人事からみた採用とキャリアアップの実情

長年の採用・教育経験から新卒就活、転職、シニア転職、キャリアアップを企業側からの目線で情報発信していきます 

働くを考える

若い世代がシニアから学ぶべき点

シニアの生きてきた時代 以前、81歳で転職した女性が過去最高の収入を得たという話をしました このHさんは中学を出て長野県から集団就職で東京へ出て働いているので65年間の労働期間になります 本人の話だと親に「口減らしの為に東京へ出てくれ」と言わ…

黒字でも早期退職制度を積極的に行う

Y世代によく聞く言葉 「もう何度も転職しましたが、まともな企業に勤めたことがありません」 Y世代によく聞く言葉です Ⅹ世代もバブル崩壊を社会人として生きてきていますが『晩秋』と言う季節で、まだ熱っぽさが残っていました Y世代ともなると日本経済は…

心理的安全性の確保

意外に悪い日本の職場の人間関係 新入社員や就活生が抱く日本のサラリーマンのイメージは ・礼儀正しい ・真面目 ・勤勉・寡黙 ・平和的 ・慎重 だそうで、実際の日本人とずれていません 『大いなる和の国大和』と言われるくらい『和』を重んじてきた長い歴…

シルバー格差

新しいシルバーライフ 先日70代の元社員のTさんと話す機会がありました 現在の会社に吸収されるまでは「いつまでも働けるうちはうちにいていいよ」と前社長に言われていたらしく「80歳まではお世話になろうかと考えていたそうです」 会社が吸収合併され…

これからの時代のアリとキリギリス

童話も多様化する 台湾の大学院生に教えてもらったのですが「アリとキリギリス」は最初「アリとセミ」だったとのことです ヨーロッパにセミがいないのでキリギリスになったそうですが、アリから見ればどちらも歌ってばかりいる存在には違いありません アリが…

サラリーマンはオワコンではない

昭和型モデルが終わるだけ Z世代を中心に「サラリーマンはオワコン」という声を聞きますが『安定したポジション』であることに今も変わりはありません 但し終身雇用・年功序列・多額の退職金などの昭和型サラリーマンは消滅していくと思います 「■■会社が〇…

人生100年時代のキャリア・・起承転転

昭和のモデルは終了した 『起承転結』という言葉があります 漢詩の四句からなる絶句における構成法の一つです 第一句=起句でうたい起こし 第二句=承句でこれを受けて発展させ 第三句=転句で場面や視点を転じ 第四句=結句でこれらを受けつつ全体をしめく…

働かざるもの食うべからず??

労働しないは許せない 小学校3年生の時の担任が「働かざるもの食うべからず」という言葉の説明をしました 「親が働いているから君たちは食べていける」・・これは良いとして 「将来働くために今は勉強しなければならない」 と説いていました 私達の多くはレ…

組織は小さいほど良い?

大企業を目指す大学生は多い HONDAの本田宗一郎社長は「組織は小さいほどいい」と語っていました HONDAといえば日本を代表する大企業「大きい方がいいに決まってる」と大学時代は考えていましたので大いに疑問な思想でした ・会社が安定している …

定年制度を考える

定年制度の賛否両論 昭和の時代に終身雇用が確立した日本では、どこまで雇用するかの線引きとして定年制度が同時に生まれました 終身雇用とはいえ企業も死ぬまで面倒はみれないので、年齢を区切る必要がありました 終身雇用などが無い米国では「〇歳で会社を…

石の上にも三年

他人が思うより本人は深刻 新卒で入社して入社研修も終わり、仮配属の営業支店での3日目に「これは思っていたのと違う!」と『辞める』が脳裏にを横切ったのをはっきり覚えています 同期入社で最初の退職者は3ヵ月目でした 3年経過するとチーフに昇給する…

短所はスルーしていい

人生に短所を直す時間なし 年配のベテランほど「長所を伸ばした方がいい!短所は放置していい」と主張します ドラッカーでさえも「強みで勝負しろ!弱みは頭痛の種しか生まない」と言います 81歳になる直木賞作家の志茂田景樹さんも「短所はほっとけ」と強…

諸外国に学ぶ賃金アップ

安い国、日本 私が社会に出た頃は「皆、日本への出張を嫌うんだよ」と言われ「なぜ?いい国なのに」と疑問に思いました 「滞在費が高いんだよ!食事やら生活必需品やら、日本に滞在してる期間は凄くお金が掛かるとぼやいてたよ!」 平成初期までは『高い日本…

これから減る3つのお金

他の資本主義国家からすると異質な日本 フランスから来ていた社員が修業を終え帰る時 「日本は解雇が全くないですね『君はもう来なくていい』とか見たことが無い!『技術的に劣化している社員』も給料変えずに雇うんですね」という感想を述べていました 「ヨ…

YARE

よくできた社会主義国の日本 「日本は世界で最も成功した社会主義国だ」 とよく言われています 私達は「いやいや日本は資本主義の競争社会だし、民主主義国家だよ」と反論します これは以前、日本に訪れたソ連のゴルバチョフ書記長述べた言葉で「日本は理想…

男性のプライドの変革期

男性のプライドの昇華 「男性は精神に趣をおき、女性は現実に趣をおく」と言われます 一昔前は「思春期の娘は父親を避けがち」など言われていましたが、今は父親大好きの娘さんが多いそうです 家長としての父親がいまだに強い中国などと比べ、日本の父親はだ…

狡兎死して走狗烹らる

優秀な人間も不要となる日が来る 私の仕事のパソコンには 狡兎死して走狗烹らる と貼ってあります 「なにそれ?」というものの読み方がわからないらしく、誰もググれません 先日来た同じグループ会社の採用教育マネージャーが「わかります、採用責任者として…

若者を犠牲にしたツケ

とある団塊の世代の懺悔 元人事部長が65歳で定年となり二人送別会をした時の談話です 60歳で部長からは降りてスペシャリスト職として過ごしていましたが、非常に悔いの残る人事部時代だったと言います 「日本は若者を犠牲にして団塊世代の就労を守った」…

定年・・引き際の変化

昔は祭りだった定年退職 昭和入社の社員の定年退職というと新入社員の私も送別会に駆り出され、とにかく多くの人を集めて盛大に行う祭りのようでした プライドを満足させての幕引きと言えます 経済が低迷し、役職も不足しだして大企業では『降職』『出向』な…

頑張らなくてもいい社会

意識高い系が減少していく 国が伸び盛りの時は、意識高い系の儒教的思想がもてはやされます 成長が止まりだすと、無為自然系の道教的思想がもてはやされ始めます 「目標を高く持つ」「努力は成果に直結する」などは意識高い系思想で成長期には適した摺り込み…

役職定年を考える2

時代背景の温度差 私が社会に出た時はバブル崩壊で支店を出してもどこかを閉鎖する〈スクラップ&ビルド〉の時代でしたので当然ポスト減は深刻でした 役職定年制度はなく〈降職〉で対応しポストを用意してくれていました 年齢で線引きでなく実績で線引きです…

役職定年を考える

定年延長と連動する 以前取引先の担当課長が「うちは55歳定年なんです」とぼやいていたことがあります 「大手企業なのにどうして?」と思い支店長に確認すると「役職定年が55歳なんです!会社は65歳まで在籍できます」と言われました 同期の支店長に話…

環境を変える努力

コロナ後の労働環境は変わってくる 戦後の日本はアメリカに憧れ「あんな豊かでゆとりのある生活がしたい」と様々なことを見習い、取り入れてきました 敗戦国である日本から見た当時のアメリカは〈終身雇用で最後まで面倒をみてくれる〉〈最後までいれば退職…

私達の脳は疲れている

石器時代の脳で知識社会を生きている 旧石器時代は約3万8000年から約1万6500年前まで続いた時代です もしこの時代に生まれていたら・・・・ と考えてみましょう 日が昇るとともに起きて、男性は獲物を狩猟に、女性は木の実などを集めに出かけます …

独学のすすめ

AIの普及で新しい仕事は増える 還暦過ぎても新しいスキルをどんどん取り入れようとする好奇心旺盛な人もいます 若いのに好奇心はなく変化を嫌う人もいます 必ずしも『変化対応』も『変化創造』も年齢とは比例しません 一般的には、社会に出てある程度する…

フリーランス感覚でサラリーマンを勤める

転勤は奴隷の生き方なのか 某建設会社の常務と話をしていた時のこと 「最近の若者は転勤拒否をしてきて困ってる」と言っていました X世代の私は同期166名の100%が転勤拒否できない社員群でした 「出世のためには転勤やむなし・・・」という空気です …

X世代の早期リタイア願望

働きたくないX世代は多い 40代は働き盛り・・・などと言われますが「もう働きたくない」という40代・50代は意外に多いです 事故や病気でないが慢性的に身体が不調 何もする気が起きづ無気力 更年期には早いが、更年期の症状というのは女性だけでなく…

X・Y世代の100歳シミュレーション

長生きしてしまうリスク 前回はZ世代の100歳以上まで生きる為のライフプランでしたが、今回はX世代とY世代の〈人生100年時代〉を考えてみたいと思います 「俺は身体が弱いから・・・」 「父親も60代で亡くなったから俺も・・・」 などの寿命予測は…

107歳まで生きるシミュレーション

一生労働の世の中になるのか 現在の中学生の半分以上は107歳まで生きるそうです 人類は〈飢えのない社会〉〈病気を完治できる医療技術〉を目指してきたので、長寿は人類全体で望んできたことです 東洋思想の『一極二元論=1つの極は陰陽2方向に進む』で観…

働くことには意味がいる

意味の喪失 物が豊かでなかった時代は 冷蔵庫・洗濯機・掃除機・クーラー・テレビ・自動車を作ることにより『人々の暮らしを快適に・豊かにする』という使命をもって働くことができました 日本人の作る製品は世界的にも高い評価を得ていました 『働く意味と…