電話の進化を観る
電話の発明は人の生活を大きく変えました
なんといっても長距離移動しなくても会話ができるということは画期的です
グラハム・ベルが電話機を発明し、日本で使用されたのが明治23年で、東京〜横浜間で日本初の電話サービスが開始されます
当初の加入数は、東京で155世帯、横浜で42世帯のわずか197世帯 とかなり少ないです
開局当時の電話代は現在に換算すると月額15万円!
それでは一部のお金持ちしか使いませんよね
東京から横浜の通話(市外電話)には、5分で2,250円かかったそうです
車のナビでも、携帯電話でも最初は『高い・デカい・機能がイマイチ』なのは世の常ですが、最初に使用してくれる富裕層のお陰で大量生産ができ、安くなります
初期の電話には、まだダイヤルやボタンはついておらず、電話をかけるにはまず電話機についているハンドルを回して「交換手」を呼び出し、つないでほしい電話番号を口頭で伝えて通話の申し込みをし、交換手が手動で交換機の線でつないで、通話が成立するというもの です
昭和に入り、一般家庭にも黒電話が普及し始めます
こうなると各メーカーの競争も激しくなるので、加速度的に機能が良くなっていきます
ダイヤル回線からプッシュボタン式になり
留守番電話が登場し
FAXの機能も付き
携帯電話が登場し
メール機能やカメラ機能が付き「これはもうスパイの道具だ!」など言われたりします
音楽も聞けて、映像も見ることができるようになります
そしてスマホが登場すると「国民が皆、スーパーコンピューターを持つようになった」とまで言われます
テクノロジーの進歩は最初はとやかく批判されますが、確実に私たちの生活を豊かにしてくれます
AIはまだ初期の初期
関心と期待の集まるAIですが「AIに仕事が奪われる」と騒ぐ人は多いです
電話も進化して交換手という職種はなくなりました
ガスや電気もスマートメーターに変わり、検針する職種が消えました
水道の検針だけは公務員のせいか続いてます
画像診断医という医者はAIが行った方が見落としがなく、スピーディーなので、ほとんどAIに変わったそうです
テクノロジーの進歩は確かに仕事を奪いますが、新しい仕事も生みます
そもそも少子高齢化で労働人口の減り続ける日本は『選り好みしなければいくらでも仕事はある』状態が続きます
マシンやAIができることは、どんどん任せていいと思います
現在のAIは人でいえば赤ちゃんで、これから成長期に入ります
AIの進歩は全く問題なく進むことはないかもしれませんが、長い目で見れば私たちの世界を良くしてくれることは確実です
「AIは仕事を奪うもの」というより「AIにより労働力不足を補うことができる」と考えた方が良さそうです
AIの進歩は採用業務にも期待できる
「ゴールドマン・サックスやユニリーバといった企業は、採用活動で人工知能ツールを使用している 」というニュースは採用関係者に衝撃を与えました
「人が人を判断するのが常識」ではなくなったからです
時を同じくして、私の会社も採用選考時の適性検査がAIで判断するものに変わりました
ただただ一桁足し算をするだけのテストですが、恐ろしく人間の中身を炙り出します
最初の専門学生の16名が全て不合格だったのに衝撃をおぼえます
「AIで人の合否を決めるのか!」という声が当然出ます
本社の担当にかけあうと「〇点以下はすぐ辞めるんですよ!こちらは7年間やりまして99%間違えないです」と言われます
いくら離職者の多い宿泊業とはいえ、すぐに辞められては困ります
次の大学生のグループは全員通過し、ほっとします
詳しくは上記に記載しましたが、適性検査の精度が上がってくると『受かる人間は多くに受かり、はじかれる人間はどこでもはじかれる』ようになります
採用する企業からすれば「面接ではわからない本人の実態が見える」のですが、採用される側からすると厄介な世の中です
最初は批判的だった面接官の人達も「もっと早く導入できていれば」と言うようになりました
「合格率が下がったのなら、選考希望者を増やせばいい」だけです
採用する側もすぐに離職する人間を採ることは現場に迷惑を掛けます
企業はさまざまなレベルでAIを就職希望者の評価に役立て始めています
2014年にはアマゾンが履歴書から重要なキーワードを自動で検索するAI採用ツールの構築を試みたものの、女性に対する偏見が見られたため3年後に終了しており、問題がないわけではありません
一方、ゴールドマン・サックスやユニリーバといった大企業はAIソフト(動画解析ツール)を採用面接の評価に利用しており、企業はAI応募者追跡ソフトを採用プロセスに役立ています
ただ批判的な人もおり「AIは採用に必要な人と人との結びつきに欠ける」と考えている人もいます
OpenAIのChatGPTといったAIツールが世界を席巻する中、企業は意思決定に役立つAIツールの導入に積極的です
従業員の給与計算にAIを使うこともでき、ウーバーやアマゾンといったテクノロジー大手は、AIを使って同じ仕事に異なる賃金を払っているそうです
この現象は「アルゴリズムの賃金差別」と呼ばれています
AIが仕事に与える影響をめぐる国民的議論がこれからヒートアップしていきそうです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました