人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

社長がなぜ本を書くのか

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感動した父親が子供に「おまえここへ行け」

よく社長の書いた本が出版されています

大概は理念だったり経営戦略だったりします

私の同級生もいたく感動した某社長の本を読み、娘に「この会社に行け!」と言い続け、娘さんも晴れて入社

私は内心「この子の大学から行くような業界ではない」と思いながらもお祝いの言葉を述べました

なんと娘さんは3年で辞めてしまいます

問いただす父に「お父さんの言うような会社じゃなかったよ・・・」と具体的に内情を話します

今度は父親が「娘には悪いことをした・・・」と猛省します

社長が本を出版する場合採用目的の場合があります

いい人材を確保したいがさほど人気のある業界ではない・・・

しかし企業はどれだけ優秀な人材を確保できるかにかかっている

どのように自社のイメージを良くして志望する学生を増やすか・・・

採用媒体は〈求人ネット〉〈入社案内〉〈企業説明会〉だけではないのです

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人材重視型の企業の採用戦略 

私が新卒で入社した会社の社長が正にそうでした

〈書籍の出版〉〈新聞にインタビュー掲載〉〈雑誌に掲載〉とにかく採用活動の一環としての理念・理想の発信です

泥臭さを知らず、高尚な理想大好きな大学生には効果的です

最終的に学生は親に就職先を伝えますが、中には反対する親もいます

その時に親に対する説得ツールとしても有効です

採用企画部の部長も「これだけ援護射撃があるのだから」とよく口にしていました

「この会社は採用活動に力を入れているぞ!」とわかると「F1カーに御社の社名を入れませんか」「ドーム球場に社名を入れませんか」「学生へのイメージがいいですよ!」というセールスも多く来ます 

当時の社長はこのような発信は「品が無い」と嫌いました

同期入社の同僚も「社長の理念に共感した」「経営戦略が素晴らしい」と志望動機を語る人間が多かったです

私はぼんくら学生だったので、学生時代は社長の本も新聞・雑誌の記事も読んだことがありませんでしたが、多くは読んでいたようです

大学生の多くは「自分はもう立派な判断力がある」と思い込んでいますが、正直青いです

学生には「高尚な理念」「ロマンのある経営戦略」などは重要です

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貪欲なまでに質のいい学生を確保したがる 

「足りなくなったら補充すればいい」という採用にさほど熱心でない会社もあります

「企業は人!どれだけいい人材を確保できるかが最重要」という採用に貪欲な会社もあります

大企業だけではなく、長野県の中小企業のとある会社の会長は「僕はほとんどリクルーティング活動に費やしてる」と言ってました

頭の切れる人ながら、その他は経営陣に丸投げです

企業規模からし『採用費・教育費が異常に高い』会社ですが、それが会長の方針です

企業はそれぞれ視点が違います

「良い商品を作るのが一番」

「販売力が最も重要」

「良質なサービスで他社と差別化をする」

「いかに優秀な人材を集められるかが勝負」

世間の評価もまたそれぞれです

もちろん世の社長が書く本は採用目的ばかりではありません

これから就職活動の学生やそのご両親は採用目的で発信するものがあるという事実も認識しておいてください

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました