人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

バタフライエフェクト

風が吹けば桶屋が儲かる

風が吹けば桶屋が儲かるということわざがあります

一見すると『風』と『桶屋』にはなんの関係もないように思えますが

風が吹いて

⇒埃が立って人の目に入ると

⇒失明する人が増える

⇒当時、失明した人は三味線で生計を立てる人が多かった

⇒三味線の胴を張るために猫の皮が必要になる

⇒猫の皮の需要が増えると猫が減りネズミが増える

⇒ ネズミが桶をかじるので桶の需要が増える

⇒桶屋が儲かる という流れです

このように一見なんの関係もないようなところから、意外なところに影響が出るという意味です

似た意味の言葉にバタフライエフェクトがあり「バタフライ効果」とも呼ばれています

1972年に気象学者である エドワード・ローレンツ氏の講演で紹介されたとされています

蝶の羽ばたきはトルネードを引き起こす

蝶の羽の羽ばたきという些細な変化が、遠い地で トルネードを引き起こす可能性があるというもので些細な出来事が後に大きな出来事を 引き起こすきっかけになることです 

 

アリに肘打ちをしなかった猪木 

世紀の一戦と言われるプロボクシングチャンピオン・モハメドアリとアントニオ猪木の一戦は「投げ技・締め技・関節技・チョップや肘打ちなどの手による打撃技、上半身への攻撃禁止」という「じゃあ猪木は何をやればいいの?」というひどいルールの試合だったようです

6ラウンド猪木はアリをテイクダウンさせたとき「ここで思いっきり顔面に肘打ちを打ち込んでやれ」

「反則負けになるが、アリをノックダウンさせて高々と手をあげれば『やっぱり猪木は強い』を世界にアピールできる」

と考えましたが、なぜか止めたそうです

後に猪木さんはあれは神が止めたとしか言いようがないと語っています

不公平なルールの中でクリーンに闘う猪木にアリにも変化があったようです

急所である股間に猪木の打撃が入ってしまったとき「これで反則勝ちだ」とアピールするセコンド陣に対して「いや、この試合は最後までやる」と主張したそうです

二人の間には奇妙な友情が芽生えています

それから大きく時は流れ、イラククウェートを侵攻した時、イラクサダム・フセイン大統領は在留外国人を自国内の軍事施設や政府施設などに監禁し、人質にして人間の盾としました

参議院議員だった猪木さんが単身イラクに乗り込んで人質解放をしたことは有名ですが、その前にイスラム教圏に大きな力があるモハメドアリが乗り込み「私の大切な友人で猪木という男が交渉に来る!良くしてやって欲しい!」と嘆願したそうです

最近わかったまったく知らなかった出来事です

猪木選手がダーティーな肘打ちをしていればイラクの人質解放はなかったということになります

些細な出来事が後に大きな出来事を 引き起こすきっかけになる

バタフライエフェクトは身近にも多くあると思います

 

小さな親切の種をまこう 

アメリカで起こる停電の原因は 多くがリスや動物が原因とされています

小さなことが大きなことにつながることは多くあります

新卒で入社した最初の会社で営業企画部の課長の頃「当社との取引をお願いします!他社にはないユニークな技術が多いです!」と食い下がる若い営業担当のK君がいました

とにかく熱心に自社の斬新な技術をアピールする姿に引き付けられ会議で「取引したい」と発言すると

「面白いだけだね!売れないよ」

「邪道だね」

「こんな小さな会社納期を守れるの?」

全く良い反応がありません

なんとか小さく取引をするところまでいきます

思いのほか好評で大きな売り上げをつくり「これでうちの会社は存続できます」と何度もお礼を言われました

その時は「小さな会社って大変だな」と思ったくらいです

その後私は中小企業の同業他社に転職し再び会うと業界で最も勢いのある中堅企業に育っており、K君は専務になっていました

完全に立場逆転です

むこうから見れば「こんな会社と取引してメリットあるの?」と思ったでしょう

非常に良い条件で取引してくれたことと、あたまが下がるほど販促活動に協力してくれたお陰で、私の会社も帝国データバンク『4年連続業界での伸び率1位』と評価されることになりました

私も営業部長になることが出来ました

小さな親切を多くするものだどこかで芽が出るという言葉をつくづく実感します

バタフライエフェクトは小さな善行が大きな幸福となることもあれば、小さな悪行が大きな害となってしまうこともあると思います

小さな善行・小さな親切・小さな努力は非常に大切な習慣だと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

1年間ありがとうございました

コロナで自宅時間が増えたことにより始めたブログですが「月20記事目標」と忙しくなった今も継続したものの、かなり無理が生じてきたので来年からは「月10記事目標」に大きく削減します

今年はほとんどコメントを返さず大変失礼いたしました

来年の葵卯年が皆さまにとって素晴らしい年でありますように心から願っております

よいお年を