人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

少子化と都市化

大都市は若者を引き付ける

2050年には世界人口は100億人に届きそうですが、人口減に悩む国もあります

多産多死多産少死少産少死少産多死 というように国の人口は変化すると言われています

アフリカは多産多死から多産少死に移ろうとしており、平均年齢は19歳と若いですね

対して日本は昭和後期の多産少死から平成の少産少死、令和後期は少産多死のはいると言われています

2026年 認知症の高齢者は700万人を突破

2027年 輸血用の血液が足りなくなる

2039年 死亡者が増え火葬場不足になる

2040年 全国自治体の半分が消滅する

と言われています

とにかく人口減少は国力を弱らせる大問題ですが、先進国は移民を大量に受け入れるアメリカ以外は少子高齢化になっています

移民を受け入れて人口増のアメリカも、現在の白人63%の社会が2050年には白人29%で、ヒスパニック系が半分を占める国になります

日本では

ネットでの購入は増えるが、その1/3は配送できなくなる

80歳の国民を60歳の自衛隊が守る時代になる

など問題が山積みです  

 

都市に集中が少子化に直結する 

人口増加に悩む世界を横目に日本は2050年には人口が1億人を割り込み、80年後には半分になってしまうそうです

今、近所の公園で遊びまわっている子供が老人となる時には、だいぶ日本はコンパクトな国になっているようです

「異次元の少子化対策」など最近の政策はネーミングばかり素晴らしく、毛沢東のようですが実際は実現が難しいと思います

「移民をどんどん受け入れろ!」といったところで、他国の賃金が上がり続ける中、日本は安いままなので「日本に行くメリットはない」となります

大都市は若者を多くひきつけ、非婚化・晩婚化で少子化を加速させると言われます

2045年の人口予測を見ると、増えているのが東京23区で、横ばいが名古屋くらいです

「東京一極集中をやめねば」とは皆わかってますが、18歳から流失が進み、22歳で加速していきます

18歳は進学、22歳は就職というところでしょうか?

東日本の大学・専門学校の訪問を良くしていますが、東京・名古屋・仙台などは周りの県から若者を集め、そのままそこで就職が多く若者で人口増を実現しているようです

その他の地方都市では生徒集めが非常に苦しい」「就職は大都市に行ってしまうとよく口にしています

若者目線で見れば大都市への流出は自然な流れに見えます

現に私もそうでした

 

もはや47都道府県は維持できない 

大阪も名古屋も福岡も仙台も、周囲の県から多くの若者を流入させてますが、入ってきた以上に東京に吸い上げられています

この流れが続けば47都道府県を維持するのは難しくなります

地方の中小企業の採用責任者の多くが若者が採用できないと言います

「うちの会社にはZ世代がいない」

「今の年齢構成では20年後は存在していない」

などはよく聞きます

作家でありジャーナリストの河合雅司さんはドット型国家への移行を提案していました

今の日本に求められているものは

人口減少を前提として、それでも豊かさを維持できるよう産業構造をシフトさせていくこと

国民生活が極度の不自由に陥らぬよう社会システムを根本から作り替えていくこと

と主張しています

人口増には期待していないという知識層は多いです

「日本はオワコンだ!」などと騒いでる人たちは冷ややかな目で今のところは見てはいますが「人口増」と言っている人たちにもあまり希望が感じられません

少子化対策」はもちろん重要だと思いますが、自分自身の老後も考えれば今の日本に必要なのは戦略的に縮むことを国には考えてほしい気がします

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました