人事からみた採用とキャリアアップの実情

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規則はきびしい方がいいのか?

コロナ対策も各国それぞれ

総じて学校の強いスポーツ部は規則が厳しいです

難関大学に進む進学校は生徒自らが自分に厳しいようです

とはいえ厳しいと言っても3年間の我慢ですが、大きな組織や国家の規則はきびしい方がいいのでしょうか?

各国のコロナ対策を見てみても、南アメリカのように「ノーガード戦法」など政府が特に何もしない国もあれば、中国のように「ゼロコロナ」で厳しく取り締まる国もありました

セロトニンの多い欧米諸国は楽観的で自由を求め「これ以上マスクの着用を強要すると支持率が落ちる」のですぐにマスクの強要を止めます

対して東アジアはセロトニンが少ない民族なので「マスクとってもいいですよ」などと言おうものなら逆に支持率が落ちます

日本も、中国も、台湾も、韓国も民族的にコロナを恐れていました

2020年の12月時点のコロナ対策の評価を見てみると(感染者数・死者数)

成功した5カ国 

1位 台湾 (675人・7人 )

2位 ニュージーランド(2059人・25人)

3位 アイスランド(5392人・26人)

4位 シンガポール(5万8218人・29人)

5位 ベトナム(1347人・35人)

失敗した5カ国 

1位 米国(1354万人・26万8045人)

2位 ブラジル(634万人・17万3120人)

3位 インド(946万人・13万7621人)

4位 メキシコ(111万人・10万5940人)

5位 英国(163万人・5万8545人) 

となり、自由の国アメリカは27万人も死亡者を出しているんですね

規則の厳しい緩いでこれほどまでに違うので規則というのは非常に大切です

 

中国の歴史に学ぶ規律

中国は新型コロナウイルスの感染を徹底的に封じ込めようとするゼロコロナ政策で、都市封鎖(ロックダウン)などかなり強い規則でコロナ対策を行いました

結果2020年の半ばには中国国内の新型コロナ新規感染者はほぼいなくなったとされていますし、国民もこれを評価していました

しかしゼロコロナ政策には強権的な行動制限が伴うことから中国国内から不満の声が上がりはじめ、暴動が起こり対策を一気に緩めました

ワールドカップを見ていれば、皆マスクなどつけずに大騒ぎしています

やはり「俺たちの国だけおかしくないか?」と感じますよね

あれだけ大きな国で、民族も多く「かなり強権的にやらないとまとまらない」のだと思います

大学時代の教授は中国の歴史は規則の歴史とよく語っていました

魏の国の呉起は楚に仕官し門閥政治を止め、強い法によって国を治めるべきと主張します

国王が法を決め、公子や公女であろうとその法を守らせれば国は統一され強くなると説きます

呉起を起用して大改革を行った楚は大きく国力が増し強国になっていきます

しかし国王がなくなると、この時を待っていたとばかりに特権を奪われた貴族や解雇された役人が反乱を起こし呉起を抹殺してしまいます

法を厳しくして国を強く豊かにした楚ですが、呉起の死後は再び門閥体制に逆戻りしてしまいます

法を厳しくした秦・緩めた漢 

呉起を見習って秦も法を厳しくし、国を強くしていきます

初めて中国全土を統一した始皇帝は「性悪説=本来の人間は悪」と強く考えるタイプで人を信用しない性格でした

厳しい法の秦は中国を統一しますがわずか3代で滅んでしまいます

変わって楚の劉邦が秦を滅ぼし、厳しすぎて人々を困らせていた秦の法を大きく変えます

・人を殺したものは死罪

・人を傷つけたものは処罰

・人のものを盗んだものは処罰

法はこの三章だけとする

今まで法によってがんじがらめになっていた民は歓声をあげて喜んだとされています

その劉邦が創った漢も六代景帝の時代になると内史(首都の知事)晁錯(ちょうそ)が厳しい法を実行します

たちまち厳しい法に反発し呉楚七国の乱がおこります

法を強め国を統一し国力を強くし、厳しすぎると反発されを繰り返しているようです

規則は季節のように巡るものかもしれません

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました