人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

アメとムシ

人財育成に優れたパターン

前回に引き続き「日本人気質に合った人材育成」を考えてみたいと思います

親や管理職や人を教育する立場の人は「どう育成するのがいいのか?」と悩んでいると思います

東洋には性善説性悪説などもあり「人は自主的にいい仕事をする」と考えたり「管理してないと怠けるので厳しくすべきだ」と考えたりされてます

大概は「どちらも必要で、ケースバイケースで使い分ける」という意見が多いです

古来よりアメとムチという考え方があります

成功にはアメ、失敗にはムチを・・・それにより人は学習していくという考え方です

「アメとムチ」を使い分けるのがいいのか?

「アメだけ」がいいのか?

「ムチだけ」がいいのか?

と質問すると大概は「アメとムチ」がベストと答える方が多いです

理由は「俺はそうやって育てられてきたから」という返答です

マウス実験でわかったこと 

マウスに一方にご褒美、一方に電気ショックを与える仕掛けを作ります

「動物はとにかくエサが欲しいから果敢にアタックするだろう!」と思いきや、マウスは動かなくなります

これは人も同じでムチがあるとチャレンジしなくなってくるということです

世の管理職は「チャレンジする人がいないと現状打破できない」

世の親は「子供はとにかくやってみることが大切」

トライ&エラーが重要だということをよくわかっています

親や管理職も人間なので失敗を嫌います

失敗に対して、怒ったり、嫌味を言ったり、嫌な顔をしたりしがちです

「トライはいいが、エラーはヤダ」は当然あります

脳科学者の中野信子さんはアメと無視がベストだと言います

とにかくチャレンジする人が多い環境は現状を改善改革し続けます

私達の多くは『アメとムチ信仰』を信じすぎていたかもしれません

優れた教育者は叱咤しない 

日本で有数の厳しい集団といえば、かつての軍隊でしょう

命のやり取りをするわけですから、恐怖に打ち勝つ精神力を作らなければなりません

最も「ムチが必要」な組織のように感じます

山本五十六海軍大将の言葉

やってみせ

言って聞かせて 

させてみせ 

褒めてやらねば人は動かじ 

(この言葉には続きがあります)

話し合い 

耳を傾け 

承認し 

任せてやらねば人は育たず 

やってる姿を感謝で見守って 

信頼せねば人は実らず

人を動かす・人を育てる・実らす・・・どこにも「叱れ」「怒れ」「強く注意しろ」などは語られていません

実年者は若者が何をしたかなどとは言うな!何ができるかと、その可能性を発見してやってくれと語っていたようです

何ができるかと、その可能性の発見

付き合って2~3ヵ月もすれば誰にも尊敬されていたという山本五十六は、現代に失いかけているリーダーとしての大切な要素を兼ね備えていた人物と言えそうです

 

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日本人とセロトニン

日本人を知るには・・・

「日本人ってどんな人種?」「日本人の特徴は?」と聞かれたら何と答えますか

「島国だから保守的」

「侵略された歴史が無いのでお人好し」

○○だから■■・・・という言い方を私たちはよくします

脳科学者の中野信子さんはセロトニンの最も少ない民族を日本人の特徴だと言っています

セロトニントランスポーターが多いと安心感が強い性格になります

セロトニンの少ない人は欧米では50%以下です

南米やアフリカは30%もいません

東アジアになると70%セロトニンの少ない人となり

日本人は80%以上になります

10人に8人が心配性なのが日本人です

世界一心配性な民族なのです

日本ハムの新庄監督などセロトニンの多い人もまれにいます

性格などは気合で強くなると思われがちですが、身長や体重と同じで努力で変わるものではないので脳の構造が○○だから■■と考えなければなりません

心配性と言うとなんだか暗くて神経質のように感じますが、それ故に活かされている素晴らしい点も多くあります

 

誇るべき日本人の気質 

セロトニンが多い人は将来のことに不安を抱かず楽観的です

心身が安定していますので「その方がいいじゃないか」と思ってしまいます

対して世界一不安に感じる日本人は準備・備える』『練習・努力』『慎重・計画性などに世界一長けている民族と言えます

貯蓄率も高いが、要らぬ保険にもよく入ります

「失敗するかもしれない・・・」でよく練習をするのも日本人のいいところ

「壊れたらどうしよう」で本当に日本製品はトラブルが少ないです

「クレームになったらやだな」でおもてなしと呼ばれるほど丁寧な接客をします

正確さを求める仕事ぶりも世界一で、一周するのに1時間の山手線の最も早い電車と最も遅い電車の差は、わずか15秒です

世界的に観てこれだけ正確に仕事をしようとする民族はいません

「まだコロナを恐れてるの?コロナガラパゴスの国だね!」などと、その心配性を世界から冷やかされることも多い日本人ですが世界に誇るべき仕事ぶりでの評価も高いのです

決断が遅くなりがち 

人が判断するのには2つのシステムがあるそうです

Ⅹシステム・・・反射的に判断する

Cシステム・・・計算して判断する

の2種類ですが、日本人はCシステムでの判断が多いそうです

「失敗したらどうしよう・・・」がCシステムを稼働しがちになるのだと思います

スポーツのような瞬間的な判断をする場合にはマイナスに働くことが多々あります

「早く判断しろ!」と言われることが多いのが日本人です

正確さを求める気質が裏目に出る場面もあるようです

親や上司は

「失敗したらどうするんだ」

「責任はだれが取るんだ!」

など過剰にプレッシャーを与えないことが大切になってきます

親自身の、上司自身の不安を押し付けての言葉が多々見受けられます

セロトニンが少ないから不安感が強い⇒だから○○する』が日本人には重要なキーワードになりそうです

 

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竹には節がある

竹は節があるから強い

本田技研の創業者・本田宗一郎氏の言葉です

竹には節がある

その節があるからこそ雪にも負けない強さをもつ

企業にも節がある

困難な時が一つの節だ

この節の時期が大切だ

竹の強度は一定の間隔で存在する節目によって支えられています

企業が順調に伸びているうちはいいが、いつもそうであるとは限らない

危機に陥った時、企業の節となって組織の中に残る

それは言い換えれば教訓であり技術の進歩であり人間の底力となる

という意味です

これは企業にも、国にも、個人の人生にも当てはまる言葉だと思います

望む望まぬに関わらず人生には節ができます

人によっては「本当につらい時期だった」「暗黒の〇年間」などと言う方もおられると思います

ただ、私たちは数多くある節のお陰で人生がまっすぐ伸び続けられるのも確かです

新型コロナは大きな節目だった 

日本ではまだまだ新型コロナウイルスの感染状況が報道されていますが、世界ではもう感染者数の把握さえしていない国も多いです

ホテルのフロントや店先で海外から来た外国人に「マスクしてください」で口論している場面を見ることがあります

「日本はコロナガラパゴス」など言われますが、不安気質の日本人にとってコロナウイルスの蔓延はまだ終わっていないようです

新型コロナウイルスによるパンデミックは世界に、日本に、企業に、個人に大きな節目だったと思います

100年前のスペイン風邪パンデミックを経験している人はおらず、多くの人がパンデミックは初めての経験でした

国も四苦八苦し、企業も業績悪化した業界も多いと思います

個人も様々な行動制限や禁止事項が課せられ、苦労の多い期間だったと言えます

節目はキャリアにも生かす 

キャリア採用(中間採用)にはよほど人手不足の企業でない限り職務経歴書が必要です

はじめての転職の人は「履歴書さえあればいい」と考えがちで、職務経歴書が無いゆえに面接までたどり着けないことは多々あります

何ができるの?

どんなレベル?

どんな経験を積んできたの?

でふるいにかけられます

人柄は面接で観られますが『即戦力の採用』なので、まずは「求めるレベルにあるか?」が知りたい情報です

「とにかく人がすぐ欲しい」「募集者なんてめったにない」企業はすぐに面接となりますが、職務経歴書を見ないことには始まりません

私は新入社員入社研修の時点で「コツコツ自分の身についたスキルを書きだめて職務経歴書を作っておくように」と指導しています

自分の日々の努力で培ったスキルは記録しておくことが大切で、それが積もり積もったものが職務経歴書です

職務経歴書自分のキャリアの節と言われています

ネット界隈では「終身雇用は終わった」と発信する人は多いですが、国は徐々に、わからないようにジョブ型雇用に移るように変えていきます

日本の場合、米国のように「ステップアップしながら平均13回転職する」とはならないと思います

ジョブ型雇用になっても「日本人の場合、転職は3回~5回が平均となるだろう」と予測されています

シニアからは転職でなく『独り起業』『身の丈起業』も多くなるので、そちらも含んでのキャリア変更になります

今の若者は60・20社会』=〈労働期間が60年・企業の寿命は20年を生きるので学校を卒業して80歳まで一つの企業に雇用してもらうは考えにくいです

「戦後は長男は皆、家業を継いでいた」

「親が松下なら子も松下」と大昔のように語られるように

「うちのおじいちゃんは一つの会社しか知らない」などと語られるかもしれません

節のでき方は時代により変わっていきます

人の人生にも節は必ずあります

 

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EQによる人間関係管理

アサーティブ

前回の『EQ=心の知能指数を高める』の続きです

EQを高める為に

自己理解』を高め

感情管理』を訓練し

共感力』を磨く

という人財育成コンサルタントの三浦将さんが4つ目にあげるのが

人間関係管理』の重要さです

①本音でポジティブ

②建前でポジティブ

③本音でネガティブ

④建前でネガティブ

の中では本音でポジティブ』=自分も相手も尊重した状態

ようは「自分OK・あなたもOK」ということです

相手の気持ちを尊重しつつ、自分の意見・要望を主張できる状態アンサーティブと呼びます

自分と相手の双方の為にという視点を持って率直で前向きな主張をすることです

アンサーティブによりEQは高まります

アンサーティブはちょっと耳慣れない言葉ですよね

本音でポジティブに要求する 

アサーティブは「強い自己主張」「言い張る」「積極的」を意味 する言葉です

  • 相手の立場や尊重した上で、客観的な視点も含めて意見交換を行う
  • 相手の気持ちに配慮する
  • 我慢せず、自分自身の意見をハッキリと伝える
  • 相手の意見を受け止め、感情的にならない
  • 意見が対立した時はお互いが納得する結論を模索する 

アサーティブコミュニケーションとは、互いの意見や立場を尊重し、自身の意見をハッキリと伝えるコミュニケーション方法です 

尊重と自己主張を重視するアサーティブコミュニケーションは異なる業種・異なる環境で育った同士 ・異なる世代などの異質の人々とのコミュニケーションには重要なスキルです

またアサーティブコミュニケーションはWIN-WINの関係を築くことが出来るのも大きなメリットです

アサーティブコミュニケーションは、風通しの良い職場作りには最適と言えます

コミュニケーションの活性化にもつながり、スタッフ同士のチームワークも強化され、生産性が向上することにも役立ちます

これらにより、企業の持続的な成長も期待されるので好循環が生まれやすい環境となります

世代間格差をスムーズにする 

昭和という時代は55歳が定年でした

これが70歳・75歳と延長されていくと、組織内は18歳~75歳の60歳離れた世代が働くことになります

高度成長期に社会に出た人は兄弟も多く、親も兄弟が多い為に親戚の大人たちと頻繁に接触して育ってきました

近所の大人たちも積極的に声をかけてきた時代です

だんだんと兄弟は二人などになってきます

一人っ子で両親と祖父祖母しか身近な大人がいない中で育つことも多くなりました

「目上を尊重しろ=理解しろ」

「目上とのコミュニケーション能力が大事」

など要求しても、それが難しい環境で育ってきた若者も多いです

世代間ギャップが埋められないから「何考えてるかわからない世代」となりかねません

中には性格的に「積極的に理解しよう」「積極的に共感しよう」と動いてくれる人もどの世代にもいますが、なんとなく距離を作ったり、壁を作ったりする人もいます

人間関係は煩わしい、一人でいる時間が好きだという人は増えてきていますが、そんな時代だからこそ、EQ=心の知能指数の高い人が組織を引っ張ることが求められるのではないかと思います

IQは努力で変えるのは難しいけれど、EQは変えることが出来るし、また社会で求められるのはEQの高さです

 

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感情を見える化する

IQを変えるのは大変

IQと聞くと「元々の頭の良さ」いわゆる「もう変えられない」というイメージが強いです

IQというのは人の知能を数値化したものであり、知能指数と呼ばれ『intelligence quotient』の略語です

IQが20違うとお互いが理解できないとも言われています

基本的に、IQが高ければ高いほど知能が高く問題処理が上手にできると言われ、このIQについては遺伝的な部分が強く先天的にある程度決まってしまうようです

不可能ではないですが努力で伸ばすといったことがあまり出来ないと言われています

・IQが85から115までの人が、人類全体の68%を占める、いわゆつ中央値

IQが70から130までの人が、人類全体の95%を占めるとされています

85以下と115以上は社会に出ると違和感を覚えるようです

ちなみに東大合格者がおおよそ120と言われています

歴史上のIQの高い人物を見ると

ティーブン・ウィリアム・ホーキング博士 IQ160

ガリレオ・ガリレイ IQ185

アイザック・ニュートン IQ190

アルバート・アインシュタイン IQ190

キュリー夫人 IQ195

ブレーズ・パスカル IQ195

トマスヤング IQ200

レオナルド・ダヴィンチ IQ205

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ IQ210

ニコラ・テスラ IQ240

ジョン・フォン・ノイマン IQ300で、通称 宇宙人と呼ばれた ハンガリーの数学者です

この人達は身近にいても私とは友人になれなかったでしょう

変えることのできるEQ=心の知能指数 

IQと似た言葉でEQがあります

EQとは心の知能指数のことであり emotional intelligence quotientの略です

心の知能とは、自己や他者の感情を知覚し、また自分の感情をコントロールする知能を指します

IQの前にエモーショナル=感情的がプラスされた言葉の略です

変えることが困難なIQに対してEQは後天的に高めることが可能です

変えることが出来ると言われると希望が湧いてきますよね

またビジネス社会ではEQの方が重要であるとされています

それはEQが、自分自身と他者を理解する能力であり、自分自身の感情をコントロールすることで最適な行動をとることが出来る力であるからです

人財育成・組織コンサルタントの三浦将はEQを高めることにより人財育成をしています

EQの高い人は

・怒りなどの感情をコントロールできる

・相手の気持ちや意図を察しながら話をしっかり聞く

・間違いを素直に認め次に何をすべきかを考える

・失敗し落胆しても立ち直りが早い

・自分の価値観や行動基準が明確

・違いや変化を受け止めて柔軟に対応できる

・謙虚だが自主・自立性が高い

といった特徴があり、ビジネスの現場で求められる能力を要しています

社会に出て、最初の上長がEQの高い人だと良い意味でその影響を受けやすいです

若い頃に出会う『師』は大切です

上長に恵まれなくとも良い書物などと出会えばEQは高くなるそうです

EQを高めるには 

三浦将さんはまず大切なことが自己理解だと言います

心理カウンセラーの資格を取る時も「自己理解ができていないとカウンセリングは出来ない」と言われたことがあります

自己理解の為には感情の見える化が必要だそうです

些細な事でもいいので毎日記録すること

「今日■■なことで○○さんと意見が衝突した」

「腹が立つ」⇒その時の感情の強さも記載

自分の感情に対して良し悪しは記入しない

自分の感情を切り離し客観的に観ることがようです

刺激』⇒『反応』⇒『行動

意見が食い違う⇒腹が立つ⇒口論の『刺激』⇒『反応』の間の感情をしっかり理解することです

この訓練が無いと刺激』から反射的に『行動』に移してしまい 怒る・殴るなど三流の行動をしてしまいます

感情を見える化し、客観的に理解し、感情管理に長けた人間になることがEQを高めることにつながります

次が共感力積極的に相手に共感しようとする姿勢だそうです

心理カウンセラーの傾聴共感のみで相手の壊れかかった心を回復させます

こどもは共感力が弱いので、いじめられてる相手の気持ちがわからず、いじめという楽しい行為を優先してしまうと言います

「親の心子知らず」というように、大人になってやっと親に共感できるようになります

共感力とは人間が心の成長をしないと身につかないものなのです

EQを高めるとは

自己理解

感情管理

共感力

人間関係管理の4つです

「人は感情が8割」「怒りの感情はすべてを台無しにする」「絶望の感情は心を破壊する」など言われますので、感情管理は知能指数などよりはるかに重要なことだと思います

 

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競争社会になじめない人たち

資本主義は競争が原動力

私達は資本主義社会に生きており、原動力になっているのが競争です

「A社の製品はこんな機能がついていて優れている」

「B社は他社よりも安い」

企業間で競い合うことにより社会はどんどん良くなっていきます

「営業1課に負けるな」

「第2商品企画チームより良い物を作れ」

チームで競い合うことにより会社はどんどん良くなっていきます

「あいつに売上で負けたくない」

「あいつより良い企画を考えねば」

個人間で競い合うことによりチームはどんどん良くなっていきます

競争のないところに進歩はない!』をよくわかっています

食がどんどん豊かになっていく

新しい機能の製品がどんどん出てくる

世の中が便利で快適になっていくのは競争が原動力になっているからです

昔は家柄でこの学校には行けないなどあったかもしれませんが、昭和からは個人の努力でどの学校にもチャレンジできます

競争社会は敗者を生むし、格差を創りますが、努力と能力で豊かになることが出来ます

脱北しても戻る北朝鮮の人々 

資本主義に対して社会主義は競争でなく平等を目指しています

北朝鮮では給料はなく、食糧や生活品などすべてのものが配給制度で管理されています

基本的に北朝鮮の人に仕事を選ぶ自由はなく、政府から与えられた仕事に一生従事することになります

学校を選択でき、職業を選択できる自由競争社会で給与をもらい、好きに物が買える私達とは大きく違います

自由と豊かさを求めて北朝鮮を国外脱出した脱北者は現在3万人を越えているそうです

 韓国は「自国民」として受け入れ支援 してくれるため、困難を乗り越えて韓国に入国します

韓国の北朝鮮人権情報センター(NKDB)の調べでは、韓国に在住する脱北者の18.5%北朝鮮に戻ることを考えたことがある」と答えており、実際に北朝鮮に戻る場合もあります

命からがらやっと自由と豊かさを手に入れたのになぜ?

やはり競争社会に馴染めない人も多いようです

自由は自分で考えて選択をしなければならない

豊かとは努力と工夫をして勝ち取らなければならない

「自由をえる」「豊かさを追求する」が必ずしも良いことだというわけではないようです

競争は苦痛 

競争社会はゲームのように次々に新しいステージになり、変化が激しくなります

石器時代から基本的には脳は大きく変わっていないので、この変化は大きなストレスらしいです

私も営業時代は「今月達成しても、来月は新しい目標がある」としんどくなったこともあります

中学校の教師をしている同級生に「企業の教育担当って大変だよね・・・」

「常に最新知識にアップグレードしなきゃならない」

「5年前の考え方が古くなることもある」

「会社に都合のいい方向にもっていかなければならない」

「学校は変化ないよ」

と言われたこともあります

資本主義社会は石器時代のままの私たちの脳には酷かもしれません

「自由で豊かなことがいいに決まっている」という考えを1度疑ってみることも大切かもしれないです

 

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就職氷河期

西暦2000年ってどんな時代

西暦2000年・・・1000年に一度の区切りのいい年です

2000年というと「今まで年を桁で計算していたコンピユータが誤作動を起こすのでは?」という2000年問題があった年でした

会社のシステム企画部は何人かが泊まり込みで勤務でしたが、予想されたようなパニックは起こらなかった年です

コンピュータの誤作動はありませんでしたが大卒の就職率史上最悪の60%という就職氷河期ど真ん中の年です

私は採用企画部から営業部に出ておりました

もう「黙っていても優秀な大学生が向こうから大量にくる」ので採用業務に多くの人材が必要なかった年です

本社の商品開発の同期に「今は売上をあげることが会社の生命線だよ!たのむよ」と言われ「なにより売上作りに人をまわせ!」という雰囲気でした

バブル崩壊と言っても急転直下に経済が落ち込んだわけではなく、じわじわと苦しくなる『晩秋の時期』でした

就職氷河期ってどんな時代 

当時は池袋第2支店勤務でしたが「秋になってもリクルートスーツ着た学生が多いな・・・」と感じたことを覚えてます

1991年 バブル崩壊

1997年 金融不安

2001年 ITバブル崩壊

2008年 リーマンショック

「経済が持ち直しそうになると何か起こる」という不安の多い時代です

当然、新卒採用などはしてる場合ではなく『就職氷河期』などと呼ばれたりしていました

大雑把に言えば

大卒・・37歳~48歳

高卒・・33歳~44歳

就職氷河期の影響を受けた世代と言えます

外食産業のように人材確保に悩まされた業界は「チャンス到来!」とばかりに積極的に採用をはじめ、様々な外食チェーン店ができた年です

逆に製造業は安い労働力を求めて海外に生産拠点を移していた時代です

サービル業が大きく伸び第三次産業のシェア70%の時代になります

多くの雇用を生んでくれたサービス業ですが、給料はさほどでもなく所得は伸びませんでした

「行きたい会社が無い」 

飲食業等を中心にサービス業が雇用増をけん引しますが、このころから学生は行きたい会社が無いとぼやく就活生が目につくようになります

アベノミクス効果が出てくると、今度は企業側が「求人出しても人が採用できない」と言い始めます

就活側からは「すぐに仕事が決まる!」という売り手市場になっていきますが、そこへコロナショックが襲い掛かります

これは日本だけでなく世界中で雇用が失われていきます

その中でも日本の雇用維持政策は世界から絶賛されたものでした

雇用調整助成金で失業者は少なく

様々な給付金や助成金で倒産件数も例年より少なかったくらいです

現在、原材料の物価高騰で倒産件数が増えましたが、コロナ下ではよく踏ん張った国と言えます

このコロナ下とは比較にならないほど長きにわたる就職難だったのが就職氷河期

『つきたい仕事に就けず』

『正社員での雇用さえも難しく』

『出世も難しく』

『身につくべきスキルも身につかなかった』世代です

2021年、就職氷河期世代を対象にした国家公務員の中途採用を国は立案しました

政治の怠慢

団塊の世代の傲慢さ

社会の矛盾

に対して非常に手厳しいのが就職氷河期世代です

この世代がぽっかり空白になっている企業も多いです

「若者を粗末にする社会に未来はない」と言いますが、もっとも日本の無策・愚策だった時代かもしれません

 

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自分で考えるスキル

追い込まれると思考停止する

先日、自分の事業で270万追加でかかることが判明しました

「物価高騰で当初の計画より様々なものが値上がりしてしまい金額が跳ね上がってしまった」とのこと

急に世間で騒がれている物価高騰が現実的になります

この金額になると電気代やガソリン代の比ではありません

前回大きく借り入れをしたので、今回は銀行融資を受けずすべて自己資金でやり切ろうと決めていたせいで資金増はありません

自分の事業なので人や会社に頼るわけにもいかず、一人で抱え込みます

お金で困ると人は思考停止すると言われてましたが、よくわかりました

お金に困った生活をしていると知能が下がるという意見にも反発していましたが、なんとなくわかるような気がします

個人事業なので誰にも相談せずに抱え込んでいたせいか、思考は固いままでした

投資家や経営者はよく直面することですが、思考を鍛えておかないと、このような時に思考は停止します

固くなりながらも頭を働かせてなんとかなりました

普段は活発に動いていた頭が、本当に動かなくなります

鍛え方が足りないと言われればそれまでですが、お金に困るとギャンブル的な変な行動をする人が多いのもわかります

「FXでこのお金を倍にする」

「競馬で一発あてる」

「宝くじで〇億円にする」

お金が無いと引き起こされやすい行動です

 

日本の教育と米国の教育の違い 

人は追い込まれると思考停止するは日本人に特に多いようです 

人事部内でも

「終身雇用は終わること、役職定年が始まることは早めに伝えよう」という早く伝えて覚悟してもらおう派

「慎重に行動し、少しづつ小出しに伝えていこう」という時間をかけて小出しに伝えていく派に分かれています

プールに入る時、いきなり飛び込むか少しづつ水をかけ慣れてから入るのか・・・と同じです

私は早く伝えてしまおう派ですが、人事畑一本の長老社員が日本人は飼いならされ過ぎて突然自立した生き方しろなどと言ったら思考停止してしまうと説かれました

本の学校教育はとにかく詰め込み教育です

知識量の多い方が優れているが評価基準になります

対して米国などは教師が

「これについて君はどう思う?」

「君はどう考える?」

「君ならどうする?」

など質問し自分で考える思考を養う教育です

どちらが優れているなどの話ではないです

日本の場合そこそこ知識があって組織に従順な人間を創る教育です

盲目に働き、納税をしっかりする働きアリが多い方が国は安定します

米国のように個の自立を強化する教育では「あちらの企業の方が伸びだしてるし、給料もいい」と活発に転職してしまいます

ただ追い込まれても思考停止にはなりにくいです

「雇用の転換期には慎重に、ゆっくり対処した方がいい」

「政府も『終身雇用は終わった』などと言わず、ゆっくりやんわり進めている」

と言われ納得しました

「よく『終身雇用は崩壊した』『AIに仕事を奪われる』『年金制度は維持できない』などと発信する人がいるでしょ?米国人にはいい刺激でも、日本人には暴力です」

なるほど・・・この人は日本のサラリーマンを熟知している

 

個の自立した日本 

「でもね子供の飼いならし・社員の飼いならし・国民の飼いならしはもうやめた方がいいですよ」とも主張します

「米国のシリコンバレーや中国の深圳ではGAFAMにとって代わる企業が次々に生まれている」

「九州に台湾の半導体メーカーが工場を作り『雇用2000人生まれる』につられ、日本は5000億円も援助しましたが、見ててください!数年でその半導体を利用したマシンが稼働し従業員は100人以下になりますよ」

とも言います

自分で考える教育がなされていない日本では、入社後自分で考える個の自立した社員を育成する教育研修が求められるのかもしれません

雇用の転換期の前に教育の転換期だということがよく理解出来ました

教育に関してはもっともっと議論が必要だと思いますが、Z世代以降は上の世代を見て「このままの状態はまずい」と強く思っているのは確かです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 
 

仕事=楽しいものは正解か

仕事がつまらないと辞める若手社員

管理職が長いと様々な退職者に会います

会社に口にする退職理由はすべてが真実ではないとも言われます

若手社員の場合は比較的正直です

「入社してみたら思っていた仕事と違う」

「目標がキツイ」

「この仕事続けられそうもない」

ようはつまらないからで辞める社員がいます

リゾート部門に移ってからは特に多いです

分析してみると、仕事はすぐに覚えられ「俺にはできない」はないですが「ルーティンワークに飽きてきた」「自己成長が望めない」などが核にあるような気もします

逆に「売るのが大変で営業マンによる格差が大きい」仕事や「難題な商品開発」などの高い壁もやる気をそぎますが、意外にルーティンワークほど退職者はいません

人によって結果が大きく違う仕事は苦悩しながらも続けられるようです

遊ぶは高等動物の証明 

仕事は面白おかしくと昔、堀場製作所の社長が述べてました

「嫌なら辞めろ!つまらない仕事は続けるべきではない」と主張します

当時の私の立場からすると組織にとって都合の悪い考え方でした

つまらなかろうが、辛かろうが仕事を遂行してもらわなければならない・・・

「給料をもらう以上仕事は辛いもの」

「楽しくてしょうがない場所ならディズニーランドのように入場料を取られる」

私も会社にとって都合の良い『労働に対する思考』を研修時に植えつけようとします

「仕事は楽しくなければいけないなど最近の若手は軟弱だ!」という管理職も多かったです

とにかく人は都合の悪いものは受け付けません

最近、海水浴場でイルカによる被害が多いと報道されています

イルカは溺れている人を助けたりもしますが、危害を加えたりもします

哺乳類の中ではかなり知能が高いので遊んでいるようです

カラスもよくいたずらをします

猫も球を追いかけたりして遊んでいるし、犬も楽しそうにフリスビーを追いかけます

高等動物ほど遊ぶのが好きです

知能が下がるほど、食べて生命維持と繁殖行動だけになっていきます

人でも「人の指示で動いているのが楽」「単調労働が合っている」という人も多くいます

ただ、遊びを楽しむ、おしゃれを楽しむなど遊ぶことが出来るのは高等動物である証です

努力は夢中に勝てない 

ひたすら難題に取り組んでいる商品開発者

売上をあげようと必死になっている営業マン

を見ていると「立派だ」「努力する姿は美しい」と感じます

そしてこちらはドラマにもなります

だだ、努力は夢中には勝てません

夢中好きから生まれます

好きを仕事にできることは最も幸せですが、稼げる稼げないの問題があります

ということは好きなことをして稼げるのが最も幸せとなります

それでも「継続的に稼げるか」という問題もあります

「じゃあ、お金のために割り切って働くのがいいよね」という考えの人が多くなります

ニーチェ世の中に真実はなく解釈があるだけと言うように「これが仕事のあるべき姿」というものは人それぞれなのかもしれません

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました