人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

転職が短期間に多い人の注意点

f:id:TOMOHIRO358:20201212215759j:plain

前回、入社後短期間で離職してしまう若者の問題点を取り上げましたが今回はある程度社会人経験を積んだ人の転職の問題点です

転職回数が短期間で多い人

やはり何か問題があるのでは・・・・と思われます

面接前には各面接官に履歴書と職務経歴書のコピーが配られますが、履歴書に転職回数が多く記載されているととある部長は赤ペンでA社とB社の間2年、B社とC社の間2年半などと書き込んでました

「2年から3年で転職繰り返してるな・・・」と気にしています

「うちに入ってもすぐ辞めてしまうのではないか?」

やはりマイナスなイメージの方が強いです

f:id:TOMOHIRO358:20201211221656j:plain

私の経験上NO1は北関東で支店長時代24歳の男性でアルバイトも含め転職回数22回でした

もうすべて数か月です

一つ一つ転職理由を聞いてみましたが「そんなことで辞めるの?」という内容ばかり

終身雇用が崩壊したとはいえ「理想の会社が見つかるまでチャレンジしていきます、人生は1度きりですから!」という就業感の持ち主

周りにだれか諭してくれる人はいないのだろうか・・・見た目は端正な顔立ちで、頭も悪そうじゃない・・・

どうしても我慢できなくて辞める場合はあると思います

私は最初の会社は24年いましたが、やはり転職というものは非常に勇気のいるものでした

アメリカ人は平均14回転職すると言われてますが『ステップアップの転職』『衰退産業から伸びだした産業への異動』などが多いです

日本の場合は転職回数が多すぎるとまだまだ異質な目で見られます

ステップアップの為に転職

家庭などの都合で転職

条件が合わなくなり転職

ブラックな職場過ぎて転職

強く要望されての転職 (スカウト・引き抜き)

など様々な転職理由はあると思いますが、周囲の人に「そんな理由で転職?」という理由なら踏みとどまった方が利があります

f:id:TOMOHIRO358:20201212225323j:plain

この2年間はリゾート施設部門の採用も担当しているので調理師の面接もよくやるようになりました

やはり2年~3年で4回ほど転職している30歳前後の若者がいました

一緒に面接をしている調理長が以前在籍していた一つ一つの調理場での状況を細かく聞いています

「Aでは〇〇な技術を身につけBに移りました、そこでは■■を習得できCに移りました 御社は△△が素晴らしいと思い志望いたしました」

スキルを身につけるとさらにレベルの高いところに移りさらに高いスキルを身につける

その度に人間的にも成長しているのもよくわかります

入社したらこうなりたいという目的もあり、自分のセールスポイントも具体的

転職のたびにステップアップしていくのが本来の転職のカタチです

「うちにはずっといる気はありますか?」

「御社は調理長になるための最終仕上げだと思ってます、副調理長以上になれ、将来的に調理長としても考えてくれるならずっとお世話になりたいです」

非常にハッキリした答えでした

調理長は「うん僕としては欲しい人材です!職場にもいい刺激になる」と太鼓判

 私も新入社員時代に「職場は自分を鍛えてくれる道場だと思って毎日出てこい」と言われてました

彼の場合も仕事は人生の修業の場という人生観がよく出てました

修業とは出直しの連続なり宮本武蔵の言葉ですが、転職のために自分が磨かれているということをハッキリ言い切れるのであれば、転職回数が多くとも非常にいいことだと思います

 

本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました