人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

若者が生きる60・20社会

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昭和のモデルケースは終わる

今の小学生の69%は今 現在 存在しない仕事に就くと言われています

AIに使われる側になるか』『AIを使う側になるかも重要になります

昭和のモデルケースは『会社に就職したら定年まで面倒をみてもらう』

というものでしたのでどの会社を選ぶか?』が非常に重要でした

私も〈大手だし〉〈大型終身企業年金があるし〉〈無借金だし〉=安定してることと〈週休三日〉で選びました

いわゆる就社です

当時に人気は〈銀行〉〈証券〉〈不動産〉そして〈公務員〉〈大手商社〉でした

今の学生には不人気です

現在は〈大手コンサルティング会社〉が人気のようです

『正社員』とは日本独自の呼び方で、海外では『SEISYAIN』と紹介されているほどです

日本の雇用形態は優れてはいましたが、時代の変化の中では劣化してきています

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60・20社会とは 

医学の進歩は素晴らしいものがあります

3Dプリンターで毛細血管や臓器まで作れるようになりそうです

従って今の中学生は半分以上107歳まで生きることになりそうです

学習期の20年前後は変わらないとして、問題なのは労働期です

昭和の時代は55歳

それが平成で60歳・65歳と伸び

令和では70歳になりかけています

「110歳まで生きるかも・・・」となれば、90歳からが老後になります

雑な計算で70年間の労働期です

60とは労働期が60年

20とは企業の寿命を表します

平成初期は「企業の寿命は50年」と言われていましたから、労働期40年でも整合性があったのです

労働期は大きく伸び

企業の寿命は大きく縮む

という社会変革の時期に来ているということです

人類は〈飢え〉と〈病〉と戦い続け〈健康で快適な社会の実現〉したことにより〈年金問題〉〈雇用問題〉という新たな問題を生んだわけです

道教哲学』の一極二元論一つの核は陰陽二つの方向に進むということです

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「就社」でなく「就職」になる 

会社により状況は大きく違いますが、人事の立場では「70歳まで、80歳まで雇用しろ」はかなりの難問です

また管理職も若手の成長のために、早めに若い世代に譲ってほしいです

某大手企業の社長が「定年は45歳にすべき」と発言し大いに叩かれました

日本人はまだここで身につけたスキルでステップアップして次に行く意識は薄く

ずっとここで面倒みて欲しいという就社意識が根強くあるという例です

これからの若者は『身につけたスキルを磨きステップアップしていく』というキャリアプランになっていきます

大手コンサルティング企業が人気なのもここなら多くが幅広く学べるからでしょう

就社から就職になります

今までの〈総合職〉のように「色々な部署で経験積みました」よりこのスキルならこの人が存在価値になっていきます

私の仕事は採用・教育・研修だけではありません

最重要なのは教育と連動したキャリアプラン作成・改良です

ここに就職すれば何年で何が身につく』『何年でどのレベルということが重要になってきているのです

この企業では〇〇が身につき、〇〇なレベルまでなれる

が重要な企業選びのポイントになります

キャリアプランは入社案内にも掲載してます

飲みの席などで親しくなった若手社員は「このレベルまで上ったら次の企業に行く」とも話してくれます

〈昭和時代の就業観〉は〈長い平成不況〉を経て〈令和時代の就業観〉にチェンジしてきているようです

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました