人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

キャリアは組織の時代から個人の時代へ

戦後しばらくは勤め先もなかった

先日、大叔父が会長を退き完全にリタイアしました

「なんで会社を作ったのかだって?勤め先が無かったんだよ」と語ります

兄が沈められた軍艦の鉄を引き上げる商売を始めます

軍艦の鉄は分厚く、鉄不足の当時は非常に高く売れたそうです

その資金で兄弟は各々事業を始めます

お兄さんは基本的にオーナー気質で、ゴルフ練習場を作り誰かに任せる、しゃぶしゃぶ屋を作り誰かに任せる、というスタイルです

弟は「これから大きく伸びる」と感じたプラスティックの会社を立ち上げます

2人とも「人の支配下で働くのはまっぴらごめん」という考えは同じでダメなら次のことにチャレンジするという姿勢です

従業員に対して「人の支配下で働くのは苦痛だから、いずれは皆自分の好きなことを始めるんだろうな」と思っていたそうですが、ほぼ最後までいてくれます

日本人は意外に奴隷脳が多い人に指示されて生きる方が性に合ってるようだと言ってました

『奴隷脳』とは失礼な言い方ですが、誰かに仕えている方がいいということです

持ち家より賃貸 

叔父はよく自分で事業するは持ち家、雇われるは賃貸と言っていました

「住居が賃貸なら固定資産税も払わず、設備が壊れたら交換してもらえばいい、法律上簡単に『立ち退け』ともいわれない」

ただ賃貸は『自分のものではない』

『勝手に作り替えは出来ない』

『同じ物件の住人に気を使わなければならない』

という不自由さもあると言います

叔父は80歳前での引退でしたが、経営者なら好きな年齢まで働くことが出来ます

寿命はどんどん延びていくからねこれからは無計画な人は80歳まで働くことになるだろうね

「45歳で定年して自分の足で歩く方が良いと思うんだけど・・・」とサントリーの社長と同じことを言います

「雇われる気満々の人に限って第2・第3の水源をもっていない労働所得一本で生きてる」というので

「副業についてどう思うか?」と聞くと絶対やるべきだそれが起業のヒントになるかもしれないし、視野も広がると返ってきました

「会社は学ぶものが多く、自己成長できる組織でないとダメだ」

「会社がなくなった時『他社に売り込めるスキルがある』『独立して事業ができる』能力が身につくのがいい会社だ」

と言います

雇われる方からすると「人間関係がいい」「給与が高い」などが良い会社だったりしますが、視点が違います

「組織の時代」から「個人の時代」へ 

昭和の時代のキャリアに対する考え方はキャリアは組織に預けるものでありキャリアの所有者は組織でした

組織内での昇進や昇格がキャリア形成の支柱だったと言えます

「終身雇用は終わった」

「45歳定年が理想」

「早期退職金制度で新しい人生を」

などと言われるたびに「ひどい時代だ!」と感じる人が多いようですが、そのような主張をする人が言いたいことは

現在は働き方の転換期にきている

組織でなく個人がキャリアをデザインする時代

副業・兼業・転職と多様化した働き方になる

と変わっていくことを言いたいのではないでしょうか?

「A社で○○を身につけB社にステップアップする」

「副業で○○をして収益を投資に回す」

「40歳でFIREする」

など個人が自分で自分のキャリアを作っていく時代です

人の寿命は延びる』+『少子高齢化で市場は縮小』+『変化スピードが速くなるので従来のキャリア観が劣化していき新しいキャリアデザインが必要な時期に来ています

奴隷脳だと60年以上の労働期間は苦痛でしかありません

Z世代はこのことに理解を示してる人は多いです

X世代は逃げ切り世代です

Y世代はこの辺の考えが混乱している人が多いような気がします

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました