人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

シュロスバーグの理論

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人生の転機とキャリアの転機 

 新入社員研修で「乾物屋」って知ってる?と聞くと この3年間知ってる人は0人です

20年前でも200人中10人以下でした

逆に30年前の人にコンビニを説明するのも一苦労です

社会に求められる仕事は変化していきます

環境変化 テクノロジーの変化 で消滅した仕事は多いです 

また新しく生まれた仕事も多いです

今の小学生が就職する頃は 68%が今現在 存在しない仕事に就く と言われています

長い人生の中では 社会 環境 価値 人の興味・関心 はめまぐるしく変化し それに伴いキャリアに対する 意識 態度 行動 も変わります

とくに寿命が100歳になれば労働期間は長くなり 職場や仕事を変えることは日常化していきます

シュロスバーグは 人生の転機に焦点をあててキャリア発達理論を唱えました

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 人生100年時代にふさわしいキャリア理論

 医学の進歩 テクノロジーの進歩 などで今の中学生の世代は半分以上が107歳を越えると予測されています

3Dプリンターで臓器が作れる時代です 

我々も100歳までのライフプランは計画しておかなければならないかもしれません

学習期20年 労働期40年 引退期10年 はもはやライフプランとして古いと言えます

労働期が70年になるとしたら・・・

キャリアプランは現在とは大きく変わりますよね

シュロスバーグは 人生や人を取り巻く環境は様々な転機転換の連続であり それを乗り越える努力と工夫をしてキャリア形成開発をしていく と唱えています

終身雇用という一つのステージだけで終わるキャリアプランでなく

多くのステージをつなぎ合わせるキャリアプランを形成することとなります

キャリア転換を引き起こす要因は「イベント」と「ノンイベント」があるとしています

イベント 予測していたことが実際に起こる

いわゆる3年で高校を卒業する 就職する 定年まで勤めあげる など と

ノンイベント 予測したことが起きない

3年で高校卒業できなかった 就職できなかった 定年まで働けなかったなどです

こうした出来事によりキャリア転換が起きます

役割 人生の役割のうちどれかがなくなる 変わる

関係 関わる人との関係が強まったり弱まったりする

日常生活 どんな物事を、いつ、どのように行うかが変わる

自分自身に対する見方 自分に対する考え方・認知の仕方が影響を受ける

そのうえでキャリア転換にうまく対処するため2つのステップを示しています

ステップ1資源の点検・・点検が必要な4つの資源 

状況点検 起きた要因 期間 同じ経験の有無  

自己点検 仕事の重要性 変化への対応 自信  

支援点検 人脈 情報 紹介先 援助者 

戦略点検 状況 認知の仕方の為の対応策の有無

ステップ2具体的戦略の立案

です

キャリア転換は 誰もが経験する可能性がある主要なテーマです

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過去を悔やまず 未来を暗く見ない

 不将不逆応而不蔵 荘子

(おく)らず 逆(むか)えず 応じて 蔵(おさ)めず

意味は

過去を追わず 将来の取り越し苦労をせず その時々に応じて適切な処置をし 心にとどめない ということです

要するに 

とらわれないで現在にベストを尽くす

世の中は刻一刻すさまじい勢いで変化している

しかし いかなる変化も現在が中心であり

現在が変化していくのだと考えるならば

現在に全力を傾注し

もっとも適切な処置をとるために知恵を集中することがベストである

ということです

過去のことにクヨクヨしない どうなるかわからない将来に不安がらない とにかく今を一生懸命生きる

ということの大切さを説いています

ステージ ステージ ベストを尽くすことが大切だということではないでしょうか

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 

抑うつ症状への対処法

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うつ病心の風邪

 うつ病心の風邪と言われるくらい、誰でもかかる可能性が高い病気です

抑うつ症状は 初期あるいは回復期 に自殺願望が強くなりがちなので注意が必要です

厚生労働省は平成12年8月事業場における労働者の心の健康づくりのための指針を発表し心の健康づくり計画の策定4つのケアを示しました

各事業場の状況に合わせてメンタルケアに積極的に取り組むように促しています

ただ、病気はどんなものでも 早期発見 早期対処 が重要です

専門家や国や企業に任せるのではなく 全員がメンタルヘルスの知識」「仲間の変化に気を配るという 職場の共助の姿勢が大切だと思います

全員が 抑うつ症状に関する正しい知識と理解があれば 重症化せずに済む場合が多いのです

そんなに高度な対策ではありません

「そんな〇〇してると風邪ひくよ!」と言うように

「そんな〇〇な状態だとうつ病になるよ!」と注意し合うことでだいぶ防げると思います

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抑うつのおもな症状 

私達は職場の仲間が「熱がある・咳が出る・寒気がする・のどが痛い」などと言うと「風邪かもよ」と指摘します

うつ病に対しても同じように見守るべきです

 抑うつ症状の典型的なもの

・表情が暗くなった

・話しながら涙を流す

・落ち着きがない

・集中力がなくなった

・疲れやすく行動力も低下

・仕事のパフォーマンスが落ちてきている

・口数が少なくなった

・反応が遅くなった

・体調を崩しやすくなった

・元気がない

などに気を付けておくとうつ病に気づきやすくなります

抑うつ症状の付加的な症状もあります

・自信がなくなり 自己評価が下がる

・自分を責める気持ちが強くなる

・自殺したいと思う

・思考力 集中力が低下している

・強い焦りを感じる

・よく眠れない

・食欲がなくなる

などです

不眠・頭重感・食欲不振・便秘・強い疲労感が2週間以上続く場合は要注意です

抑うつ症状は 明け方から午前中が強く 午後から夕方にかけて次第に弱くなっていきます

症状が重い時より、むしろ快方に向かい始めた時に「死にたい」という気持ちが強くなることも知っておいてください

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そもそも仕事には「苦」はつきもの 

 仕事は給料をもらうために動くものなので基本的に楽しいものではないです

誰もが「職場に行くのがウキウキ楽しい」ならばディズニーランドのように入場料をとられるでしょう

それでも職場には明るく楽しそうに仕事をしている人がいます ようは心の持ち方です

ブッタは「四聖諦(ししょうたい)によって 何事も気にしなくなる境地になれると説いています

苦諦(くたい) ・・・この世の中は苦しいもの

集諦(じったい)・・・苦しいのは欲望を集めたから

滅諦(めったい)・・・苦を滅するには欲望をなくすこと

道諦(どうたい)・・・そのような境地に到達できる八正道という方法を定めている

また徳を損なえば 必ず苦しむとも言います

徳を損なわないためには

「人の心を傷つけない」

「他人の不幸を求めない」

「自慢はしない」 ということを実行することのようです

専門家・国・企業 にばかり頼らない為には共助が大切です さらに自助努力による心の持ち方も大切になってくるのではないでしょうか

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 

メンタルヘルスは社会全体の問題

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ストレスからくる『職場不適応』

 ビジネス現場の変化はスピードを増しています

スピード化 合理化 組織の変革 ワークスタイルの多様化 などにより働く環境が日々変わりつつあります

自覚できるストレス 自覚されず蓄積されていくストレス 共にに増えてきているようです

それは大なり小なり職場不適応につながっていきます

仕事の生産性や効率が低下し 心身が不健康になり それが重症化もします

ケガや病気と違い メンタル面は極めて見難く 測りにくい ので厄介な問題です メンタルヘルスの問題は社会変化のスピード化と連動し、年々深刻化していると言えます

過度のストレスを受け うまく対処できず 不安や焦り 抑うつ気分などの症状が現れます

これは適応障害の一種で職場不適応症という心の病気である場合もあり得ます

うつ病と違うのは、ストレスの要因がなくなれば急速に回復する点です

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 メンタルヘルスマネジメント

 作る側から売る側に異動する

2人の部下の管理から10人以上の部下の管理へ

上長が変わった

環境が変われば何かしらのストレスを受けるものです

ストレスは心だけでなく身体にもさまざまな影響を及ぼします その為いかにうまくストレスマネジメントを行うかが健康管理においては重要です

心と身体の健康を保つために必要な3つは

・いかに心身の抵抗力をつけ病気を予防できるか

・いかに病気を早期発見し適切に対処するか

・スムーズに職場復帰し仕事に適応できるか がポイントです

心も身体も調子のいい時と、悪いところがあります 問題なのは長期間不調の時です

不調 不安 葛藤 悩み が長期化しているときは 心身に不調をきたす可能性が大です

同じ職場の仲間が

・自発性が弱くなっている

・コミュニケーションがうまく取れなくなっている

・ものごとを現実的・客観的に判断できていない

・自己コントロールがうまく出来ていない

など感じたら注意して見守ってあげてください

これからの社会は共助が大切です 受容 共感 見守り 寄り添う などがチームに あるか否かが非常に重要です

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 時代は変われど「人間尊重」が職場の基本

 出光興産と言う会社には出光七不思議という言葉があります

出勤簿なく 労働組合なく 首切りなく 定年制なく 給与の発表なく 従業員は残業手当受け取らない (6ですが)

愛情をもって訓練するには「甘えさせるのがいい」一方で甘えさせておいて 一方で鍛錬する そうすると皆、喜んで鍛錬するものだ

AIなどのテクノロジーがどんどん人の仕事を変えていくが 職場においてあくまで人の尊厳が一番重要であり人間尊重が職場の基本です

眼で美術品を見て

心で人の美しさを見る

創始者出光佐三の言葉です

 メンタルマネジメントの知識も重要ですが その前に「人間尊重の精神」を理解して実現しているかが大切なのだと思います

 

 

短所を直すか 長所を伸ばすか

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 人が成果を上げるのは強みを活かすこと

ピータードラッカーの言葉に

人が成果を上げるのは強みによってのみであるとあります

強みのみが成果を生む  弱みはたかだか頭痛を生むくらいのものである

ようは短所はいいから長所を伸ばせ ということです

 新卒で入社した最初の会社の社長はこのドラッカーの言葉を1番多用していました それでもこの言葉は在籍中1度も聞いたことはないです

巨人の星 タイガーマスク あしたのジョー

スポーツ根性ものを見て育った世代は 1に根性 2に根性 根性で奇跡的な技術を習得する(必殺技・魔球)のストーリーに感動して生きてきた世代です

人間は 根性 気合 情熱 が大事!

短所から目を背けるのは卑怯だ!

高度成長期にも後押しされて 気合を入れれば入れるほど成果は出てきました

24時間戦えますか!」がジャパニーズビジネスマンを象徴するフレーズの時代です

対してバブル経済崩壊がに世に出た私たちの幼少期は マジンガーZ から ガンダムシリーズのロボット物でした

「使用するマシンの性能で決まってしまう」

「使用するマシンを熟知し 活かしきる」という物語を見てきました

人は美しいと感じるストーリーが違うのです

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 自分の強みを知ることが1番大事

私は個人的にドラッカーの言葉の中で強みを活かすという理論は1番好きです

猫は警察犬にならない

「通信表に書かれている短所は大人になるまで引きずることが多い」

と思っているからです

部下にも

「社会悪な短所(遅刻癖など)は直すとしても 自分の長所を伸ばすことに注力するように」と言い続けてました

猫と犬では役に立つスキルが違うのです

ドラッカーの理論は

弱みをなくしたからといって何も生まれはしない 

強みを生かすことにエネルギーを費やさなくてはならない 

人が何かを成し遂げるのは 強みによってのみである

 上司が部下の弱みに目を向けることは 間違っているばかりか無責任である

成功するには 多くの領域において並み以上でなければならない

個々の強みを活かして組織を強くしていく というものです

「役者は自分で自分の姿が見えない だから監督が必要だ」と言います

自分の強みは人に指摘されて気が付くことも多いです

「プレゼン旨いね!Bさんと同じこと言ってるのに Aさんが言うと引き込まれる」

「計画の精度が高いわ!まさに『段取り八部』だね」

「仕組み作りに長けてるね」

などどうやら人より優っているらしいと自覚したりします

勉強の成績がいいも人それぞれで

・自頭がいい

・負けず嫌いの性格の為

・継続力がありコツコツ努力する

・先生の言うことに素直に従う

・親を喜ばせることが喜び

など 活かしている部分が違います

弱みは聞き流し 強みを活かして生きる で良いと思います

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 強みは希望

 いくつになっても どんなに偉くなっても人間には他人に認めてもらいたい 褒めてもらいたいという欲求があります

トーマスドライヤーは

賞賛には能力を育てる力がある  と言います

子供や新入社員に「ダメな奴だ」「能力がない」などのマイナスな言葉を言い続けると全く成長しません

 強みを見つけ 賞賛していくと 人は成長していきます

強みは希望なのです

猫は お手もお座りもできない ダメだ・・・ではなく

猫は 高いところにも上れ 音を立てずに歩け 暗闇でも目が効く 素晴らしい!

というような人の見方が大事なのだと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

シックス・ヒューマンニーズ

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人が潜在的・本能的に欲しているニーズ

 マズロー欲求段階説は「段階を経て欲求は変化していく」を説き

前回のライフフォースは「人が欲している欲求」を説いています

今回のシックスヒューマンニーズは同じく「人が欲している欲求」です

この3つは同じものも多いですが、視点が違うため 3つの理論を行ったり来たりして使っています

6ヒューマンニーズはアンソニーロビンズが提唱したものです

ライフフォース8が消費者の購買心理に使用されるのが多いのに対して 6ヒューマンニーズはコーチンに使用されることが多いです 私もコーチングの講義中に教わりました

人が何かを欲しいと感じる時 必ずこの6つのニーズのどれかのタイプに当てはまってい るという考え方です

 6ヒューマンニーズのは4つのパーソナルニーズと2つのスピリットニーズに分類されています

パーソナルニーズは人が生まれた時から潜在的・本能的に欲しているニーズ 

スピリットニーズは精神性を高めるニーズ です

マズロー や ライフフォース8 と並行して観てください

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人の思考・感情・決断・行動には理由がある

 パーソナルニーズ

 安定感・安心感 のニーズ

 安心・安全・安定・確信・確定を求める欲求です マズローもRF8にも最初に来ます

人が生きる上で最初に望む欲求と言えます 親に 就職に 結婚に 最初に求めるものです 肉体的・精神的・社会的に安全な場所を得ようとするのが人の最初の行動と言えます

不安定感・不確実感 のニーズ

 安定のニーズとは正反対のように見えますが 変化や刺激を求める欲求です

チャレンジ・冒険・探求心などですワクワク感を求める行動と言えます

マンネリな日常から抜け出して海外に出かけ 変化や刺激に満足するとまた日本(安定)に戻りたくなるようなものです

自己重要感 のニーズ

 自分が価値のある存在であると思われたいという欲求です

自分の存在を認めてもらいたい 感謝されたい 尊敬されたい 賞賛されたい などです

コーチングの講師は管理職に「1度も名前を呼ばずに1日が終わる部下がいないように」「必ずいてくれて助かっていることを具体的に伝えるように」などと指導をしていました 重要なニーズです

愛・繋がり のニーズ

 愛されたい・人と繋がりたいという欲求で説明は不要かもしれません

共感・共通点・一体感・共通した価値観など相互理解を求める欲求で これが満たされないと 孤独感や喪失感を感じます

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スピリットニーズ

成長 のニーズ

自分の成長を求める欲求です

もっと技術を磨きたい もっと知識を身につけたい もっと能力を向上させたいなど 経験の積み重ねなどにより自己の発展させていきたいという欲求です

「この仕事を続けても自己成長は望めない」は退職に直結したりします

貢献 のニーズ

人や社会などの役に立ち貢献したい という欲求です

人は生まれながらに 奉仕自己犠牲の精神をもっていると言えます 誰かの役に立ちたい 組織に貢献したい は満たされたときは喜びでもあります

ライフフォース8は「お客様の求めるニーズ」「どういう状態で購入を決めるか」などの時に説明を受けたビジネス心理理論です

対して6ヒューマンニーズは「スタッフのモチベーションアップ」「部下を成長させる」という講義に説明を受けた心理理論です

同じ項目も多いですが 理論が創られた目的は違うわけです この2つの理論は似て非なるものだと思います

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 人が育つ組織が上の上

 昔、新米の支店長だったころ 毎年新入社員を受け入れるのはいいのですが、業績が創れるようになると より大きな支店に転勤になってしまいます

「毎年新入社員を受け入れて 苦労して育て 使えるようになると引き抜かれる!損だ!」と上司に不満を言ったことがあります

「小さなことを言うんじゃない」と怒られました

 名を残すは中の中

 金を残すは下の下

 人を残すは上の上 

だと言われ 単細胞だったので簡単に納得したことがあります

 出世すること 業績を残すこと 人材を育成すること それぞれ能力が違うわけです

その中で 人材を育て上げるということは組織にとって最も尊いことであり、多くの社員がその知識とノウハウをもった上司を求めているのかもしれません

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 

ライフフォース・エイト

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生命のもつ8つの力 

 ライフフォース(LF8)

心理学のコンサルタント ドルー・エリック・ホイットマンの著書『クロージングの心理技術21』に記したものです

私達人間のDNAに組み込まれた生物学的な8つの欲求です

 この8つの欲求に沿って人間は行動しているということです

マズローの欲求説と被る部分も多いですが、それだけ重要な欲求ではないでしょうか

 人の 思想 言動 行動 はこの8つの欲求を満たそうとして動いているということです

本自体は商売の為に心理技術を解説したものですが 自分の人生 ビジネスプラン のヒントとなることも多いと思います 

私達は無意識のうちに欲求に従って決断・行動しているのです

 

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 欲求が判断・行動を決める

8つの欲求とは

1.生き残り・人生を楽しみ・長生きしたい

この欲求のお陰で医学は進歩しました 基本の欲求です

マズローの説の最初の段階の生存欲求です

2.食べ物・飲み物を味わいたい

生きるための食 と 快楽のための食 があります

先進国では「おいしいものが食べたい」がメインです

3. 恐怖・痛み・危険を免れたい

安全でいたい 失いたくない 損したくない 欲求です

身の危険 痛みからの開放 財を失う を避けること

4.性的に交わりたい

異性に愛されたい 「もてたい」という欲求です

ファッション ダイエット 整形 などの行動がそれです

5.快適に暮らしたい 

不快を避けたい 不自由でいたくない という欲求

家電製品の発達 寝具 交通機関 などの文明が発展

6.他人に勝り 世の中に後れをとりたくない

他者より優位な立場でいたいという欲求ですね

ブランド品 いい学校へ進学 いい会社へ就職 などです

7.愛する人を気遣い 守りたい

家族や恋人を大事にしたい 失いたくない という欲求

これがないと人類は愛を育むことはなかったでしょう

8.社会的に認められたい

誰かに共感してもらいたい 認められたい という欲求

子供だけでなく 大人も同じです だから頑張るのです

 すべてのビジネスは、何らかのカタチでこの欲求を満たしていると言えます もちろん個人差はありますが、この欲求を満たすために人は自ら行動を起こすという理論です

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真の欲求なくして真の満足はない 

 「欲求」というと「欲が深い」とか「欲望」とか、少しダーティなイメージがあるかもしれませんが 欲求がなくなったら人間はおしまいです

「口に入るなら食事はなんでもいい」「寒さしのげるなら着るものはなんでもいい」つまり「生きてればいいじゃないか・・・」という状態です

人間は死ぬまで 限りなく満足を求め続ける動物 だと思います

欲求には段階があり、低い水準の欲求はすぐに満たされ 満たされた欲求はいくら同じ刺激を与えても行動は起こりません

 文化も文明も人の欲求により進化と深化を続けてきました 

日本人は世界最高水準の生活をしているにもかかわらず、真に満足はしていない・・・

それでいいのではないでしょうか

「少年よ大志を抱け」

「中年も大志を抱け」

「老年こそ大志を抱け」

求め続けるところに「生きがい」があるのだと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 

忠言は耳に逆らう 臨界期を知る

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 適性な時期に適正な刺激

住友生命保険相互会社常務取締役 金平敬之助さんが私の最初にいた会社で講義をしてくれた時の印象に残った言葉です

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脳生理学では、臨界期と言う言葉をよく使う。正しい時期に刺激を受けなければ、正常な機能が発達しない。その時期を指して臨界期と言う。
たとえば、猫。

生まれてすぐ目隠しをする。

そのまま45日間、光の刺激を与えない。

視覚系の神経細胞は未発達のままになる。

ついには、永久にものが見えなくなる。

この45日間が、猫の目の臨界期というわけである。
 仕事でも、臨界期はあるのではないか。たとえば、新しい保険商品が売り出される。一か月たっても、一件も販売に成功しないと、その保険が苦手になってしまう。

保険の世界では、新商品の販売能力は、発売後一ヵ月が臨界期だと言っている。

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適性な時期に 適正な刺激 を見余ると発達がなされない

これは「新入社員入社研修」で必ず伝えてます 「俺はちゃんとクリアしてきた」ではなく 「避けたことにより臨界期を越えてしまったことがたくさんある」という意味です 

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 学校に比べあいまいな企業教育プログラム

 人間の脳は10歳までに大まかな構造は出来上がるらしいです

幼稚園・保育園では 歌を歌わせ 絵を描かせ 友達と共に行動させます

小学校ではもっと 適正な時期に適正な刺激の教育カリキュラム が創られて運営されています

対して 人の成長が利益に直結する企業教育 は臨界期に対する認識が甘いと言えます

何人も優秀な部下を育成している上長の中には 臨界期を心得ている人もいますが、経験からくるの領域でカリキュラムはありません

人は意識的・無意識的に苦手なこと・好まないものを避ける傾向があります

教育・育成のカリキュラムはそれを計って必要なものだと思います

転勤により異動してきた時に「汚い部屋だな きれいにしよう!」と思っていても45日放置すると慣れてしまいます 「思い立ったらすぐやれ!」はこんなところから生まれたのかもしれません

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 忠言は耳に逆らう

 私達は 子供や入社したての新入社員を見て今身につけさせないと一生身につかないなと思う場面があります

それを 教育 しつけ 自覚させる をせず放置したばっかりに臨界期を越えてしまいます

挨拶ができないままミドルへ

ホウレンソウが身につかぬまま責任ある立場へ

謝ることをしないまま管理職へ

「あの人は人間として・・・」→「いや、もう遅い 臨界期越えてる

と言われたりします

わが気に入らぬものが わがためになるものなり

鍋島直茂の言葉です

忠言は耳に逆らうと同じ意味です

人間は年齢を重ねたり キャリアを積んだり 実績が増えたりしていくと だんだん気に入らない言葉には耳を貸さなくなります

批判はもとより、アドバイス、忠告に至るまで反抗、攻撃と受け取るようになってきます

そう考えると うるさい親 も うるさい先輩 もありがたい存在なのかもしれません

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 

競争社会で生きていく

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資本主義は競争社会

 「自己成長」の次は「競争」について考えてみたいと思います

日本は資本主義です 資本主義の核は競争社会です

競争のないところに発展なしという考えから社会が動いています

対する共産主義平等社会です 人間は公平でなければならないという思想です

競争社会は敗者を生みます 

競争社会は格差も生みます

競争社会は問題もたくさんあるのです

特に物を開発する仕事 物を売る仕事 は常に数字で計られるので 称賛もあれば 惨めな想いをすることもあります

勝てば官軍 負ければ賊軍の空気があり やりがいもストレスも両方多い世界ではないでしょうか

人それぞれですが、私たちは進学する高校でなんとなく人間が分類されていくのを感じます

営業であれば同期と数字で比べられ 商品開発ならば他社商品のスペックと比べられ 常に競争の中にいるという自覚が芽生えてきます

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 数字が人格

 人は自分を数字という冷たいもので計られるのを嫌います

「数字が全てじゃない」「数字だけ見て判断するな」という想いです

戦前は家柄での人の差別が多くありました 「家柄が・・・」で結婚できなかったり 入学できなかったり 入社できなかったり 

今は入学は合格点という数字のラインがあります 

私も営業の世界が長かったですが「学校名による差別は皆無」でした 実績が全てです

数字の上の人間が下の人間を見下したり 数字で異動や出世が決まったり 

社会は数字が人格 という部分が多いのも事実です

競争社会の良し悪しは哲学の問題 であり、人間は競争から起こる様々な問題に対してモラルを構築していくと思います 

社内での競争もあれば 社外との競争もあります

「A社は質を落として値段を下げている 粗悪品だ」

「B社はプレミアムで客を釣っている 品がない」

叫んでみても自由競争の社会では意味がありません

現実 我々の目の前にあるのは

お客様の都合 と 他社の勝手 しかありません

競争社会の恩恵は テクノロジーの発展 サービスの向上 だけでなく 自分も競争の中で成長していくという点だと思います

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 人は生まれか 育ちか

 日本だけではなく、世界は長きにわたり生まれで差別されてきた歴史が長いです

「家柄が違う」「身分が違う」「女だから」本人の努力・実績よりも重視されてきました

人は生まれ か 育ちか

そんな世界でオランダで生まれた言葉が

高貴の生まれより

気高き心が大切

というものでした

生まれた家柄よりも、心のありようや努力が人間性に大きな影響を与えるという考え方です

人は出自よりもその後 どういうしつけや教育を受けたか どのように努力してきたかが、人生をより良く生きる上で大切だということです

生まれは変えられないが生き方は変えられる

「生まれ」で差別されることなく 「育ち」で評価される それが自由競争社会という選択なのではないでしょうか

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 

自己成長は仕事の重要項目

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職場とは何か

 私が新入社員の時受けた入社研修の中で職場とはどういう場であるかという講義がありました 社長自らの講義でした

職場とは

    1.経済安定の場

  2.人間関係の場

  3.自己成長の場

「これらが不安定だと安定した社会参加にならない」つまり退職したい気持ちに傾斜する という説明を受けました   

 給料をもらうために入社したんだから「経済安定の場」であることは若造でもわかりました

会社の仲間や取引先などとの社会参加の人間関係もできていくのもわかりました

自己成長ってそんなに大事か・・・・ 新入社員時、さほど気にしてなかったようです

その重要性に気づかされたのは2年前のリゾート事業の採用・教育のマネージャーに異動した時

宿泊業と飲食業の定着率の悪さは知っていました 「人手不足が深刻だから採用頼む!ということだろう」という気持ちでいましたが、問題は違いました

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 成長できないと考えると失望する

 なぜ若者が短期間に退職してしまうのか・・・の理由は

・給料が低い

・労働が過酷

・人間関係が悪い

そんなところだろう・・・と思っていました

宿泊業に 営業のように数字で計られたり 開発のように商品の出来不出来もない 社員間の競争がないのだから気が楽だろう というのは間違った思い込みだと気付かされます

業界の中でもTOPクラスに給料水準は高く 時短も進んでいる 休みは月に10日もある・・・ ハラスメントもない 有休も申請すれば100%とれてる・・・ なぜ?何が不満?

ということで 若者の定着率を上げる講義、セミナーにかなり多く参加しました

たどり着いた結論は

自己成長の望めない仕事はやりがいがない

好きでない仕事は続けるのが苦痛  ということでした

「生きるために仕方なく働く」という意識はあることはありますが、若いうちはミドルに比べかなり希薄です

「 日本人のおもてなしは素晴らしい」というがそんなに高度でなく、すぐにマスターしてしまう と講師に言われたのもショックでした

人は出来るようになるか ならないか50:50位が一番やる気が出る

長い間掛けて身につくスキルが本当のスキル

各部署のマネジャーの協力を頂き作り上げたのが キャリアプラン 

これはコーチングインストラクターの先生にもチェックしていただきました

1年目で身につくこと 2年目 3年目はこのレベル

5年でチーフを目指し 10年でアシスタントマネージャー 15年でマネジャーなど各部署細かく作りました

若者の大半は「好きな仕事に就くのではない」「ついた仕事を好きになるということです

給料 労働環境 人間関係 だけ良ければ大丈夫・・・ではありませんでした

いい仕事がしたい

成長できる仕事がしたい

この気持ちにこたえられない企業はダメだということですツケ

「職場は自己成長の場」ということを軽く考えてきたツケでした

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前に進む力を活かせる職場 

 どうもニュースや噂を聞いていると 若者の離職理由は「環境がブラックだから」「人間関係が悪く耐えられない」「賃金が低い」などが耳に入ってきます

中小企業大学の3泊3日の講義で聞いた限り「若い世代が職場に望むこと」は

・自分が成長できる職場

・楽しくてやりがいのある仕事

がダントツのTOP2だと言います

人間は死ぬまで 習得本能は変わらないし 成長したいという願望 もあります

「生きるために仕方なく」は全くエネルギーの湧かない思想と言えます

目は前向きについているので 人は前に進むように出来ているようです

前に進む力の源になるのが

目標 自身 希望 願望 夢 自身 成長 であるのだと思います

給料 休日 環境 などはあくまで2次的なカテゴリーなのではないでしょうか

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました