人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

ペットの価値変化と採用基準の変化

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ペットの好みも変化する

 昔、私の祖父は猫の首根っこをつかみ持ち上げ「足がだらーんとする猫はネズミを捕るのが下手だ!」「おっ!この猫はいい!ピシッと足を折りたたむ」などと選別していました 猫はネズミを捕る能力が重視されていました

猫の採用基準です

一方の犬の採用基準は番犬として有能かが重視されていました

我が家はコリー犬と柴犬 右隣はブルドック 左隣は秋田犬 さらに隣はセントバーナード 向かいの家はシェパード 完璧な防犯体制です 今では見かけることが本当に少なくなりました

生活環境の変化 人々の志向の変化 でペットの好みもだいぶ変わりました 

ペットの採用基準の変化のように、人の採用基準も変わっていきます

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適者生存と採用基準 

適者生存という言葉があります イギリスの哲学者・社会学者ハーバード=スペンサーによって提唱された生物進化論で、生物は、環境に最も適したものが生き残り、適していないものは滅びるという理論です

虎は地上最強の動物だが絶滅の危機に反している  ウサギは弱いが世界中で繁殖し増えている 強いから生き残るのではない 環境に適しているから生き残るのです

 職業の変化により求められる人材が変わっていきます

「営業は根性が第一!耐久力と粘り強さ」などと昔は言われていましたが、今では「可愛がられる奴がいいよ!今や男でも可愛いは大切」などと採用基準も志向も変化してきました

「女性はなんでも『はい!』って素直に言う人採用して 頭良くても理屈っぽいのは勘弁して」などと真顔で言ってくる部署長もいます

資格の有無 PCなどのスキルの有無 を除けば性格やキャラクター性は重要な採用基準です

番犬としての能力より 家の中で飼いやすく 癒してくれる可愛さがある小型犬が好まれるように、人の採用基準も変わってきています

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生き残るの次に重要な次元の高さ 

 上善水のごとし 水善く万物を利して争わず 衆人の悪む(にくむ)所に処(お)

故に道に幾(ちか) ・・・・ 

老子の言葉ですが 最上の生き方は水のようなものである 水は丸い器に入れば丸くなり、四角い器に入れば四角くなる 決して万物と争わない

しかも衆人が嫌がる低い位置に身を置く だから水こそ道に近い存在と言える

生き残る能力に長けているだけでは次元の高い生き方とは言えません

頭でわかっていて、心でわかっていないからです 「可愛がられれば生きてはいける」で止まっていては精神が高次元に昇りません

世界的投資家ジムロジャースが「必要な学問は 歴史・哲学・数学と言うように、現実=生き残る能力は 精神を高める思考とシンクロさせなければならないように思えます 哲学的なものが身についていかないと充実した人生にはならないのではないでしょうか

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

シニアの労働を考える

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働く理由は人それぞれ

それぞれ 会社には定年制度が設けられています 昭和の時代は55歳でしたが、60歳、65歳、最近では定年を70歳にしようという流れもあります

社会が成熟した先進国は少子高齢になっていきます 「産めよ増やせよ」はまだまだこれからの若い国です

人事という仕事柄、シニア社員の契約更新等行いますが 過去企業買収した会社など前の経営者の文化と大きく隔たりがあったりします

当社の定年は60歳ですが、65歳までは延長できます それ以上は何かと条件が付きます

最高齢の記録は84歳 まだまだ元気ですがさすがに契約更新できないと伝えると「えええ、前の社長は『元気なうちはずっと働いてくれ』と言ってたのに・・・」と言われました 「その頃は従業員100人ちょいの会社だったけど、合併後の今は33,000人以上の会社なんだから・・・」と思いますが家族的な中小企業と杓子定規な大企業では文化が違います 

特殊技能の持ち主で健康で休んだこともありません 「計画有給5日とってくれ」もしぶります

こちらの方は 仕事が好きで続けたいタイプ でまだまだ働きたいシニア

同じころ来年で70歳を迎える社員ともキャリアミーティングしました

「そりゃもう辞めたいが、40代後半の娘が20代で仕事辞めてからずっと引きこもりで面倒見なきゃならない・・・」

こちらは 生活のために働かなければならないタイプ

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 総務省国勢調査によると65歳以上の総人口に占める割合は 

昭和45年7.1% 平成7年14.5% 平成19年21.5% 平成27年には26.7%と推測され、実に4人に1人が高齢者になるとされています

それに伴い少子化も進みますので労働市場は深刻化します

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 シニアの労働は「生きがい」が重要

 早期リタイヤを目指す若者が増える傾向にある一方、まだまだ働きたいシニアも多くいます 理由は人それぞれです

・お金が必要だから

・今の仕事が好きだから

・仲間が欲しい 孤独は嫌だ

・何かに打ち込みたい 生きがいが欲しい

・人手不足で辞めさせてくれない など様々です

特に男性の場合、家にずっといてもやることがない・・・とぼやく方も多いです

学校を出て長い間働き続け、急に辞めても打ち込める趣味ももっていない、目標を共にする仲間もいない、急に一人で孤独な日々が続くことに恐怖を感じる・・・

と考えると、シニアにはやはり生きがいとしての労働が重要になってきます 年金で必要最低限の生活をするより、ある程度の人生を楽しむお金もあった方がいいのです

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 定年制も敬老の日もいらない

 私の尊敬する知識人の一人に ライフネット生命創始者、現在は立命館アジア太平洋大学学長の出口治明さんがいます

「定年制を廃止し、年齢フリーの社会を作るべき」「敬老の日などいらない」と訴え「そもそも働くということは 昔 何をやっていたのか、何ができるのかは関係なく 現在の能力と意欲 体力に応じてそれにふさわしい仕事をするというのが世界の常識」と説いています

生涯 自分への投資と学び続けることの大切さも非常に共感できます

シニア世代は実直に耐えがたきを耐え忍び難きを忍び、我慢強く労働をしてきました ただ、今後重視すべきは いろいろなことを学び たくさんの人に会い たくさんの本を読み いろいろなところに出かけて刺激を得ることが大切だと説いてます

つまり飯・風呂・寝るの生活から人・本・旅にライフチェンジすべきだということです

人生100年時代」と簡単に言いますが、伸びた人生の現実と精神の幸せの追求を見直さなければならない岐路に立っているのだと思います

皆様の未来が充実し、悔いのない人生になるよう心よりお祈りいたします

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

日本人は「腹」を重視する

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頭だけではダメ!腹に落ちないと

 海外の大学生を採用しています その教育担当は私です

「説明しにくい日本語」腹に落ちるがあります

いつの間にか彼ら彼女らに「腹シリーズ」と呼ばれるようになりました

・腹に落ちる

・腹が立つ

・腹を決める

・腹を切る

・腹が黒い

・腹を探る

・腹の中がわからない

・腹が大きい

・腹が太い

・腹を肥やす

・腹の虫がおさまらない

まだまだたくさんあります 腹が減った 腹が痛い とは区別されます

「頭で決めるのと腹で決めるのとどう違うのでしょう?」とよく聞かれます 海外の人にとって日本語の難しさというより日本文化の難しさではないでしょうか・・・

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和を重視する日本人 

 日本人気質を考えて見ます

船が沈みます 乗客に海に飛び込んでもらいたいとき

イギリス人は「紳士なら飛び込んでください」

アメリカ人は「ヒーローなら飛び込みますよ」

日本人は「皆さん飛び込みましたよ」

大阪人なら「タイガースが優勝しましたよ」

というジョークがありますが、国民気質を表したブラックジョークにも聞こえます 日本人は人に引きずられる国民性と言いたいのでしょう

また

アメリカ人はを重視する 合理性の理 理屈の理 「屁理屈も理屈のうち」という気質です

中国人は

日本人はを大切にする

和を以て貴しとなす

聖徳太子が制定した十七条憲法の第一条に出ている有名な言葉です

「大いなる和の国『大和』」

人々がお互いに仲良く、調和して生きることを大切とした言葉です
「和」の精神とは、体裁だけ取り繕ったものではなく 自分にも人にも正直に行動し、不満不平があればお互いにそれを話合い 理解し合うということが大切であると説いています

「和」は丸い 「和」はつながって一つのカタチを作っている 丸くつながる

「まずは個人より全体を重んじる」和合性を重視しているならば

全体での流れ と 個人での納得 という2つが分断されます

「『和』と『個』の2重構造」から「腹」という心の奥底のもう一つの自分が生まれたのではないでしょうか・・・ 「腹を決めた」ならまずぶれることはありません

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 腹に落ちると一種の磁力を有す

腹に決めた時の日本人は「和」を重視しているモードの時とは違い「覚悟」があります 行動に強さが出ます 

腹に落ちると一種の磁力なようなものを発します 確信・覚悟をもっての行動であり磁力のように周りを引き付けます

自信というものは有言実行から生み出されます 腹に決めて、実行し、達成すれば自信が生まれます これも一つの日本人の姿だと思います

日本人の場合「『』を重視しているモード」「『』を重視しているモード」があり、それを使い分けて組織行動をしているように見えます

剛柔の二面性を上手くコントロールできることが社会では求められるのかもしれません

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

仕事は本来楽しいものでないと

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生存に必要なものは快楽からはじまる

 人類にとって最重要なことは 生命の維持 ②繁殖 です

生命維持のためには食事が必要不可欠ですが「美味しい」は快楽です

次の繁殖も快楽から誘発されます

労働も必要な行為であるならば、快楽を得る行為でなければならないと思います

1日の三分の一は労働なわけです かなり長い年月「学習期」⇒「労働期」があるわけです

マズローの欲求五段階説にも最終的な欲求は自己実現の欲求です

「お金を得るために仕方なく 嫌でも 辛くても労働する」を長期間続ける行為に若者が疑問を持つのはわかるような気がします

学習期(学生時代)が終われば、かなり長い労働期になるわけです

「休みの日が自己実現」「定年後が自己実現」では虚しさを感じるのも当然と言えば当然ではないでしょうか・・・

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 若い世代は労働観を見直し始めている

 親、教師、上司がそれぞれ労働に対しての考え方を植え付けます

・お金をもらうんだから仕事は本来つらいもの

・生きるためなんだから仕方ない

・給料は我慢料

・就業時間はお金が発生しているんだからきつくて当然

・仕事は選べない 勤務地も選べない 上司も選べない

・楽しい仕事なんてない 面白い仕事もない

などなど植え付けられます

到底、魅力的には思えない言葉ばかりです

私も「入社したら楽しい日なんてない」「上司は絶対」「ノルマはやって当たり前」「転勤命令は絶対」等々いろいろ言われてきました

確かに目標をクリアすればさらに高い目標が待っています 「でも給料が上がり、さらにいい車に乗れる!」「つぎの海外旅行はどこ行こう」がモチベーションでした

自動車・海外旅行・スーツが原動力だったと思います 競争に勝ち進んで出世も楽しいです 

その中でも 楽しい仕事はないが楽しそうに仕事をしている人はいる ということです

どんな仕事からでも楽しさを見つけることができるのは才能と言ってる方がいましたが、その通りだと思います

問題なのは若い世代に対して魅力を感じることのできる労働観を語れる人が少なすぎることにあります

 

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 見直すべき労働観

京都の会社の商品開発部長とお互いの会社の労働観を話し合っているときに「 守破離(しゅはり)」という言葉を教わりました

守破離(しゅはり)は、日本の茶道武道などにおける師弟関係のあり方を表し「修業とは何か」を考えた 日本の文化が発展、進化してきた過程のベースとなっている思想だそうです

=尊敬する指導者の教えを真似る・基本・基礎を習得

=教えを破り、自分独自の技を作る

=自分独自の道に進む

という意味です

守破離」は学んだり成長したりする過程を表しています 一貫性のある労働に対する考え方は高次元の仕事を生み出します

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 多くの労働観は若者が大志を抱けるものではありません 私もそうですが、低い志の人間は低次元の労働観しか伝えることができません 「生きるために辛くても我慢して仕事はするもの」という発想自体その最たるものです

若者は決して楽を望んでるわけではなく「いい仕事がしたい」「人の役に立つ仕事がしたい」「人が喜ぶ仕事がしたい」と思っています

ものごとはスタートが肝心で 若者が腹に落ちるような高次元の労働観を語れる人が、今の日本には求められていると思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

人間の悩みの根源

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心はカタチがない

 人間にとって最も大切なことは心身ともに健全なことです

心と身体はもっとも重要な財産です 

身体は目に見えますが 心は見えません

心はカタチがないので無限の夢を持つことができます

貧しくとも豊かな自分を夢見たり 美しくなった自分を夢見たり 有能な自分 強い自分 無限に想念を広げることができます

心はたとえ自分が今どのような状況にあっても、自由に未来を考えることができます 人間として生を受け、最も素晴らしい機能だと思います

見方を変えると、無限の心 を 肉体という有限の枠組み の中に閉じ込めているのが人間の構造と言えます

精神や想念は無限なのに、肉体は有限で限界があります

つまり肉体という器に対して想念が小さければ現世における悩みは小さく、逆に想念が大きすぎると悩みは大きくなります

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無人島で独りだったら 

 もし私たちが無人島で独りぼっちだったら 自分は背が高いのか低いのか 足が速いか遅いか 字が上手いか否か 絵が上手か否か 比較対象がないので優越感も劣等感も芽生えません

他人と比較して劣る部分が悩みになったりします 比べるは悩みの始まりなのです

自分の思い描いている想念と現実が違いすぎると悩む

他者と比べ劣る部分を悩む

夢も無限に広がりますが、悩みもきりがないほど多く持つ可能性があります

想念と現実のギャップ そこに人間の悩みの根源があります

「脳」に音符として心=りっしんべんを加えたのが「悩」です

心ある人ほど悩みは尽きないのです

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脳は幸せになるようにプログラムされている 

 幸せを感じるのは、脳が一番快適な状態にあるときだそうです

このような時は脳内の記憶を司る海馬で、新しい脳の神経細胞ニューロンがたくさん生まれています これは新生ニューロンと呼ばれます 脳が幸せな状態にある時は、脳の細胞が増えているということです

心=精神=脳 で幸せを感じるためには、休息・栄養ももちろん大切ですが 一番大切なのは 愛情を注いであげることです

脳を不幸な状態で放置してはいけません 脳を幸せに育ててあげれば自分自身も幸せになることができます

嫌なことは早く消去してあげる 幸せを感じたことは何度も消えないように思い出す いやな言葉が刻まれても引き出さない いい言葉は何度も引き出しから出す

貴方の脳を幸せにしてあげることが大切です 肉体は病気から守り 脳=精神は悩み・悪性ストレス・嫌な出来事・不快な言葉から守ってあげてください

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

日本の教育は労働者量産教育なのか

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学校でお金の教育がない

 少し前までの情報源と言えば、テレビ・新聞・学校・周りの人間関係でした テレビ・新聞は免許事業であり、コンプライアンスもあり、モラルもあり、スポンサー企業への配慮もあり、情報はかなり加工されます

インターネットの広がりにより低次元の情報もかなり含みますが、不都合な真実が解禁され 情報が一気に拡大しました

連動して「働き方」の情報も組織に属し、従業員として生きるだけがすべてではない「こんな生き方もある」「こんなスタイルの働き方もある」という情報が拡大しています

そもそも日本の学校教育にはお金の教育」がありません どんなレベルの高い大学の経営学部でも「金持ちになる方法」は教えていません

海外では就職相談の30~40%は「起業の相談」だそうです 企業の相談など来られても、日本の大学のキャリアセンターでは対応できる人がおりません

日本の教育は従順なる良質な労働者育成教育のみと聞いたことがありますが、まさにその通りです お金の教育も資本主義経済の本質も教わることはありません

従業員である親から学べることはなく、教師に教える人はおらず、唯一ネットの世界のみ「こんな働き方もある」と教えてくれます

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 知らなすぎるお金の知識

 日本人のお金に関する特徴をあげると

①お金を稼ぎ過ぎるのはダーティーなイメージ

②株や不動産などの投資はリスクがあり危険

③リスクに備え保険は入った方がいい

④貯金はできるだけした方がいい

⑤何が資産なのかわかっていない

源泉徴収制度で税に対し無知

⑦汗をかき労働するのが一番美しい

などです 農耕民族的な気質の影響も強いと思います

そもそもお金持ちになるには経営者投資家になるしかありません 「株はハイリスクハイリターンで危ない」「不動産投資は多額の借入金をしなければならない」 でも投資はファイナンシャルリテラシーが実践で身に付きます

そのくせ、リスク、リスクで過剰に保険に入ります 万が一の時、多額のお金が必要な自動車保険、火災保険以外は不要だと思います

貯金は平成初期くらいまでの高利子時代の考えがまだ根強いみたいで「100万預けても100円しか利子はつきません」 株投資がハイリスクハイリターン 不動産投資がミドルリスクミドルリターン 銀行貯金はローリスクローリターンと言えます

家や車を買う時に「いざという時売ればお金になる これは資産です」などと言われますが お金を生まないものは資産ではありません 家を貸して賃貸収入を・・・車を貸して収入を・・・なら資産と言えます

諸外国では税金は自分で計算して納税するのがスタンダードですが、日本は会社が毎月の給料から計算して払うので「便利だ!」「親切なシステムだ」と思うかもしれませんが、実は納税に対する痛みを感じさせず 税について無知にさせる制度といえます 無痛のうちに三分の一を収入から吸い取られています 税金がじわっと上がっても気が付きません 

狩猟民族と農耕民族は違う!というのはわかりますが 多くの人は「お金に対する知識」など得ることなく人生を終わっていくのが日本の現状です

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 命の次に大切なのがお金の知識

 実は企業内キャリアカウンセリングをしていて、私が採用から研修、カウンセリングを一貫して行っているせいで「実は将来は独立したい」と相談してくる若手社員は多くいます もちろんオフレコでカウンセリングシートには記入しません

若者は思った以上に従業員として一生を送る人生を選択しません

そのような意味では時代環境に合わせて考え方が進化していると言えます

一攫千金なども考えておらず、生活は切り詰めぜいたくはしていません お金に関する知識と意識は優れているように感じます 

イギリスのことわざに

静かにゆくものは すこやかにゆく

すこやかにゆくものは 遠くまでゆく

いわゆる 道を急ぎすぎると、息切れがして苦しい 遅れてもタイミングが狂う 人生万事ほどほどに歩くのがいい ゆっくり早く それが一番遠くまで行ける という意味です

余情残心 いい言葉です ゆっくり早く・・・新しい世代は新しい進み方を模索しています

多分彼らは新しい道を見つけていくのだと思います キャリアの理論は理論として、若手とのキャリア論議は新しい進化の発見が得られます

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました 皆さんに応援されて、なんとか100記事書くことができました 心よりお礼申し上げます

キャリアアンカー シャインの理論

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シャインの理論

 社会人になりたての頃は生活の中心に仕事をおけとよく言われました

「休みの日に自己実現、労働はひたすら我慢の時という時間の切り売りのような発想はもつな」とも言われました 仕事が中心に据えられるのは現在でも大きくは変わらない考え方です

米国の心理学者 エドガー・ヘンリー・シャイン「キャリアとは『生涯・個人の人生とその生き方そのものと、その表現の仕方』である」

とし、キャリアアンカーという考え方を提唱しました 日本語にすると「キャリアの錨(いかり)」ということになります

組織と個人の相互作用という視点からキャリアをとらえたことが特徴です

・個人のキャリアががどうあるべきかを指し示し、方向づけるもの

・キャリアに関する事柄を決める自己概念

ということです

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キャリアの主要発達段階

 シャインは、組織におけるキャリア発達のプロセスを8段階に分けています

1.成長・空想・探求 0~21歳

 幼少期~青年期初期 現実的な職業選択のための基盤を作る時期 職業を吟味したり アルバイトなどで勤労習慣を身に付けたり、必要となる教育・訓練を受ける

2.教育と訓練 16~25歳

 仕事の世界への参加と基礎的訓練を行う時期 初めて仕事に就き、自分と組織の要求との調整を学ぶ 仕事の目標に向けた選択 理想と現実を知る

3.初期キャリア 17~30歳

 仕事の内容や取り組み方を学び、成果を上げる 仕事で自分の才能、動機、価値観などが試されることを通じて自分を確認し、より明確な職業上の自己概念を形成する 転職などを考え始める時期

4.中期キャリア 25~45歳

 会社からの期待や責任が大きくなり、組織内で明確なアイデンティティを確立する時期 組織と仕事におけるセルフイメージがはっきり形成される 長期のキャリア計画を立てる時期 仕事・家庭・自分を統合的に考える

5.中期キャリアの危機 35~45歳

 これまでのキャリアを再評価し、現状維持か変更かレベルアップかを決める時期 現状の再認識、目標の再評価、再確認をする 家庭と仕事に葛藤が生じ、問題解決の努力 自分のキャリアアンカーを自覚する時期

6.後期キャリア 40~定年

 管理者・指導者の役割を果たす時期 専門性を高めつつ、組織内における自分の価値の低下を受け入れる 

7.衰えと離脱 40~定年

 仕事に掛ける比重を徐々に減らし、引退を考え始め、それに向けて準備する時期 地域活動 家庭や趣味などの新たな生きがいを考える 

8.引退

 仕事を離れ、自分のアイデンティティ自尊感情を維持する時期 これまでの経験と知識を生かし、他社を支援するなどして社会と関わる

の8つのステージです

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 漱石がおしえてくれた「生きることの難しさ」

 智に働けば角が立つ 情に棹させれば流される

意地を通せば窮屈だ とかくに人の世は住みにくい

夏目漱石の「草枕」の冒頭の一節です

世の中というものは、何でも理論や理性で割り切ろうとすると周りの人と摩擦が生じる

かといって、義理・人情だけで生きようとすると自分を失いかねない

意地を張って自分の考えを貫こうとすると、これまた周りの人と衝突する

いずれにせよ人の世で生きることは難しい

キャリアプラン や キャリアデザイン と書き綴っていますが、社会は四方八方の人間関係の中を生きます 私自身も理論通りにキャリア構築できるとは思っておりません

自然界に春夏秋冬があるように、人生にも様々な季節があります 

希望をもって始まる春 忙しくて暑い夏 収穫の秋 辛い冬 キャリアの変化と共に心の変化も含め、人それぞれの道があり、その人それぞれの道を応援していきたいと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 

心理カウンセラーはナゼ好かれる?「自己重要感」

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自己重要感を満たす人とまた会いたい

新任支店長時代 会社がコーチンの研修に行かせてくれました

休日利用になりますが、授業料、新幹線などの交通費など会社負担で10回以上 さらに部下への効果も抜群でした

その後、心理カウンセラーも研修を設けてくれました こちらは少々期間は長かったですが「大学時代心理学やってるし、コーチングのように効果がでて営業数字も伸びるだろう」とすぐに申し込みました

ところがこの二つは真逆のスキルです

積極的に関わる、リードするタイプの多い支店長陣は 受け身のカウンセラーのロープレに大苦戦! 私も同様です 資格獲得まで途中でやめることはできません

「むいてないな・・・」と思いながらもやり切りましたが、向いてないからこそやるべき訓練だったとも思います

 カウンセラーは話を聞くプロです 傾聴と共感 が基本姿勢です

否定はしないし どんなに心理学の知識が豊富でも基本アドバイスもしません 

自分の目をしっかり見て話を聞いてくれる すべてに共感して受け入れてくれる

これにより自分と真剣に向き合ってくれるという 自己重要感 を感じます これは部下だけでなく、自分に関わる人すべてに重要なことです

総じて支店長まで昇る人は 実績の作り方 計画性 皆を引っ張るリーダーシップ には長けていますが、ほぼ共通して一方的な発信が多いのが欠点です

心理カウンセリングのカリキュラムが終了し、所感を述べるとき「そもそも『なにか困ってることはあるか?』と言わなければ部下が口を開かないという環境がいかにまずいかがわかった」ととある支店長が言ったのが印象に残ってます 近寄りがたい人が多いのです

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交流したい上司ってどんな人?

 部下が報告に来たときに「いいね!いいね!」「これは頑張ったね!大変だったでしょ!」「すごいね!才能だね!」と第一声のアクションは嬉しそう楽しそうに接すると自己重要感を感じます

これは自分を重要と感じてくれている」とまた自己重要感を得ようとさらに頑張って仕事に取り組みます

陽転のスパイラルです

しかも褒めるときは皆の前で褒めます

報告に行きたい上長と言えます

逆が「また文句言われるな」「批判してくるだろうな・・・」「『俺の現役の頃は』の自慢話聞かされるのが苦痛だな」などは陰転のスパイラルです

「もっと前向きに仕事に取り組め」「真剣に考えて仕事しろ」などと言うのは、言ってる本人が 前向きに考えられない 真剣に打ち込めない 環境を作っていることがほとんどです

「俺達は 心は鍛えられてるし、口は達者だし、よく考えるし・・・そこがいいのだと思っていたけど、そこが悪しき環境を作る元凶だったんだな・・・」とベテラン支店長が話していました

「『組織は人なり』という言葉は知っていて、意味は理解していなかった」というのが全員の感想です 

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耳は2つ 口は1つ 

 そもそも支店長は 大学名関係なく、いろいろな困難を乗り越え、実績を作り続けてきたタイプがほとんどで「言い訳嫌い」「愚痴や弱音嫌い」な姿勢の人が多いです

しかし部下からすれば、いろいろな弱音はあるし、出来ない理由もあるし、悩みもあるし・・・ そんな人間からすれば「無神経で思いやりのない奴」と見られても不思議ではありません

西洋に

耳は2つ 口は1つ 神様は喋る倍だけ聞きなさいと こう作りたもうたのだ

ということわざがあります 日本にも「聞き上手は話し上手」という言葉があります

 喋る倍だけ聞くことのできるリーダーは 部下からすればついていきたい上司といえそうです

心理カウンセラーは 口は1つ で 耳100 の仕事です コロナの影響で自殺者は増加しましたが それまで心理カウンセラーの増が自殺者が減に比例していたのも そのスキルを見るにあたり よく理解できます

これは「上司だから」だけではなく、自分に関わる全ての人に当てはまる法則だと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

人財育成に活かすサンドイッチトーク

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 人の批判はしないほうがいい科学的根拠

 コーチングスキルの浸透などで、人間関係の構築の仕方も進歩してきてるように思えます

管理職も「ハラスメントがうるさいから」などの消極的改善型

「もっと部下を伸ばしたい」「いいチーム環境を作りたい」という積極的改善型と様々ですが「上司だからえばって当然」という昭和型管理職はだいぶ減ってきました

上司でも部下でも同僚でも、人の批判は抑えた方がよさそうです

聞いている方がこの人、私のいないところでは私のこともこんな風に言ってるのではと思われるからです

「貴方のことが好きだ!」とストレートに言うのはなかなか難しいですが、何らかのカタチで貴方には大変好意を持っていますと伝えることが最も人間関係を良好にする手法です

「人のいいところを一生懸命見ようとするよね、だから貴方とは親交を深めたいと思ってた」

「仕事が丁寧だよね、出来ればずっと一緒に働きたい」

など 具体的長所だから好意もってる を伝えることです

生存に必要な「生理的欲求」と「安全への欲求」が満たされている日本ではどう認められるか」の「承認欲求」が非常に大切になってきます

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 フィードバックはサンドイッチ方式で

 「この企画まだまだだよ!誤字も多いし、プレゼンではうまくいって評価は高かったけど、改善していかないと苦しい」

批判→評価→批判 は「改善しよう」「もっと良くしよう」という気をそぎます

「良い企画だったよ!俺は好きだな 誤字直すのと 次は皆が絶賛するようなものにしようよ!いいセンスしてる 君ならできるよ」

評価→批判→評価 の評価のサンドイッチ方式にした方が 取り組む方の熱意が違います

最初と終わりの言葉は非常に重要です 好意的言葉から入り、批評・指示・注意したらまた好意的な言葉で締めると効果的です

「成果を上げたい」「目標をクリアしたい」の数字ももちろん大切ですが、現在の日本で最も重視すべきは承認欲求です

発信する方は受信する側が「どう感じ取るか」を常に意識せねばなりません 発信の仕方が全てです

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 仕事には執念が必要 そこから工夫が生まれる

 「執念を持て」「志を持て」「向上心を持て」と言われ簡単に芽生えるほど人間の精神は単純ではありません

やはり精神の熱量を上げるには熱量を上げる育成環境が必要です

志とは寝ても覚めても念頭から離れることのない目的意識です 執念も同じです 一晩寝たら「コロッと忘れた」は志とも執念とも言いません

人間の心とは不思議なもので「こうしたい」「こうなりたい」と思い込むと、あらゆるエネルギーがその方向に結束され レーザー光線のように全てのものを貫き通すすごい力になります

1人1人の人間の能力には大差はないと思います 人財育成・活用とはエネルギーの核となる志・執念を生み出せる環境創りだと思います

 

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