人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

サバンナ思考

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最も重要な守備本能

はじめて社会に出る時、転職して新しい会社に行く時、新しい部署に行く時・・・

新しい場所で新しい人間関係を築く時にまず稼働するのが守備本能です

どんな場所かわからない

どんな人達かわからない

どんな困難があるかわからない

全体が理解できるまで自分を守るという本能が無意識に働きます

環境になれると守備本能は薄れていきます

リラックスを得ると同時に変化を嫌うようになります

安全を確保すると自分の平穏な日常を守るに変化していきます

ここ3年間リゾート部門の採用・研修も担当しているので日本料理・フレンチの調理場の人達とよく会話します 

とある副料理長が「この本面白かった」と話題になったのが、村山太一さんの『なぜ星付きシェフの僕が最ゼリアでバイトをするのか』でした

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危機感×気づき×即行動 

村山さんは一流シェフですが、経営者の視点で見ると「長時間労働」「人間関係最悪」「損益はギリギリ」と多くの問題を抱えていました

そこでとった行動がサイゼリアでバイトするという行動です

星付きシェフが学生バイトに混ざって働くってできるものでしょうか?

フレンチのシェフはフランスの三ツ星で長く働いていた方です

サイゼリアで高校生と一緒にバイトできます?」と聞くと「いや~かなりの覚悟がないと・・・」と感心していました

結果

スタッフ一人当たりの売上高850万⇒1850万

経常利益率8%アップ

労働時間16時間⇒9時間半

従業員9人⇒4人

と大きく効率化しています

ここで村山さんが述べているのがサバンナ思考です

弱肉強食のサバンナで生き残るためには常に危機感を持たなければならないということです

いつ肉食獣が襲ってくるかわからない

干ばつで水や草がなくなるかもしれない

とあらゆる危機をいつも想定すること

そして気づく力

あの茂みの揺れは変だ!ライオンがいるかも・・・

他の動物の動きも変だ・・

と気付ける能力を持つことです

そして即行動できることです

これがないと危険回避できません

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どれが欠けても生き残れない 

危機感だけが強くてもダメです

「会社が傾くんじゃないか」

「年金が破綻するんじゃないか」

ただ落ち込むだけです

やはり気付けることが重要です

「いざ会社がダメになったらこの資格取ろう」

「年金破綻対策はiDeCoとNISAで!インデックス投資もある」

とわかっていても行動に移せなければ結果は変わりません

大学を出て入社した会社では私たちの世代を『6年間の谷間の採用』と呼んでいました

採用難だったので本来採用してなかった(したくない)大学まで採用せざるを得なかった

バブル崩壊とは言え、しばらく売り手市場は続いていたためです

前後の世代は頭のいい学校ばかりでした

「では冷遇されたのでは?」と思われがちですが、そうでもありません

頭脳明晰な人は意外に行動に移すのが遅いという特性がありました

あれこれ深く広く考えるからのようです

「失敗しても法治国家だ!命までは取られない!」と即行動していたので、実績は上げられました

「亀がウサギに勝つとはこういう感覚なんだろうな」と実感しています

望まれてない学校出身者という危機感

こうすれば実績が作れる・・・は頭脳明晰な人に譲るとして

即行動して体験学習を多く積んだことが出世につながりました

学校が成績が絶対評価と同じく、会社も実績が絶対評価なので入社してしまえば学校差別はありません

危機感』『気づき』『即行動のどれが欠けてもダメなのです

危機感だけで未来を暗く見ている人は割りに多く

気付いているが行動していない人も多いです

『考え方』というものは非常に重要で、他者の貴重な経験から得た考え方を学べるのが読書だと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました

 

 

 

 

 

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