人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

学校におけるキャリアカウンセリング

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社会とのパイプ役

現在の会社は学校のキャリアセンター・就職課に顔を出す方針なので、私もよく学校には足を運びます

大学は就職のサポートに関する専門の部署が設置されていますが、専門学校や高校は担当の先生を決め対応しています 

教育現場におけるキャリアカウンセリングとは学生と社会とのパイプ役です 長い学校生活から初めて社会に出る学生との対応なので 学校でのキャリア指導は重要です

特に大学や専門学校は 就職率 や 「どんな企業に行けるのか」次第で、次の受験者数に影響が出ます 就職指導は非常に重要です

高校の先生などはまだ成人前の生徒に対し人間教育まで熱心に行ってます すぐに退職をしてしまうと「企業には『あそこの学生は・・・』と見られ、父兄からは『ちゃんとした企業を紹介しろ』などと言われることもあるんです」となかなか大変な職務です

対して大学はガイダンスをおこなったら後は内定の報告を待つのみというスタンスが多いのですが「複数内定をもらう生徒がいて『メールで内定自体してきた』や『第一志望で入社確実かと思っていたらしらっと辞退してきた』などと企業に言われることもあります」「内定を出した企業から『早く就職活動終了しろ』『誓約書書け』など言われ、困ってしまう生徒もいるんです」とこちらも気苦労の多い職務です

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 若者気質へ寄り添う

 就職担当と話すと企業と同じように「最近の若い者は・・・」はよく話題が出ます

某大学のキャリアセンターの課長も「今は親からの仕送りが一切なく、学費も生活費も自分で稼いでいる学生が多くなっています『えらいな・・・』と思っていると『なんか行きたい会社がないんですよね~』などと言ってくる そういう学生でも就職観は希薄」と話してくれました

それでも若者気質を理解して寄り添おうとする姿勢は企業より一段上です

キャリアトランジションの一助として的確なアドバイスをしようとする姿勢はやはり学校でのキャリア業務に携わっている方が長けています

学生のキャリア選択で重要な3つは

自己理解・・・自分をどれだけ理解しているか

職業情報・・・どれだけ仕事の種類と情報があるか

主体的な意思決定  です

やはり早いうちから進路への意志が強い学生の方が就職戦線を力強く進みます

上記の3つが弱ければキャリア担当者のサポートは大変になります

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 未熟だけど未知数の可能性があるのが学生

 学生本人を分析する時

専門的な知識・技能・・・いわゆるどんな知識や技能を身につけてきたか それがどんな分野の仕事に活かされるか

    と

基礎的・基本的な素材・・・性格的良さはどんな点か 組織行動に支障はないか 勤労観・職業観はどうか 意欲・態度はどうか

の2方向の分析が必要です

成績優秀だけど性格的に難ありなどはよくありがちで 社会人としてスタートできるように指導・教育するのも学校の役割です

学生も少ない人生経験の中から重要な進路を決めなければなりません 未熟だけどまだまだ開発されていない能力を秘めていると言えます

学校でのキャリアカウンセリングはやはり教育的な側面も強い重要な職務だと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました