人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

心の奥深くにある人生脚本

潜在意識にある人生脚本

「いつも同じような理由で友人との関係が悪くなる」

「いつも仕事を同じ理由で辞めてしまう」

「いつも恋人と同じ理由で別れてしまう」

皆さんはこのような経験はないでしょうか?

人には無意識に繰り返される人生のパターンがあります

心理学を専攻していた人はよくわかっていると思います

精神科医エリック・バーン 脚本分析人生脚本を提唱しました

「人生脚本」とは無意識に繰り返している人生のパターンを意味しています

人生脚本は幼少期に

親に言われた否定的なメッセージ

親にされた否定的な行動

これが潜在意識に刻まれ、人生に大きな影響を及ぼしています

よく親の顔が見て見たいものだ!といいますが、ほぼ親の影響が潜在意識に刻み込まれたものです

他にも三つ子の魂百までという諺があります

幼少期に身に付けた思考・行動パターンは、年齢を重ねても影響を与え続けるということです

今回は前々回の「擦りこまれた価値観」の続きになります

社会から摺り込まれた価値観は簡単にバージョンアップできますが、幼少期に親から摺り込まれた『人生脚本』は意外に強固なもので、人生に様々な影響を与えます

幼少期の親の影響の大きさ 

「うちの会社は中卒でもかまわない」

「うちは高卒以上!高校生は純粋でいい」

「うちは大卒以上!年齢的にも成熟している」

企業にも求める適性年齢があります

ちなみにジャングルなどに潜むゲリラは「3歳以下の親の顔も覚えていない子供」をさらって育てるらしいです

完璧な洗脳には3歳以下がベストだということです

子供は親がいないと生きていけないので常に親を見ています

また親に愛されようと必死です

最弱者である幼少期の親の影響は非常に強いのです

「よく勉強して、いい学校に進学しなさい」

「ルールを守らない人間は社会から排除される」

親は良かれと思って様々な思考を摺り込みます

ただ摺り込まれるのは思考だけではありません

子供は親の行動をよく見ています

「うちのオヤジは『勤勉に働け!』とよく言ってたけど、仕事がのらないと昼で帰ってくるし、人に指示されて動くのが大っ嫌いだった」

という友人は会社勤めはすぐに辞めて父親の家業を継いでました

思考では「勤勉が一番」を摺り込んでいた親ですが、行動では「マイペースで自由に生きるのが幸せ」を摺り込んだことになります

その友人を見ていても

「人の指示で動くのは苦痛」

「気分次第で労働時間を選べる働き方がベスト」

「頑張るのは無駄」

「いかに最小限の努力で最大の成果を上げるかが重要」

「口出しのうるさい女性とは結婚しない」

しっかり稼いでいますが「人は極限まで努力すれば考えられないような成果を上げる」などのビジネス書に良く書かれた話は「少年ジャンプの中だけの現象」と嫌悪感を示します

サラリーマンの私を見ていて「よくあんな満員電車に毎日乗れるよね」と不思議そうな顔をしていました

最初は何でも合わせてくる彼女も、付き合いが長くなるといろいろ注文を付けてくるのは世の常です

「あなたの○○なところは直した方がいい」と言われ始めるとわかれてました

最も人生脚本がわかりやすい友人でした

人に作られた脚本でなく自分の脚本で 

顕在意識は自覚できる意識なので修正が容易です

潜在意識は自覚していない意識なので修正が困難です

なぜ無意識のうちに嫌な人生のパターンを繰り返してしまうのかというと、本人も気付いていない価値感が原因です 

「してはならない」

「であってはいけない」

「しなければならない」

「であるべきだ」 

さまざまな禁止令が潜在意識に刻まれています

不都合な脚本は変えていったほうが良いのです

禁止令が原因となって、自分でも気付かないうちに不都合な人生のパターンを繰り返しているかもしれません

まずは禁止令に気付くことが改善の第一歩となります

 気付けた後は自分の事を好きになれない価値観は書き換えていくべきだと思います

人生脚本とは絶対に変えられない遺伝などではなく、親との関係で摺り込まれた習慣にすぎないのです

人生脚本は『習慣』にすぎない以上新しい習慣へと書き換えることは可能であるといえます

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました