人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

誰でもチャレンジできる社会へ

レジ打ちの女性が首相へ

北欧フィンランドのサンナ・マリン首相は元レジ係だったそうです

マリン首相自身もレジ係でも首相になれるフィンランドを誇りに思うと述べています

まさにフィンランド・ドリームを体現している人だと言えます

プレジデントの記事を参考にすれば、1985年に首都ルシンキで生まれ、幼い頃に父親のアルコール問題で両親が離婚

その後、母親は同姓のパートナーと一緒になったので『レインボーファミリー』=子供がいる同姓カップルの家庭で育ちます

幼い頃を養護施設で過ごした母親は、高等教育を受けたことはなく多くの仕事を転々とします

失業していた時期もあり、決して裕福な家庭ではありません

ただ、フィンランドでは

・教育は大学院まで無料

・児童手当や単親世帯への支援の充実

低所得者向けの様々な手当ての充実

などにより経済的な理由で進学の道が閉ざされることはありません

高校卒業後は大学へは行かず、レジ係として働いたり、時には失業手当を受けて生活をしていたりしました

その中で失業中の若者には、わずかでも給料のもらえる仕事が一時的に必要で、それがあれば社会を信じることができると考えるようになり、タンペレ大学に進学し行政学を学びます

若い頃は思想も固まりにくく、失敗を繰り返しやすいですがどこからでも何度でもチャレンジできる社会フィンランドは素晴らしい国だと思います

若者の失業に強い関心を持った彼女は政治の道に進みます

人口550万人だからこそ『人が資源』 

フィンランドは年齢や性別のフレームが無い

フィンランド人は「フィンランドは小さな国だから」と言った後

「豊かな天然資源があるわけではなく、人口も550万人、だからこそ一人一人が国の大切な資源」と続きます

550万人といえば兵庫県と同じです

その資源に投資し、それぞれが能力を伸ばして発揮できる社会にする必要があると言います

小国だからこそ人が資源という考え方により

・幸福度5年連続世界一

ジェンダーギャップ指数第2位

ワークライフバランス世界一

・移民が感じる幸福度第1位

・博士課程まで学費無料

という素晴らしい社会を実現しています

フィンランド年功序列という文化はなく、フットワークが軽く柔軟で新しいことに敏感な若者たちに仕事はどんどん任せて、年長者はそれを支えるという文化があります

アメリカンドリームなどより、フィンランドドリームの方が素晴らしい」と言われるほどだそうです

日本もコンパクトになっていく 

石橋湛山 という政治家がいました

日本が太平洋戦争で負けると「領土が大きく減った!これでいい国になる」と語った人です

小日本主義を説き「大きくなくっていいぢゃないか」ある種の達観足るを知るという老荘思想的な示唆を含めた言葉を多く語っていました

本田技研創始者本田宗一郎氏も「組織は小さいほどいい」とよく語っていました

もはや日本は子供よりペットの犬と猫の方が多い国となりました

日本の2022年の0歳~14歳は 12,622人です

30年後の2053年予測は 7,914人です

コンパクトな国になるのならコンパクトなりの良さを生かした国家運営が可能だと思います

人口動態 ・人口ボーナスと言われるほど人口の多さは確かに重要ですが、国土も狭く・資源もなく・人口も少ない小国でも『良い国』ならいいと思います

子供は資源

若者も資源

ミドルも資源

シニアも資源

国民総資源

がこれからの日本が目指す方向かもしれません

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました