

そもそもスポーツは競技を楽しむのが面白いのであって、競技の為の身体を創るランニングや筋トレはただ辛いだけです

「筋トレは開始から1年以内に94%の人が挫折する」と言われています

大人は言い訳の天才なので、出来ない理由をポンポン出してきます

時間がないという人に「20秒全力で動いて10秒休むを8セットやるHIITなら4分で終わりますよ」といってもこれもまたすぐにやめてしまいます

いいことでも辛いことは継続が困難です

継続だけが力なりとは全くの真理だと思います

筋トレを長く続けている人も「何キロ上げるだとか、何種目やったとかを自慢話にしないでください!何年続けているを自慢話にしてください」と言っていたのもうなずけます

筋トレを継続できない理由は大きく分けて2つあるそうです

1つは行動を起こすエネルギーとなるモチベーションの問題で「周りがやってるから何となく、やってみようかな」といった程度の弱いモチベーションでは、継続のエネルギー源としては足りないようです

勝ちを味わう、新しい技術を獲得するという「ご褒美」に当たるものが筋トレにはほとんどなく、最大のご褒美である、痩せる・引き締まるという体の変化を実感するまでにはかなり時間がかかります

筋トレの一次的効果は、筋持久力の向上・筋肥大・筋力の向上

二次的に、体脂肪の減少・生活習慣病のリスク低減・日常生活の疲労軽減といった、健康上や美容上の有益な効果を得られます

いずれも効果が明確に現れるまでには数カ月は要しますから、小さな変化を実感しながら継続するしかありません

2つめは日常生活と筋トレとのギャップが大きいことで、トレーニング刺激が過度な疲労を招き、筋肉や関節の炎症が蓄積してケガをしやすくなります

過度な刺激は心のストレスともなり、意欲を低下させてしまうことにもなります

最初の1カ月は週3~4回と足しげく通って、さまざまな種目に熱心に取り組むのですが、翌月には週2回、翌々月には週1回となり、半年以内に退会してしまう方が大半のようです

少しずつ時間や回数を増やすことが肝心で、頑張り過ぎず緩やかに取り入れることがポイントです

脳の活性化には運動が外せませんので自分なりの持続可能な運動習慣を作ることが、ミドルやシニアには求められていきそうです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 

 

若い世代に知ってほしい雇用変化

時代を創るのは若者

長く続いた転勤族をやめてもう5年目になろうとしています

定住族になると地域コミュニティに若干苦労します

集合住宅は若い世代や若いファミリーが多く「地域情報は市町村のHP見ればわかりますから、できれば紙を減らしてほしい」と言われました

ごもっともで、配る私としても十数種類もあるお知らせをまとめて、ポスティングして歩くのは一苦労です

私の街も隣の街も平均年齢が若くペーパレス化・ネット化は声としては高いのはよくわかりますが、それを提案するとシルバーの多い地域コミュニティでは「ひどいことを言うやつもいるものだ」という人もいます

高齢者でも私よりクリアな頭脳の人もおり「通知をスマホに届くように私が役所にかけあいますよ」という柔軟な方もいますが「紙だ」「紙だ」のオンパレードです

中には「静岡県東部は富士市が紙の生産の街だ!地域産業をないがしろにする行為だ!」という意味不明な主張をする人もいます

後期高齢者でも頭脳明晰な人も多く、たいがい穏やかで不平不満を口にすることもない人で、変化にも柔軟ですが少数派です

ただ6割7割は変化に反対話を聞いてない印象です

最近驚いたニュースは長野県で子供の声がうるさいという理由で公園が閉鎖されました

子供が嫌いな人は一定数いるので良いとしても、びっくりしたのは市町村が「そうですね」と公園閉鎖に踏み切ったことです

そもそも公園で静かな子供の方が不気味です

日本全国「昔はたくさんの子供が遊んでいたのに、今の公園はお年寄りだらけになってしまった」という話の方が多いです

「日本は衰退していく」「日本は終わりだ」とぼやいている人は奥に引っ込んで、未来を創ってくれる世代がもっと生きやすいように政策をシフトしていくべきではないかと思います

いつの時代も未来を創るのは若者です

 

若い世代は育った環境で人が違うことを理解してほしい 

ウクライナパレスチナなどの紛争地域を見ると 「戦争は地獄だ!」と感じます

日本も太平洋戦争中はそうでしたが、戦争を生き残った人はその後、非常にいい想いをします

日本もある程度の不景気な時期はありましたが、バブル崩壊までは終身雇用で定年まで会社が面倒をみてくれ、年功序列で年齢と共に賃金が上がり、定年後は悠々自適に年金暮らしでした

医療保障もしっかりした国となり「これほど社会保障がいい国はない」という国になったのが日本です

社会保障の進んだ国は自殺率が上がる

雇用が安定しすぎて日本人は失職に弱い

と呼ばれ始めます

東洋哲学の一極二元論1つの極は陰陽二方向に進むで考えてみれば、陽方向に進んだ分、陰方向にも進んでいたことがわかります

人は陽の方向=良くする方向に向かって行動しますが、陽に進んだ分、陰にも進みますので人の世は常に変化対応が求められます

 

飼いならされた悲劇 

学校を出れば新卒一括採用で仕事にありつける

終身雇用で最後まで雇用してくれる

年功序列で年齢と共に給料は増えていく

老後は年金で暮らせる

社会保障を手厚い

X世代が社会に出る前の日本は非常に陽の時代でした

団塊の世代以上はそのまま逃げ切りましたが、X・Y・Z世代はそのまま陰の時代に進みます

手厚い国の保護の元、飼いならされた日本人は一人で生き抜く力が弱体化します

国の保護が厚すぎるとどうなるのかは以前ナウル共和国の栄枯衰退で紹介したので、参考にしてください

ナウル共和国は国が全ての面倒をみてくれ、働かなくていい時代が30年続いたこの太平洋の楽園は強烈な陰転に見舞われています

日本では特に就職氷河期世代は陽転した分の陰転をもろにかぶった世代といえます

国や企業が手厚く面倒をみ過ぎるというのは、後々の陰転が深刻になります

陽が極まれば陰となると言いますが

陰が極まれば陽となります

若い世代は陰が極まった日本を新しい方向に陽転させていく世代だと思います

そのような意味で、非常に明るい使命感を持っている世代といえます

私もX世代ですが、企業としては50代での役職定年を早めに進め、若い世代にどんどん任せていくべきだと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 
 

もはや定年ではなく契約期限

もはや老後はない 

現在、企業には定年後も65歳までは雇用の機会を確保することが義務づけられており、本人が希望すれば基本的に65歳までは働けるようになっています

さらに70歳までの就業確保が努力義務とされており、会社は本人の希望によって70歳までは働くことができるような環境作りについて努力する義務を負うことになりました

背景には少子高齢化&寿命の延びによる

労働力不足

税収入減

社会保障費増

などがありますから、年金は少しづつ先延ばしにして、労働期間は延長していかねばなりません

これからは多くの企業において定年後も70歳まで働き続けることが絶対ではないものの現実的なものになっています 

「何歳まで働き続けるか」というアンケート調査では、だんだんと引退年齢が上がってきています

たぶん働けるうちはずっとというひとは6割~7割になると思います

「仕事が好きだから」「仲間が欲しいから」「健康の為」という人は減少傾向にありお金の為に仕方なくという人が徐々に増えてきています

先日、産業医の先生が「好きで好きでたまらない仕事ならいいが、65歳以上は個人的にすすめない!健康を害するよ!寿命は延びてるが、健康寿命は大して延びていない」と述べていましたが、お金の為に延長希望者が多い以上、全体の前でこの事実を発表するわけにはいきません

X世代は情報化時代に社会に出ているので、情報弱者ではないですが貯金以外の投資などへの意識や知識は弱い人が多いです

国がこれだけ内容のいい新NISAなどを作ったのは「老後の資金作りの為に国は用意した」と後でいうためのような気がします

Z世代は情報強者なので新NISAをはじめとする投資を活用して、老後の準備をし60歳前後では経済的自立をしそうですが、複利の力を活かすには40年はかかるのでX世代は今からでは無理です

貯金額100万円以下の50代が半分以上なので、やはり労働期間延長はいたしかたありません

60歳で引退はプチFIREと言われるのもよくわかります

定年制度は日本だけ 

定年制度があるのは日本だけです

日本は終身雇用制度だったために、どこかで線を引かねばならず、昭和は55歳・平成60歳→65歳となり、令和は70歳となりそうです

他国から見ると「年齢による強制解雇」とうつるようです

他国では日本の定年制度は「年齢差別」となります

「働けるうちはずっと働く」時代になりつつあり、昭和のキャリアモデルは終焉を迎えました

令和からは全く新しいキャリアモデルになり、かつ多様化します

たぶんこれからは定年という概念がなくなり契約という概念に近くなると思います

新卒採用の多い大企業や中堅企業では「退職金は無し」「50歳~55歳で役職定年」となると思います

45歳~55歳くらいが一つの区切りとなり「75歳までをどう生きるか?」が多様化していくと思います

20歳からコツコツはじめたインデックス投資もかなりの金額になってきていると思いますので、生活費の低い人なら40代で働かなくなる人も多いと思います

定年後の仕事はつまらないという誤解 

仕事に関する能力はいつまでも向上していくわけではありません 

下の図のように徐々に体力・気力・能力は下がっていきます

スポーツ選手なら年齢による衰えが自覚しやすいですが、サラリーマンは感じにくいかもしれません

「定年後でも仕事で成長していこうという!」という気持ちを否定しているわけではないですが、いつまでも仕事で挑戦していこうというスローガンと、高齢期において実際に起こる心身の変化とは区別して考える必要がありそうです

人は歳をとるにつれて、仕事を行うにあたって必要となる体力や気力などが緩やかに低下することは悲観すべきことではない と思います

そして定年後の仕事はつまらないというのは誤解です

「管理職の仕事などに就いてより高みを目指していくことがキャリアの目標で、それが唯一の仕事を楽しむ道なのだ」という人は別にして、むしろ定年後の就業者のほうが仕事満足度や幸福度が高いようです

年代別に仕事満足度をみていくと、満足度が低いのは働き盛りとされる40代や50代の就業者であるという結果がでています

定年後にはもはやそういった働き方で幸せをつかみ取ることはできないのだと気づく瞬間がだれしも訪れ、多くの人は現役時代の大きな仕事への執着を拭い去り、目の前にある「小さな仕事」の価値に気づいていく・・・

こうしたプロセスの中で、定年後の豊かな働き方を実現している人は多いと思います

注意点として 家計経済の観点から60歳を過ぎて「子供が大学生」「住宅ローンがまだある」は絶対避けた方がいいと思います

「給料は上がり続ける」「役職は上がり続ける」「リタイア後は年金で悠々自適な暮らし」という昭和の価値観が摺り込まれたX世代は、社会変化を苦痛に感じる人もいるかもしれませんが、まずは昭和の価値観をシャットダウンして、 定年後の仕事の方が満足度は高いということを自覚する必要があると思います

 

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実績よりも人間関係が重視される管理職の実態

管理職の82%は偶然管理職

イギリスの公認マネジメント協会が管理職と労働者4500人以上を対象に調査を実施した結果、約82%の管理職がその役職に就くための正式な資格を取ったりトレーニングを受けたりしていないことが明らかになりました

また管理職の半数が、昇進は業績よりも社内の人間関係に基づいて行われると回答しています

私が社会に出た時は平成でしたが、昭和の年功序列制度は社員に色濃くしみついてました

営業では業績のいい人から出世していきます

「あの人の方がマーケット分析に長けるのに」

「あの人がリーダーの方が部下が動きやすいのに」

「なぜ営業数字のいい人から管理職にしていくんだ?」

いわゆる「名選手、名監督にあらず」でも「営業実績がいい=出世」でした

プレーヤーとしては一流でも、監督管理の仕事は三流の人は多いです

それを他企業の友人に話すと「業績で決まるなんていい方!人間関係の好き嫌いで決まることも多いんだぞ」と返されます

イギリスの公認マネジメント協会の調査でも、企業の管理職や上級リーダーはその役職に就くための正式な資格を取ったりトレーニングを受けたりしている可能性が低いことが最新調査で明らかになり、懸念されています

管理者としての資格がない管理職 

イギリスの調査でも、労働者の4人に1人が管理職を担っているにもかかわらず、管理職の82%がほとんど訓練を受けたことがなく、資格も持っていないそうです

彼らのことを報告書では偶然の管理職と呼んでいます

私が支店長になる時に研修はありましたが、社外研修では心理カウンセラーの資格とコーチングを学んだくらいです

イギリスでも 管理職の半数強が管理職やリーダーシップの資格を持っていないと答え、3分の1が正式な管理職やリーダーシップの研修を受けたことがないと答えたそうです

このことは上級の管理職やリーダーの26%にも当てはまるります

実際の経験もなく指導的地位に昇進する労働者が多いのは、職場における優遇措置が一因だと、この調査で示唆されています

管理職の半数近くが昇進は能力や実績よりも社内の人間関係や経歴に基づいて行われると答えたと報告されています

管理職の3分の1強がオフィスで過ごす時間が長い人ほど昇進しやすいと答えており、このような傾向はリモートの社員はリーダーの目に留まりにくく、昇進が見過ごされるという「近接性バイアス」として知られているようです

令和は昭和の悪しき習慣を引きずってはいけない 

5年前に大手新聞社に勤めていた叔父が定年退職をしました

「俺は終身雇用のいい時代を過ごすことができた!ギリギリ逃げ切り世代だ!」

「俺の息子たちはかわいそうだ!同じ会社にずっといるのは難しいなんて」

という価値観に対して、令和に就職した三男は

「おやじは頭がいいのに、ずっと同じ会社に飼い殺された!能力が高いんだから何度かステップアップの転職ができたはずなのに!」

「会社にぶら下がり人生だった!能力が伸ばせずに終わった」

と話します

昭和世代は「終身雇用はいいものだ!だから会社に忠実に生きること」と摺り込まれています

令和世代から見ると、終身雇用が摺り込まれている世代は「ぶら下がりおじさん」です

昭和と令和では価値観がだいぶ違います

トヨタの社長が終身雇用の維持は今後難しいと述べ

サントリーの会長も45歳定年が望ましいと述べました

令和世代から見れば「そりゃそうだ」と感じることでも、昭和世代は「残酷な世の中だ」と感じます

高度成長期で出生率が高かった時代には終身雇用は適していても、これからは悪しき仕組みです

採用試験にはAIによる適性検査が導入されています

管理職にもAIによる適性検査が導入されてもいいと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 
 

子供に伝えるお金の知識

IQが上がるといいことばかりではない

文明国であれば子供たちのIQは10年で3づつ上がると言われています

IQが上がるといいことばかりではありません

宝くじが売れなくなる

宝くじは公共事業に使われてますので、公園の遊具やベンチに欠けるお金が減少することになりますが宝くじは愚者にかけられた税金など言われるようになると、確率論を計算できる頭を備えた人はまず買わなくなります

貯金をしなくなる

銀行金利が5%とか7%の時代は「とにかく貯金しなさい」で良かったですが、現在のような無金利時代は貯金する意味がありません

「貯金するくらいならETF投資信託に廻す」という人が増えていき貯金は愚者のマネーマネジメントなど言われるようになるのではないかと思います

IQが上がると数字で考える力が増していくので、宝くじや貯金は厳しくなっていきそうです

現在は銀行には多くのお金がありますが、それが減ってくると融資ができず、経済にも影響がありそうです

その他

宗教が意味をなさなくなる

これもお寺の廃業が続くことを意味しますので「先祖代々のお墓どうなっちゃうの?」となりそうです

犯罪が二重構造になる

犯罪者も企画立案し支持を出すホワイトカラーと実行するブルーカラー二極化されそうです

実行部隊ばかりを捕まえても、指示管理する側は捕まえることができないという闇ができます

このほかにも様々な問題が指摘されていますので、IQが上がるといいことばかりではありません

命の次の大事なお金 

「自分の命より大切なのは子供」という人は多いいですが、個人的にはその通りだと思います

「命の次に重要なのは信仰」という人もいますが命の次に重要なのは・・・」は個人で大きく違ってくると思います

命の次に重要なのはお金という意見には共感します

仕事もお金を得るために行っている比率が高いです

「お金持ちは皆汚いことをして稼いでる」という人がいますが、確かに政治家の裏金問題などの報道を見ているとそう思いたくもなりますが、たいがいは稼げない人が稼いでる人を見てのやっかみです

お金がいくらあっても病弱で寝たきりでは意味がないので健康の知識と習慣は最も大事です

健康の知識と言っても医学の知識まではいかず『食べ物の知識』『運動習慣』などです

「○○はよく食べなさい」

「△△はあまり食べないように」

「エレベーターより極力階段を使いなさい」

「乗り物は控え極力歩くように」

などの日々のコツコツした積み重ねが習慣になり健康に直結します

その次がお金の知識ですが、これは子供たちにどう伝えればいいのでしょうか?

まずは稼ぐ力で、次が節約し貯める力、次が増やす力で、守る力も重要です

FPの親が子に教えるマネーリテラシー

先日、ビジネスインサイダージャパンに『FPのママが推奨するお金について子供に学ばせる5つの方法』が記載されていました

お金の「扱い方」を子供に教えるのはとても大切だが、それ以上にお金に対する「考え方」を教えることを優先したほうがいいとお述べています

もっとも重要なのはお金に関わる感情をコントロールする方法を学ばせることつまりお金に対する「考え方」を教えることだ 

お金の話をオープンに

家族との日常会話にお金の話題を持ち出すために資産管理の専門家である必要はなく、 食べ物やスポーツや週末の予定と同じように、お金のこともごく普通の話題にするといい

お金についての会話を気楽なものにすることで、感情的な負担を減らし、食料雑貨・おもちゃ・車・家などシンプルなものにかかる費用を教えることから始める

親の稼いだお金があなたの口座に入っていて、そこからお金を使っているのだと子供たちに伝える

単純なことのように聞こえるが、携帯電話をタップするだけで支払いが済んでしまうことの多い現代、すべての支払いのお金は口座から引き落とされているのだと知るだけでも大切だ 

お金の決定にはトレードオフが伴うことを教える

おもちゃ屋さんでお金を全部使ったら、食べ物を買う分が減ってしまうんだよ」というふうに親には一定額の収入があり、家族が現在と未来の両方において何を望み、必要とするかに基づいて、お金の使い方を決めているということを教える

すべての買い物は、家族の価値観・目標・ニーズ・欲求に基づいた選択で、親の支出に意図があることを示し、無限の預金があるわけではないけれど、何が一番大切かを決めるのは自分自身なのだと教える

すべての決定には取捨選択が伴う——子供たちの理解を助けるために、そうした決定の具体例をいくつか説明する

広告免疫をつけさせる

テレビコマーシャルは「商品を買わせよう」という意図で流されていますが、テレビであれ、ビデオゲームの中であれ、看板であれ、子供に広告を認識させる

どこかで誰かが何かを買わせようとしているという事実を理解させる

広告のイメージやストーリーについて「なぜ」を引き出す質問をしてみる

このように意識してじっくり考えることでマーケティング戦略を見抜けるようになり、広告に対する抵抗力がつく

そうすれば耳ざわりのいい売り文句に踊らされることなく、賢い消費決定ができるようになる

お金に関わる意思決定プロセスを身につけさせる

親として子供には優れた決定をしてほしいもので、親はつい子供たちのためにと代わりに決定をしてしまいそうになる

それでもその衝動に抗いどんな決定をすべきかではなく、どのように決定すべきかを学ばせることを大事にしている

正しい答えだけでなく、プロセスを教える必要がある

 お金のことであってもなくても、親が決定を下すまでの思考プロセスを言葉にして子供たちに伝える

親が検討している選択肢の裏で捨てなければならない他の選択肢、選択に対する根拠を聞かせる

子供が決定を下すときには、何が自分にとって一番大事なのかをじっくり考えさせ、あらゆる選択肢を検討させて、最も大切なことを基準に選択肢を天秤にかけさせる

導きながら失敗もさせる

息子が誕生日にもらったお金でゲームをどうしても買いたいと言うので、車で店まで買いに行ったが、店の駐車場を出て5分もしないうちに息子はすっかり飽きてしまって「返品できるか」と聞いてきたが、それは無理だと伝えたそうです

その瞬間子供は感情にまかせた購入決定でいかにたやすく12ドルが消えてしまうかを学んだ

子供たちにお金の使い方を誤らせよう

大きくなったときにもっと大きな損失を出すより、12ドルの失敗で済む幼いうちに経験したほうがずっといい

間違った選択をして嫌な気持ちになることは、強力な学びの瞬間である

そして重要なのは子供がそうやって学んだときに「だから言ったでしょう」と言わず「自分で失敗に気づけたんだからすごいね」と伝える

子供がお金との付き合いに慣れ、お金についての考え方を学び、お金に関わる感情をコントロールできるようサポートすることは、親が子供に贈れる最高のプレゼントの1つだと述べています

私達の親世代は給料を封筒に入れて渡されていた世代でしたが、私たちの子供や孫はどんどんお金がデジタル化されていくと思います

私個人でさえも「今週現金を触ってない」と思うことがあります

現金でないとお金が減っていく意識は薄く感じますので、子供たちにはお金の教育は大切だと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 
 

最も重要な知識は口伝となる

知識や技術は財産

母がギャラリー経営をしていた頃、作る⇒売る⇒学院で教えるの3つが年齢的にきつくなったと地銀の副頭取に相談した時

下は物を仕入れて売ること

中は自分でつくって売ること

上は知識を売ること

とアドバイスされます

ようは、作って売る仕事を縮小し、知識を売る=教える方に注力した方がいいとアドバイスされます

知識や技術というものは本人の頭の中に保存されてますので、盗まれることもなく、火事で焼けることもなく、なによりタダです

無形ではありますが知識や技術は財産と言えます

人は誰しも知的財産をもっています

学び続けたもの、やり続けたもの、没頭し続けたもの、好きで継続しているもの・・・

「あれは趣味だから・・・」で終わらせず、一度見直すことも必要かもしれません

一昔前まで「テレビに出演する」「本を出す」などはとてつもなく大変なことでしたが、現在は誰でも『YouTubeという放送局』『Amazonkindle・ブログという出版社』を有することができる素晴らしい時代です

「俺の知識なんて大したことない」などと考えてはいけません

レベル1の人にはレベル10の人よりレベル2や3の人がありがたく、レベル5の人にはレベル6か7の人がありがたい存在です

よっぽどの会社人間でない限り、長く生きれば生きるほど頭の中にお宝が眠っています

お金持ちになる方法 って?

幸福の定義は人それぞれですが、命の次に大切なものがお金だとすれば『健康の知識』の次に重要なのがお金を創る知識ということになります

お金を多く持つには?「よく勉強して、いい学校に行って、いい就職先に入れば給料は高い」と世の多くの親は言いますが、それも一つの道であって、そもそも勉強が好きになるかや、努力することができるかはわかりません

IQがいくら高くても勉強に興味をもつかはわかりませんし、努力ができるのは才能ということもわかり始めてます

どんなに有名な大学に進学しても『お金持ちになる方法』は教えてくれません

お金持ちになるにはまず世の中の仕組みを良く知らなければなりません

最近は高校生から投資に興味をもつ人がいると聞きました

一昔前の日本は貯金金利が高かったので「貯金は安全資産だし、効率よく増えるし、貯金さえし続ければ間違いない」という時代が長く、リスクのある投資に目を向ける必要はあまりありませんでした

金利時代に突入し、縮み続ける日本に不安を覚え「投資しなきゃ!」という意識が強くなると、その人たちを狙った詐欺的な人たちがあらわれてきます

投資の世界では情報弱者はいい獲物になります

わからないモノ・理解できないモノには近づかない方が無難です

いったい『世の中の仕組み』『お金持ちになる方法』などはどうやって知るのでしょうか?

特殊な知識は口伝 

占いというと庶民の遊び的なものというイメージが多いですが、実際は裏成り裏で動いている力で、国家の政には超重要なノウハウとして使用されていました

日本でいえば、安倍晴明などがその役職にあたります

口に鍵をかけたような字が占いという文字ですが、庶民が興味をもつのは「運がいい?」「相性がいい?」などの簡単な答えである吉凶なのですが、実際は「当たらぬも八卦、あたるも八卦」などというものではありません

かなり複雑な命式の中から国家の方向性を導くものであったようです

植物が春には芽を出し、夏にはどんどん成長し、秋には実をつけ収穫し、冬には枯れてしまうように、自然には法則があります

この自然の法則である『裏成りの知識』一子相伝で一切の記録を残さず、口で伝えられていきます

いわゆる口伝のカタチをとり、国が亡ばされれば次の国に知識が流れぬように知識保有者は殺されてしまいます

私達がこの知識を知ることはまずなく、単なる吉凶を見るインスタントなお遊びだけです

古来より大切な知識やノウハウは、そのほとんどが口伝になります

『世の中の仕組み』『お金持ちになる方法』なども口伝で、家系の中だけや親子間のみで伝えられていくことが多いと思います

ただ、発展しつつある情報民主主義の時代は情報洪水のように玉石混交に溢れる中に、本来は口伝であるべきな知識が混じっていることがあります

玉石混交の情報洪水の中から『金言』を見つけることができれば未来は変わると思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 
 

人工的差別は嫌われる

学校名不記載で面接したら大反響

最初の会社の社長は、私にはみじんも見せませんでしたが、部長・本部長には見せる顔で「非常に出身大学名を重視する」人だったようです

次の会社の社長は小さい会社ということもあり、全くその辺は気にしませんでした

非常に応募者が多い会社で、2次面接担当の私としては、物理的に面接日数と人数が限られており「集団面接をして、応募者の人数を1次選考で1/8に絞ってほしい」と要望しました

営業部長の経験がある商品部長がメインに、男女2名の若手管理職に学生5名づつの集団選考を実施します

『選考へ送るかの選考』なので、商品部長も「一人5分もあれば決めれる」と言います

人の第一印象は3秒で決められている

といいますので、先輩である商品部長に任せます

「履歴書などあると先入観もできるし、なにより読む暇もないから1次選考は名前だけでOK」という異例の選考を行いました

学生は学校名どころか、大学院なのか大学生なのか、専門なのか短大なのかもわかりません

この情報は名前と連絡先だけ選考を求人票に記載すると、予想の2倍以上の応募者が来ます

「話しが違う!」と苦笑する商品部長は予定の倍の日数を学生面接に割かれてしまいます

学校名などの人工的差別を嫌う人がいかに多いかがわかります

学歴を重視しない動きもある

新入社員の頃、採用企画部の部長に「出身大学は重要なんでしょうか?」と聞いたことがあります

部長の答えは

①上位校はやはり努力家が多く、目的達成のための忍耐力がある

②友人の多くが一流企業へ行くために、そことの情報交換がある

というメリットを挙げてましたが「多すぎると争いが多くなる」とも言っていました

立命館アジア太平洋大学出口治明さんは

①今の製造業の問題点は大卒比率が低いこと

②企業が成績表を評価しなくなったので、学生が勉強しなくなった

と苦言を述べています

取引先の社長に「最もコスパが良いのは準中堅大学」と言われ、理由を尋ねると「東大・京大行けない奴が早慶で、そこ行けない奴がMARCHで、そこ行けない奴が中堅大学で、そこさえいけない奴が準中堅大学」

「準中堅大学はよほど努力して実績作らないとという自覚が強い」

「Fラン大は受験のヒエラルキーを知らず、このような意識はない」

と言われ「そういうものか」と思いました

人それぞれ、経験値から考え方は違いますが学歴を重視しない見方も増えてきています

イギリスでは学位不問の求人広告が90%も増加した

採用担当者は学位や資格よりも、スキルに基づく採用に力を注いでいる

IBMやグーグル、テスラといった大企業は資格よりもスキルを重視して採用している

採用担当者は学位や資格よりも、スキルを重視する採用に力を注いでいることがリンクトインの最新データで明らかになりました 

イギリスでは2021年から22年の間に学位不問の求人広告が90%増加したといいます

 リンクトインの報告書によると、学位よりもスキルに基づいて候補者を探す採用担当者が世界的に見ても増えており、アメリカでは求人情報の20%が4年制大学の学位を必要としていないそうです

このシフトは今後さらに強まりそうで、採用担当者の75%は今後18カ月間でスキル優先の採用が自社の優先事項になると予想しているます

コロナ下で人と接触しなかった大学生の問題点

リンクトインのジョシュ・グラフ氏は

「特定の仕事をする上で学位は重要ですが、大学に行かなかった人にとってもワクワクするようなチャンスや別の道はたくさんあります」

採用プロセスにおける不要な障壁を取り除くことで、求職者に公平な機会を与え、多様な才能、新鮮な視点、アイデアを組織にもたらすことができると述べています

またリンクトインの最新の調べでは、アメリカの企業幹部の92%がこれまでになく人々のスキルが重要になっていると考えているそうです

コミュニケーション能力

柔軟性

職業倫理

洞察力

自己管理能力

といったスキルが求人の中で最も急速に需要が高まっていると言われてます

5つの企業のトップを務めるイーロン・マスク氏は大学の学位の有用性に懐疑的なことで知られています

マスク氏は2020年の国際会議で大学は学びの場ではなく楽しむ場所だと語っており、ビル・ゲイツ氏やラリー・エリソン氏といった大学を中退して成功した有名人の具体例を挙げていたのをYouTubeで観たことがあります

アメリカの一部の大企業はコロナ禍でコミュニケーション能力やコラボレーション能力、プレゼンテーション能力といった社会人としてのスキルに欠ける大卒者が増えたと指摘していました

たしかにコロナ下での大学生活は

・友人と接しない

・アルバイト行けない

・リモートの増

で極端に人と接しない学生生活を送り今年の新入社員はソロキャンプ型などと呼ばれていました

こうした企業では、新入社員が職場に適応できるようトレーニングを増やさなければならず、大学や専門学校は若者を職場に適応させるために必要な準備を十分にさせられていないことを示唆しているます

コロナ下で人と接していなければ、コミュニケーション能力・柔軟性・職業倫理・洞察力・自己管理能力などが非常に身につきにくくなります

アフターコロナの新卒採用は『人と接してこなかった若者たち』がぞろぞろ社会に出て来て、採用方針も変わってきたようです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 
 

恵まれた環境の注意点

社会はどんどん良くなっていく 

報道を見ていると悪いことばかり流すので「世の中は悪くなっている」ように感じますが、実際はどんどん良くなっています

そもそも世の中に役立っているから企業は存在できるので、人々の問題、悩み、困り事を多くの人が日々解決するために働いているわけで、少しずつですが良くなっていくように出来ています

あの仕事は価値がないという考え方があるだけで、どの仕事にもそれぞれ価値があります

同じく経営陣も社員も「会社をよりいいものにしよう」という共通認識があります

私は平成入社ですが、昭和入社の社員は労働組合を作り、会社に様々な改善要求をし続け、会社もそれを実現するために努力し続け『働く人にとってのいい会社』になっていきます

私は創業75周年の年の入社ですが、その前には社員と経営陣の努力の歴史があるわけです

『良い環境になる』はもちろんいいことですが、東洋の一極二元論一つの極は陰陽二方向に進むの法則通り、必ず陰にも進んで行きます

良い環境を創るとどんなカタチで陰の方向に進むのでしょうか?

トヨタグループの不正問題 

ビッグモーターに損保ジャパン、旧ジャニーズ事務所、宝塚、日本大学など、昨年は多くの不祥事が明らかになり、日本組織が抱える構造的な問題とその改革に大きな注目が集まった年でしたが、年が明けると トヨタグループの不正が次々と明らかになっていいきました

日野自動車ダイハツ工業に加え、豊田自動織機でもエンジンの認証手続きに関する不正が行われ、調査報告書を見ると、タイトで不合理な開発スケジュールによって生じた極度のプレッシャーと、現場が管理職に相談できないなど組織が機能不全に陥っていたという共通点がありました

128社を対象に『会社や上司への期待度や満足度などの従業員エンゲージメントと、企業が起こした不祥事の件数や企業体質などのデータを重回帰分析・調査』し2021年に発表された企業不祥事と従業員エンゲージメントの関係と題された調査があります

これによって従業員エンゲージメントが高ければ不祥事が減るとは一概に言えないという事実が分かりました

「会社満足度が高い」また「制度待遇への満足度が高く、期待度が低い」つまり現状に満足しており変化を求めていないほど企業体質評価が悪化し、不祥事の事案件数が多くなっていたと報告されています

さらに話題性や知名度」「社会的な影響力があり顧客基盤が安定性している企業ほど、不祥事が起こる可能性が高いという結果に 

従業員エンゲージメントが高くとも、たとえば、会社に対して忠誠心が高すぎる状態では不祥事が起こりやすくなる可能性もある

会社に飼い慣らされているような状態になっている従業員が多いと、不祥事が起こりやすいということです

従業員が多く機能分化していると、仕事の全体像が見えておらず不祥事に関与していることを認知できなかったり、不祥事を認知しているものの、話題性や知名度があるからこそ、それを明るみに出すことをためらう可能性も否定できない と報告されてます

また、教育支援制度は充実しているものの、日頃から責任ある仕事を任せるなどの部下の自立に向けた育成が十分でない企業ほど、不祥事が起こる可能性も高くなっていたそうです

コンプライアンス研修などを充実させたとしても、不祥事が減るとは言えない」として注意喚起されています

環境が良い企業ほど現状に満足し変化を求めない』『会社に飼い慣らされているような状態という陰方向に進んでしまっているといえます

中小へ移ってわかった大企業病 

25年いた大企業から小企業へ誘われ移って感じたことがあります

創業は6年目で、私を紹介する時「これでAKB48と並びました」と言われたので、当時は従業員50人に満たない会社でした

横浜の支店長にしばらく集中しようと思ったのもつかの間、3カ月後には「教育研修課の課長を兼任してほしい」と言われ、その3カ月後には「新卒採用の課長も兼任してほしい」と言われ、そのよく月には「2課の営業課長を兼任してほしい」といわれ、1年半後には「営業部長を兼任してほしい」と言われます

前の会社から顔見知りの取引先の人が、私の名刺を見て「こき使われてますね」と笑っていました

小さな会社は特定の人間に仕事が集中するとも言えるし隅々まで把握し、連動させられる機動力があるとも言えます

魚を釣ったら「捨てる部分などなくすべてを使い切る」という発想です

大企業に比べ少数に人間が全てを把握し連動させているので、即改善ができ、慢性的な問題点が生まれにくいです

現状に満足できないことだらけなので常に改良改革し、会社に飼いならされてる感覚もありません

この辺が小さな組織のメリットと言えそうです

子供のように成長期の会社だったので、帝国データバンクより「4年連続伸び率業界1位」という名誉もいただきましたが、支店も増え、従業員も増えるに従い、分業も進み、目が届かない部分も増え、連動力も弱くなっていきます

大きな組織になれば、安定力も増し、知名度も上がりますが少しずつ大企業病に侵されていきます

町工場から世界のHONDAに成長させて本田宗一郎さんが組織は小さいほどいいと言っていたのも理解できます

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました