ケインズの予測はどうなったのか?
今から100年前の1930年、経済学者のケインズが「100年後には働かなくていい社会になる」予想していました
ケインズによると2030年の人類は労働から解放されているはずです
「1日に3時間も働けば生活に必要なものは得ることができるようになるだろう 」とも言っています
残念ながら現在3時間どころかその3~4倍は働いています
2030年は経済問題が解決され「働かなくてもよくなる」というケインズの予測は間違っているのでしょうか・・・
19世紀に比べたら労働時間は6~7割短くなりました
米コンサルティング大手のマッキンゼーが描く予想図は『AIやロボットによる代替が進み、世界の労働者の3割にあたる最大8億人の仕事が失われる』と予測しています
こちらは働きたくても働けなくなる未来です
AIやマシンに仕事が奪われても新たに生まれる仕事の方が多いので、もう人類はリスキニング=学び直しで新しく生まれた仕事に移っていきます
第1次産業革命から、現在の第4次産業革命まで『産業革命で失われた以上に新たに仕事が生まれてくる』ので衰退産業から成長産業へ労働力が流れていきます
実質消費は1930年当時の6倍以上
AIの発展によって機械が何でもやってしまうので人間がやる仕事はなくなるという議論もされますが、AIの恩恵により働かなくても所得が入り生活することができるようになるが、そうでない人は働いて所得を得る場がなくなり、生活を支えることができなくなるという懸念もあります
『ChatGPT 』など見た瞬間「あと数年で俺の仕事奪われる!」と感じた人も多いのではないでしょうか?
世界で失われる雇用8500万人
世界で新たに生まれる雇用9700万人
と予測されており、国が用意するリスキリング予算は5年で1兆円です
衰退産業やなくなる職種から多くの人が新たな仕事へ移っていく時代になっていきます
仕事は増えるので『働かなくてもいい時代』にはなりそうにありません
所得の上昇に伴って、われわれが考える「生活に必要なもの」の水準も高まったことがあります
日本の水道普及率は1950年でも26.2%だったので、1930年には水道が利用できる人はごくわずかにすぎず、水道は最低限度の生活に不可欠なものとは考えられていなかったと思います
対して現在は医療や公共サービスの水準は高くなり、水道・電気・ガスに加え、スマホ・ネット・車があればガソリン代・人によっては有料のネットサービスなどなど100年前の6倍の生活費が掛かります
もう日本人は「エアコンなし」「スマホなし」の生活は多くの人がありえないと感じています
100年前の生活レベルなら可能だった・・・のでしょう
働かなくていい社会は可能か
米国イェール大学助教授の成田悠輔 さんも
「半分の人は働かなくても良いと思う!大したものを作り出すわけでもなく、大したものを売るわけでもなく・・・ベーシックインカムのようなもので働かなくてもいい仕組みをつくるべきだ」
と言っています
堀江貴文さんも
①すでに日本を含め世界中に「富」が有り余っていること
②人間に代わってAIやロボットが「財」を築く時代になるから
で働かなくてもいいと言います
慶應義塾大学大学院教授の中村伊知哉さんも
ベーシックインカム(最低限生活保障、最低限所得保障)で働いている、いないに関わらず国民全員に生活に必要最低限のお金を支給すれば働かなくていい人は多くなる
けっこう「働かなくていい社会は実現可能」と述べている人は多いです
日本は特に「労働への強迫観念」みたいなものが強く、難しいかもしれませんが「できれば働きたくない」という若者が多いフランスやイタリア、スペインでは実現に向けて動くかもしれません
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました