人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

格差は余剰から生まれた

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格差はなにが起源なのか 

日本でも米国でも『格差』を問題視する人は多いです

確かに富が一部に集中しているのは事実です

ギリシャ財務大臣ヤニス・バルファキス氏の『父が娘に語る 美しく・深く・壮大で・とんでもなくわかりやすい 経済の話』はAmazonの聴く読書で2回も読み(聞き)ました

「娘に伝えたい・・・」という想いで書かれているので非常にわかりやすい本です

2009年に世界に報じられたギリシャ危機に財務大臣として活躍した方です

なぜこんなにも格差があるのか・・・

「資本主義が悪い!競争に勝った者と負けた者で格差が生まれる」

「学校で教えてくれない金融知識の有無で差が生まれる」

共産主義は平等を目指しているが『平等に貧乏』な気がする」

格差は資本主義のせいなのか競争社会が悪いのか、そもそも格差はあってはならないものなのか、結論が出ない人も多いと思います

ヤニス・バルファキス氏によれば格差は余剰から生まれたと言います

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農耕に舵をきったことが要因 

人類は狩猟社会から、 農耕社会へと変えていきました

『安定して食料が得られる』というメリットがあるからです

そしてその農耕社会から余剰」が生まれることになりました

この余剰によって貯蓄という概念が生まれます

さらに作物のを管理する文字が生まれ借金も生まれます

市場と経済は信用により成り立つようになり、富があればあるほど影響・権利を持つようになっていきます

 作物が共有している倉庫にどのくらい預けたのか証明するために「文字」で記録しておかなければならなかったのです

それが「どれだけあり・どのくらいの価値なのか」を計る必要がありました

そして余剰によって債務通貨が生まれます

これらの仕組みを機能させるために中央集権的システムが必要となり、信用がベースになります

そこで支配者階級が生まれます

この支配者が自分たちの贅沢の為に「労働者から搾取する知恵」を働かせるようになります

宗教で物語を語り

作物を守る軍隊を形成し

農民にお金を貸すようになり

さらに余剰が生まれるという仕組みを作ります

ヤニス・バルファキス氏は「借金と利益の結びつきは、地獄よりも残酷なこと」だと言っています

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大人として適当に答えていることは多い

もし子供や若い世代に「どうしてこんなに格差があるのか?」と聞かれた場合

「世の中には持てる人と持たざる人がいるからだよ」

「賢い人と賢くない人との差なんだよ」

ともっともらしく言ったところで答えになっていません

ヤニス・バルファキス氏は「娘に伝えたい」という想いで説明しており、それにより「豊かになる為にはどう生きるべきか」を子供が考えるヒントが生まれます

やはりそれが生まれたプロセスを正確に解説すれば考える核がしっかりしたものになります

どんなに優秀な大学でも「豊かになるには?」「お金持ちになるには?」は教えてくれません

知識の有無で考え方が変わり

考え方の違いで行動が変わり

行動で結果が変わり格差が生まれるように思えます

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました