人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

情報断捨離

ニュースは娯楽である

私が新入社員の頃は満員電車の中で新聞を小さく折りながら読んでるサラリーマンが多数いました

折り方が器用で手馴れており「あそこまで努力して情報インプットするから仕事ができるんだな」「努力してるな・・・」と感心しておりました

仕事が終わって帰宅すれば観るのはニュース番組で、21時・22時・23時それぞれ違う局のニュース番組を見ているという先輩社員も多かったです

帰宅したら「スポーツを見ている」「ドラマを見ている」「お笑いを見ている」「アニメを見ている」は娯楽とされ、ニュース番組を見ているは情報収集の努力とされていました

ただこのニュースもマスコミ劇場のドラマ番組と言えます

新聞は売上部数・テレビは視聴率が評価項目なので人の関心を引けばいいがマスコミの行動基準です

・すぐに役立つ情報

・自分と関りのある情報

・人生にとって意義のある情報

は少ないです

ニュースには陰性のドラマが多く、それならスポーツ・ドラマ・お笑いの陽性の感動を味わえるものの方が観る意味があるのかもしれません

ニュースを見ることは『情報収集の努力』ではなく娯楽と言えます

偏っている情報 

落合陽一さんがウクライナ報道で「なぜあのような偏った発信をするのだろう」と言ってましたが、彼のような明晰な頭脳と違い、多くの人は善か悪かの明確に分けられたドラマの方がわかりやすいし、続きが見たくなります

「戦車の砲弾1発は私たちの月収」

「対空ミサイル1発は私たちの年収」

「長距離弾道ミサイルは私たちの生涯賃金

それにより多大な利益を得る企業や国があることは報道されません

「戦争だ!やった!もうかるぞ!長引け長引け!」と喜んでいる人もいるわけです

「ロシアはなんであんなことするんだ!狂った国だ!」と言う前に

ロシアを理解するキーワード寒い・広いを理解しなければなりません

寒いから「凍らない港が欲しい」「少しでも温暖な地域が欲しい」と古来より南下したがるのがロシアです

日本と大して変わらない人口なのに国土はべらぼうに広いです

日本人が一人で2LDKに住むのなら、ロシアは一人で66LDKに住んでいるのと同じです

一人で66LDKに住んでいたらセキュリティーが大変なのです

故に干渉国というクッションが不可欠で、接する国は安全・安心・安定のAAAでなければならず、今回はこの要素が強そうです

またロシアは侵略する国のイメージが強いですが、歴史を見れば侵略されることの方が多い国です

第2次世界大戦を観ても

本土大空襲・2か所の原爆投下・数々の玉砕などで多くの戦死者を出したとされる日本の死者は310万人

連合国・ロシアの双方から攻め込まれたドイツの死者数は690万人

ドイツと共に戦ったイタリアの死者数は45万人

ドイツに降伏したフランスの死者数は60万人

ドイツに長く抵抗していたイギリスの死者数は40万人

太平洋でも大西洋でも戦ったアメリカの死者数は30万人

対してロシアの死者数は2660万人で桁が違います

強い国にならねばならない!」という意識が非常に強いわけです

このようなロシアの歴史は報じられず

戦争で大きな利益を生む人たちがいることは報じられず

かなり偏った報道

善悪をはっきりさせ視聴率を狙ったドラマ

がニュースという意識をもって見た方が良さそうです

情報を選別する能力が必要 

現代は情報民主主義と呼ばれています

18世紀の人が一生をかけて得る情報を2週間で得ることができるのが今、私たちが住んでいる世界です

「芸能人の不倫がどう」

「隣の国がどう」

「どこの企業の不祥事がどう」

自分に関連性が無い、自分のテーマに関連性のないことに思考を深堀して使いエネルギーを無駄にしないことです

「自分は人間の行動心理をテーマにしている」なら企業のハラスメント、いじめ、不倫も必要情報ですが、そうでない場合そんな情報は聞き流しで良いと思います

私達の脳は基本的に石器時代と変わっていないので、膨大な情報洪水を処理できていないようです

現代は一人が一日に60以上のニュースが能動的にも受動的にも入り込んでくるようです

その中では昔のように情報を得る努力より情報を選別する能力の方が大切のような気がします

 

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人生100年時代のキャリア・・起承転転

昭和のモデルは終了した

『起承転結』という言葉があります

漢詩の四句からなる絶句における構成法の一つです

第一句=起句でうたい起こし 

第二句=承句でこれを受けて発展させ

第三句=転句で場面や視点を転じ

第四句=結句でこれらを受けつつ全体をしめくくる

私は4コマ漫画で覚えましたが、広く物事の順序、展開のしかた、構想にも用いられます

人生で言えば

起句・・・学生期 

承句・・・社会人で基本スキルをおぼえる時期

転句・・・活躍により会社を支える時期

結句・・・定年して年金で暮らす老後

となると思います

昭和のモデルであれば

学習期20年・労働期35年・引退期15でしたが人の寿命は飛躍的に伸び、逆に変化が激しくなり企業の寿命は縮んでいく時代にどんどんなっていきそうです

加えて少子高齢化で〈年金〉〈社会保障〉も苦しくなっていくのは学生でも知っています

勘の鋭い人は「なんか死ぬまで労働の世の中になりそう」といいますが、我々は終身雇用・年功序列・終身年金制度で世界的に見ても最も恵まれた国に生きてきたと言えそうです

日本は最も成功した社会主義国と言われる所以で、本来の資本主義社会の過酷な競争からくる人生格差が少なく『1億総中流意識など言われたのが昭和の日本です

反面、人生を自力で生きる気概が弱くなっているのも事実です

他国と比べても、コロナ下でも日本の雇用は本当によく守られました

起承転転 

久垣啓一さんは「これからの人生プランは起承転結でなく起承転転で考えるべき」と言います

人は自分の意志で生まれてきたわけでなく、自分の意志でも(基本的に)死ねません

人生プランの難しいところはいつまで生きるかわからないところにあります

医学の進歩から『寿命は延びそうだ』

変化の激しさから『企業の寿命は短くなりそうだ』

と予測しているだけです

世代が若くなるほど会社には頼れない』『国に依存できないという意識かが強くなっていきます

転転とは「最初は企業に就職するが・・・」

「その企業でどんどんステップアップしていく」

「そこで身につけたスキルで次の企業に転職する」

「起業する」

「財を築いてFIREを目指す」

「FIREはしたが再度働く」

いわゆる転じることの繰り返しです

日本の企業はよほどのことをしない限り社員は解雇できませんので「居心地がいいからずっと在籍する」も日本人らしい生き方だと思います

「転職して生きるのがこれからの常識」と考えるのは早急で「賃金アップにならない」「スキルアップにならない」なら動くメリットが無いと思います

考えたくないことも考えておく 

人は「見たくないものは見ない」「考えたくないものは考えない」クセがあります

「また日本は悪くなるとか言っている人がいる・・聞きたくない」

「また年金崩壊の話か・・考えたくない」

日本が崩壊することはないし、年金がなくなることはないですが変化はします

2030年から変化は加速度的に早くなるので

世界で失われる雇用は ・・・8500万人

世界で新しく生まれる雇用・・9700万人

と言われているので学び直しが過熱していくのは間違いなさそうです

・若手社員の転職は増えていく

・若い世代の海外就職は増えていく

・外国人経営者は増えていく

・サラリーマンの格差は拡大していく

・役職定年は当たり前になっていく

・スタートアップ企業は増えていく

などの変化はありそうです

社畜おじさん〉や〈ぶら下がりおじさん〉には生きにくい世の中になりそうですが

〈好奇心が強い人〉

〈学ぶことが好きな人〉

〈退屈が嫌いで変化が好きな人〉

〈組織に依存する気のない人〉

〈自分の人生は自分で決める人〉

などには面白い人生になっていきそうです

 

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働かざるもの食うべからず??

労働しないは許せない

小学校3年生の時の担任が働かざるもの食うべからずという言葉の説明をしました

「親が働いているから君たちは食べていける」・・これは良いとして

「将来働くために今は勉強しなければならない」

と説いていました

私達の多くはレーニン不労所得者を非難する際に言った言葉という認識ですが、実際は新約聖書「テサロニケ人への手紙」の一節に「働かない者は食べる資格がない」が起源のようです

当時、周りを見回してみると意外に労働していないで食べている人は多かったです

・仕事を引退したお年寄り

・働き盛りなのに病気で長く療養中の人

・月極駐車場をたくさん持っており働いてない人

今現在で見ても

・引きこもっている人

生活保護を受けている人

・従業員に働かせて自分は好きに動いている経営者

・株の配当金で暮らせる人

汗水流して労働してるイメージでない人はたくさんいます

経営者は従業員を働かせ

株主は企業を働かせています

国の制度のお世話になっている人もいます

皆、問題なく食べれています

文化の低い言葉 

脳科学者の中野信子さんは「働かざるもの食うべからず」が一番嫌いな言葉だそうです

文化レベルの低い言葉だと言います

「私はこの言葉が大っ嫌いです」

陰険で、貧しく、一方的で、考えの浅い言葉

2チャンネルの創始者ひろゆきさんも「子供の頃、周りは働いていない大人だらけだった」と言います

東京都の赤羽の地区は太平洋戦争から帰ってきた人達の住居として作った街なので、そのまま働かずに暮らしている大人が住み着いている文化だそうです

子供の頃、友達の家に遊びに行くとどこの家も必ずお父さんがいたそうです

仕事をしていない大人だらけで、しかも日々楽しそうで、中央大学まで出て、しかもアメリカ留学までしても就職しないで生きていく方法をずっと考えていたそうです

「働かないで生きていく方法」は私の大学の同級生にもチラホラいました

女性ならすぐに結婚して専業主婦になっていました

摺り込まれた「労働はすべきもの」「お金をもらうのだから労働は本来つらいもの」などの言葉に流されず自分が幸せに生きる為の道を自分なりに考えた結果だと思います

アリとキリギリス

アリは冬に備えて働きづめで、キリギリスは働かずに歌ってばかりいた

やがて冬になり、アリは働いて貯えた食糧で生きていけるが、キリギリスは餓死してしまう・・・

労働は正義 遊ぶは悪・・・のような話は皆知っています

ただこの話はヨーロッパの一部の国では

「そんなに遊んでばかりいて君は働かないのかい」というアリに対し

そんなに働き詰めで遊びのない人生で君達は幸福なのかい?僕にはものすごく辛い人生に見えるとキリギリスが主張します

人の言う通りにひたすら働き辛いが安定した人生

自分の好きなことをやるがリスクのある人生

これはどちらの人生を選ぶか2者選択の話だそうです

私はこの話を新入社員入社研修でもしています

新約聖書のヨーロッパの国々が『アリが正しくキリギリスは悲惨』に変えたのかもしれません

「こんな生き方は認めない」という昭和型の人はまだ少数いますが

「自分勝手な解釈を人に押し付けてはいけない」

「アリ型でもキリギリス型でも、自分の人生は自分で決める」

「どんな生き方でも食っていければいい」

というのが真理のようです

 

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マネーリッチか タイムリッチか

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庶民はお金と時間がシーソーする

コロナウイルス蔓延の中でリゾート部門は何度か閉鎖されてました

とある調理師のボヤキでは「この2年間は今までとは比べ物にならないくらい自分時間ができました」

「いいね!こっちはいつものさほど変わらないよ」と言うと

「これを機会にいろいろやろうと思ったんですが、残業代や夜間手当てが減り15万も収入が減ったので使えるお金がありません」

「コロナ前はお金があっても使う時間が無いと思っていたのに、今は逆です」とのこと

庶民はお金がある時に時間がなく、時間がある時はお金が無いとなりがちです

私も朝4時代の電車に乗り新宿駅に行き、帰りは22時代の時期もありました

「自分の時間が欲しい・・・」とぼやいていた時代です

シニアになると15時や16時に帰る社員もいます

「時間があってうらやましい」と感じたりします

フリーランスになった先輩は「頭を使えば1日3時間の労働にもできる」といいます

中にはお金と時間を両立させている人もいますが、たいがいの人は両立は難しいようです

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時間か お金か 

かつての上長が役員に昇進したことがあります

「子供が双子で医学部合格というタイミングだったんで金銭的には非常に助かった」

ただ〈社長の言う事にはすべてイエス〉〈朝は4時・夜は深夜まで働くはザラ〉で「精神的自由度は全くない」と言ってました

「子供のころから遊ぶ時間を削って難関大学に入り、会社でも家族を犠牲にして収入は増えたものの心の自由の貧乏だ」と言っていたのが耳に残ってます

心の貧乏

お金の貧乏

時間の貧乏

愛情の貧乏

知性の貧乏

感性の貧乏

健康の貧乏

友人の貧乏

すべてリッチに生きることは難しいようです

お金が無いから命を絶つ人もいれば、お金はあるのに「誰からも愛されていない」で命を絶つ人もいます

今日、打ち合わせをした社長さんは「FIREという言葉ができる前からFIREを考えていたんだけど、実際にリタイアすると『自分には趣味が無い』『家庭に居場所が無い』『会社以外に友人がいない』と気づき虚無感に襲われた」ということから合同会社を設立したそうです

お金・やりたいことの為でなく〈余った時間の消化〉〈仲間創り〉〈自分の存在意義の確認〉の為の会社設立といえます

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真実はなくあるのは解釈だけ 

「何が欠乏すれば不幸か」「何は満たされれば幸福か」は考え方次第です

ニーチェ世の中に真実など存在しない、あるのは解釈だけだと言っています

「お金のない不幸・お金のありすぎる不幸」

「名誉を得ると友が減る」

「お金を得ると精神が弱体化する」

「日本人はお金を得るために最も大切な自由時間を削りすぎ」

などと聞いたこともあります

最も難しい学問は幸福学というように、幸福の定義は難しいです

無為自然を説く道教ではすべてにおいて中庸を目指すのが良いとされています

欠けた部分を見つめるより、恵まれた部分を見つめる方が良いとも説いています

「お金があるのが幸福か」「自由があるのが幸福か」はその人の解釈次第だと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

就職感の多様性を受け入れる

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昭和の就職・令和の就職

前回は「就職するなら大企業は正解でなくなった」

前々回は「定年制&終身雇用はなくなっていく」という話でした

さらにその前は「FIREを目指す人も増えている」という内容でした

男女差別はなくなり、年功序列もなくなり、外国人労働者はどんどん受け入れ・・・など社会は変化していくと思います

学校を卒業して就職した企業で年功序列で給与と役職が上がり、定年までいて老後は年金暮らしという昭和型スタイルの就職はだんだんなくなっていきます

最近の大学生を見ていると就職も多様化しているのがわかります

日本は「従業員として生きる」が一番多いのは変わらず

起業したい」

NPOで働く」

「15年懸命に働きFIREする」

などは令和から加速した生き方かもしれません

大学のキャリアセンターの先生たちは50代が多く、価値観の変化の対応に苦労しています

どちらかというと50代のキャリアコンサルタント一生雇用してくれる会社を探すというアドバイスが思考の柱になっています

昭和の頃も「企業組織で働くのに俺はむいてないから起業する」や「家業を継ぐ」はありましたが、大学の女性友達に言わせると「自営業は結婚相手の対象外」でした

当時は95%結婚する時代でしたから「全国転勤でも大企業のサラリーマン」が男性の一番の売れ筋でした

「銀行マンと結婚する」

「一部上場企業が結婚相手の条件」

など、平成初期くらいまで語る女子大生は多かったです

今はパソコンとインターネットさえあれば起業できる時代です

自室の6畳間で会社が創れる時代です

大企業に勤めても〈役職定年〉〈企業の寿命の短縮化〉〈企業買収・統合〉など寄らば大樹ではなくなりつつあります

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行きたい会社が無い 

大学のキャリアセンターでたまに耳にするのが「また進路指導の時、学生に行きたい会社が無いと言われました」という話題です

他社の採用担当者からよく耳にするのが社会貢献はどのようなことをしていますか?」という質問が年々増えていくと言われます

Z世代の考え方や志向が理解できない人は「最近の若い奴らは・・」や「学生は考え方が甘い」などとぼやきますが、その若い世代が未来を創るのは間違いのない事実です

Ⅹ世代から自分の時間を大切にしたいという志向が生まれ、企業は週休二日を定着させ

Y世代から良い人間関係で働きたいという志向が生まれ、企業はハラスメントの取り締まりを強化し

その志向を満たさないと「ブラックだ!=黒」と認識してきます

Z世代は自分のやりたいことを仕事にしたいという志向が強くなっており未来を創る人材を採用するのならば合わせる必要があります

恐竜が哺乳類を見た時に「ちょろちょろして弱そうな生き物だ」と感じたと思いますが、最終的には地球上は哺乳類に支配されました

生き残る・栄えるは環境に適していたからなのです

「就職先として選ばれない」「すぐ辞めてしまう」は生息環境として適していないと判断されたからです

 
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あらゆる場面で多様化していく

以前ハローワークの主催する『合同企業説明会』に担当者が急用の為、代打で参加したことがあります

各ブースに分かれて、希望者が訪問するカタチです

隣のブースの社長さんは非常に張り切っており、私への挨拶も元気いっぱいでした

横目で見ている限り年配の方がまずまず来ていたと思いますが、終了間際主催側の担当者に苦言を呈してます

「うちは若い社員が全くおらず、若い会社員を採用したいから来たのに若者は一人も来ない」

担当「会場には若い方もいらっしゃってますよ」

「うちにはシニアばかりだった!うちは仕事も長時間でキツイし、50代60代ばかりだから若い社員が欲しいんだ!」

「今いる社員もプライドが高く口がキツイから耐久性のある若者が欲しい」

担当「若い方の採用は難しいかと・・・」

たぶん20代は誰も来ないし、だまし討ちで採用できてもすぐ辞めるな・・・ということがすぐわかりす

鳥を確保したいのにイノシシ用の罠を仕掛けてるようなもので、ターゲットに合っていません

恐竜は恐竜でまとまっていた方が運営はしやすいと思います

就職だけでなく『家族の在り方』『結婚の在り方』『親子の在り方』など全ての関係が多様化していくと思います

定期的に自身の『こうあるべき』という思想はアップグレードした方が良さそうです

『生活費を得る』『法を守る』『人に迷惑を掛けない』のであれば「企業に就職する」以外にも生き方はいろいろあるということです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

組織は小さいほど良い?

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大企業を目指す大学生は多い

HONDAの本田宗一郎社長は組織は小さいほどいいと語っていました

HONDAといえば日本を代表する大企業「大きい方がいいに決まってる」と大学時代は考えていましたので大いに疑問な思想でした

・会社が安定している

・優秀な学生を採用しているから優れた社員が多い

・初任給は変わらずとも中年期の金額は大きく違う

・福利厚生が良い

・賞与も退職金も全然違う

なにより「会社どこ?」と聞かれた時「大手だね」という会話ができるなど不謹慎なことも考えてました

そもそも学生の考える就職観は稚拙です

自然と寄らば大樹の陰の行動をとっていた就活でした

バブルが終了したとはいえ一部の業界は落ち込みましたが、ほとんどの企業の業績はよく〈採用意欲が強い企業が多い〉時代でしたので、就職氷河期世代からすれば恵まれた就活でした

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大企業より中小の管理職が優れてる ?

とある取引先の課長が独立して会社を設立しました

従業員50人にも満たない小さな会社の課長です

同じくして自分の会社の先輩の課長も同じような会社を設立しました

両社に出入りしている営業マンがショッキングなことを言います

同じ管理職なら中小企業の管理職の方が強いですね!」

「えええ、どうして?大手の社員の方が優れてると思ってた」

二人とも同じキャリアで同じ課長職でした

これは私自身も長らく大手にいて中小に移りよく理解出来ました

同じ支店長をしていても大手企業は部署が多く、依頼すれば済むだけの話でしたが中小企業になると同じ支店長でも

・欠員が出たら採用媒体に自分で依頼して、求人者に連絡して、面接して、入社手続きを行います

・取引先も大企業の時のように足を運んでくれず、自分で出向きます

・データをまとめてくれる部下はいません

・備品発注も自分で

ひと言でいえば、ピッチャーと内野手と外野手を一人で行うので守備範囲が格段に広いのです

同期を支店長で引き抜いたことがあります

唖然とするぐらい何もできないのです

頭は良くてもすべて人任せ・部署任せだったので「こんなことはした事が無い」が口癖になったようです

大きな組織は野球で言えば監督やコーチがいて、ナインがいて、ベンチで控えの選手もしっかりいるチーム

小さな組織は3人の野球チームのようなもので『個』の役割が格段に大きく、それを守備範囲が大きい=仕事の範囲が広い・存在意義が大きいとみるか、大変で組織のカタチが整っていないとみるかの違いは人それぞれです

守備範囲の広い小さな組織の方が機動力は優れています

なれれば自分の活躍できるフィールドが広い中小企業の方が断然面白いです

ただ、大企業は教育がしっかりしており、すぐに対応できたのも最初の会社のお陰でもあります

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中小企業だから採用は苦しいは言い訳 

よく「大手企業に比べ中小企業はいい人材が採用できない」という人がいます

法政大学教授の坂本光司さんはこう述べています

中村ブレイスという会社があります

日本で一番過疎化が進んでいる島根県の中でも最も辺鄙な石見銀山の麓にある非常に不便なロケーションの会社です

中小企業が「業績が悪い」「いい人材が採用できない」という時には

ロケーションが悪い

業種が悪い

景気が悪い

規模が小さい

大企業が悪い

を逃げ口上にしてくることが多いそうです

中村ブレイスは耳や鼻、指・脚・腕などの義肢装具を取り扱っている会社ですが、大都市から就職しに来る若者が多数いるそうです

北海道の帯広にある菓子・パンの小売り柳月も毎年大卒を40名採用しているそうですが、応募学生は4000人で倍率は100倍だそうです

小さくても、辺鄙な場所にあっても優秀な学生はたくさん来るということです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

ゆるFIRE

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FIREはキャリアプランの一つ 

FIREとは〈Financial Independence, Retire Earlyの略で、経済的自由を確立し早期退職を実現するの意味〉です

いわゆる仕事をせずとも収入を得る仕組みを作り、自由に暮らす

もともとはアメリカ発祥の考え方ですが、最近では若者を中心に日本でも目指す人が多くなりました

私も最初に耳にした時は「働かないで生きていく?そんなのは許されるわけがない」と思いました

ただ世の中には

「恋人の部屋に居候して食わしてもらってる人」〈ひも〉ですね

「引きこもりのまま40代50代になってしまった人」

も多く「50・80問題=引きこもりのまま50歳になってしまった子供を80歳の親が面倒をみている」の予想外の多さにビックリしたことがあります

「最初から働くという選択肢のない人」よりは「最初はがむしゃらに働き30歳・40歳でリタイアする」のは一つのキャリアプランだなと受け入れるようになりました

周りの若手社員の中にも目指してる人はいます

彼らからすれば「なんでこんなに自分の貴重な時間を人に切り売りするの?」「人の世話にならず自立して生きるのだから誰にも迷惑はかけていない」ということになります

肉体の限界まで働く・・・は「労働信仰に侵された人」に見えるのかもしれません

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FIREにも多くの型がある 

最初の頃は「株のインデックス投資で月に40万得るには1億2千万必要じゃないか!ハードル高すぎ」と思っていましたが、FIRE達成者の重要な視点はいくらで生活できるのかということです

インデックス投資の4%ルールで見れば「月5万円なら1500万」「月10万円なら3000万」ということになります

FIREにはいろいろなカタチがあります

完全リタイアには

切り崩し型・・一生分の蓄財があり切り崩して生きている

不労所得・・株などの配当金・投資利益で生きていける

セミリタイアでは

サイドFIRE・・副業や短時間労働と株式の配当金で生きていく

と多少の労働をプラスしている場合もあります

仮面FIRE・・働く必要が無いが労働はしている人 もいます

なにも準備しなければ70歳・80歳でも働かなければならなくなったご時世では「60歳でリタイアはプチ贅沢」という考え方もあるそうで

プチFIRE・・60歳で完全リタイアする も早期ではないけれど、それなりに計画しないとできないことだと言われています

「シニアになってからの仕事は意外に肉体労働が多く、若者が嫌がってやらない仕事が多い」と言います

60歳で働かないは確かにプチ贅沢になってくるのかもしれません

「完全FIREはハードルが高いので、その半分で達成できるゆるFIREを目指してます」

いわゆるサイドFIREで、株の配当金等は10万円ぐらいだけれど〈副業で10万〉〈短時間労働で10万〉など週2日程は何かしらの労働をするスタイルが最近は多いそうです

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何かを犠牲にして達成する偉業といえる 

よくよく観察してみると『日本の労働社会に失望している』が核にあり『団塊の世代の雇用を守るために犠牲になった世代』『団塊の世代が創った社会と価値観に全く共感を覚えない世代』が多いです

FIRE達成者は所得も300万円以下の人が多く、節約能力には長けています

それでも30歳・40歳での経済的自立はやはり能力が必要です

共通点は賢い〉〈盲目的に周りに従わない〉〈我慢強いことです

依存度は低く、自分で考えるタイプが多く、主体的です

富は知のないところから知のある方へ流れていくのだから、彼らにはやはり『知』があります

会社から給与をもらっているのに、会社への不満や仲間への愚痴を言ってる人を冷ややかな目で見ています

「FIREは認めない!とかいう人をよく見てください社畜おじさんばかりです」

FIREとは人生の主導権を会社から取り戻すことなんです」と言います

難関大学に入るためには多くの遊びたい時間を犠牲にします

スポーツで実績を残すためにも苦痛な時間が人の何倍も必要です

FIREも同じで強烈な節約で楽しみに使うお金を長期間我慢しないと実現できません

偉業は何かを犠牲にしないと成し遂げられないものだと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

定年制度を考える

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定年制度の賛否両論

昭和の時代に終身雇用が確立した日本では、どこまで雇用するかの線引きとして定年制度が同時に生まれました

終身雇用とはいえ企業も死ぬまで面倒はみれないので、年齢を区切る必要がありました

終身雇用などが無い米国では「〇歳で会社を辞めろ」は年齢差別に当たるそうです

セロトニンが少なく不安症な日本人には長期雇用安定の終身雇用は非常に気質に合った仕組みでした

実力主義よりも年功序列が重視され、老後は年金が生きてる限り続くという不安症気質な民族に理想的な社会を創り上げたと思います

定年も55歳⇒60歳⇒65歳⇒70歳と延長されていきます

少子化による労働力不足』『年金払いの後ろ倒し』が主な要因です

「65歳過ぎたらもう働きたくない」という人もいれば「まだまだ元気だし働きたい」と意欲満々な人もいます

健康状態・精神状態も個別にかなり違います

私も会社の統廃合時に85歳の社員に契約打ち切りを伝えたことがありますが「ええ、まだまだ元気だし働きたいです」と言います

確かに欠勤もなく仕事ぶりもしっかりしてましたが「新しくなった会社の規則なのですみません」と頭を下げました

代わりに配属された45歳の方は体が弱く、仕事のスキルも下です

年齢で杓子定規に退職も考えさせられる部分があります

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政府と労働者の談合に見える 

カナダでは「平均寿命が延びているはカラクリがあるので参考にしない方がいい」という意見が強いそうです

現実は幼児死亡率が減少するにしたがって寿命が延びているそうです

80歳過ぎても元気に働ける人もいれば、60歳前後で働くのがしんどくなる人も多いようです

ソニーのCEOで84歳の出井信之氏は

「70歳への定年延長は政府とサラリーマンのなれ合いといえる『年金受給の開始年齢を先延ばししたい政府』『なんとか会社にしがみついて安定した生活を続けたいサラリーマン』との談合のように見える」と言います

「問題は現役サラリーマンの既得権を守るために、その負担を企業に押し付けるだけでなく、談合から弾かれて割を食ったのが若者たちであるという事」が問題です

「非正規でしか働けない若者が増え、これでは結婚も家庭を持つことも出来ないのは由々しき事態」

「定年延長には反対です!延長するのではなく廃止すべきだ」と語っています

人口のボリュームゾーンは60代でも未来を創るのは若者です

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年齢による線引きをやめる 

出井氏は役職定年にも基本的に反対だと言います

会社側の意図としては若い世代にポストをまわしたい』『人件費を下げたいということですが、役職から下げるべきではない人まで下げています

私の周りでも人事部長が役職定年する時に「この人はまだ部長を続けるべき」と強く主張しましたが、本人が「人事の管理職自ら規定を破るわけにはいかない」と頑なに拒否されました

結果は組織にとってはマイナスでした

個々のサラリーマンが持っているスキルや価値観はそれぞれ異なるはずなのに、一律に年齢で区切るのはナンセンスだという見方もあります

年齢による一律は悪平等とも言えます

出井氏は「日本は年齢のことを言いすぎる欧米では履歴書に年齢記入欄はない!」と述べていました

日本では社員を基本的には解雇できず、普通に出勤していれば最後まで在籍できるので、まだまだ終身雇用は続いていると言えます

この不安症気質な民族に理想的な社会がさまざまな歪みを生んでいるように見えます

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

自己肯定感の低い人は・・

日本人はひ弱な蘭

カウンセリングしていても「自己肯定感低いな・・・」という人が日本人には多いです

「僕なんか全然だめです」

「周りの協力のお陰です」

ほめても、なだめても効果薄です

もともと日本人はセロトニン運搬遺伝子が少なく

セロトニンが多いLL型しかいません

次に多いSL型31

最も少ないSS型65ほとんどがセロトニンの少ない人間です

欧米人やアフリカの人たちはセロトニンが多く、楽観的でストレスの多い環境でもたくましく育ちます

日本人の場合は不安感が強く、ストレスを加えられるとすぐに枯れてしまいます

ただ最適な環境では大輪の花を咲かせるので『日本人はひ弱な蘭』と呼ばれています

咲く場所を選べばいいわけですが、社会や企業はそこまで考慮してはくれません

LL型の人が対して気にならない環境でもSS型の人には「ブラック企業だ!」と感じたりします

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自己肯定感が低い人はどうすればいいの? 

不安感が強いからこそ「こわれたらどうしよう・・」と考えるので「日本製品は壊れない」など良質な製品を作り上げます

「すごく細やかな気遣い」「そこまでしてくれるのか」というおもてなしも海外からの評価は高いです

とは言え、人から褒められても素直に受け取れず、自己嫌悪してしまう人もいます

これは褒めてくれた人も否定することになります

本心から褒めてくれているのか

お世辞なのか

何か計算があるのか

単なる社交辞令なのか

わかりませんがありがとうございます嬉しいですとすべてを受け入れて感謝することが良い精神科医は言っています

相手の誉め言葉は無条件にいったん受け入れる

褒めるとは言葉の贈り物なので、贈り物をもらったら「ありがとう」は礼儀だと思います

そしてあなたのお陰ですと加えれば、良い連鎖を起こします

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謙虚を美徳とする日本人だが 

「私なんかまだまだです」「そんな褒められるようなことはしていません」

とにかく日本人は謙虚を美徳としています

たしかに美しい精神だと思います

謙虚さはいいことだとは思いますが、日本人に薄いのが自分の人生は自分が主役だという意識です

イギリスに

この世は舞台

人はみんなそれぞれの役を演じる

という言葉があります

人には天からそれぞれに合った役割が与えられており、それぞれがその役をこなしてこそ社会が円滑に廻っていくという意味です

日本人は使命感を持つと強いとも言います

謙虚さは美徳だと生きてもいいのですが「これは俺がやらねば!俺の役割だ!」と時に強く出ることも必要だと思います

自我は弱くても使命感は強いが理想的な生き方かもしれません

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました